JRC2021合同開会式で基調講演が行われる
4団体の代表が先人たちの足跡を振り返る

2021-4-17


会場となった国立大ホール

会場となった国立大ホール

4月16日(金)に国立大ホールで行われたJRC2021合同開会式では,4団体代表による基調講演が行われた。この基調講演に先立ち,挨拶に立った日本ラジオロジー協会(JRC)代表理事の金澤 右氏(川崎医科大学総合医療センター)は,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のまん延によりオンライン開催となった前回のJRC2020を振り返り,関係者の努力により,すばらしい会となったと述べた上で,今回はさらに検討を重ね,オンサイトとオンラインのハイブリッド開催にすることができたと,関係者に感謝の意を表した。そして,「先人たちの功績とその先へ(Milestones and Beyond)」という大会テーマに触れ,100年前に流行したスペイン風邪での先人たちの努力から私たちは多くのことを学び,COVID-19対策に役立てられていると述べた。その上で,放射線診療も先人たちの努力が生かされているとし,その努力により,今日の放射線医学,放射線技術学,放射線物理学,医用画像システムの繁栄につながっていると言及。その先のさらなる発展に向けて取り組まなければならないと強調した。

基調講演の最初は,第80回日本医学放射線学会(JRS)総会の富山憲幸会長(大阪大学)が「先人たちの功績とその先へ(Milestones and Beyond)——胸部画像診断を中心に」をテーマに,高分解能CT,超高精細CTなどの技術進歩,伊藤春海氏,村田喜代史氏の論文などを取り上げ,先人たちの研究を参考に,各世代でマイルストーンをつくり,後世に引き継いでいくことが重要だと述べた。

2番目に登壇した第77回日本放射線技術学会(JSRT)総会学術大会の西出裕子大会長(岐阜医療科学大学)は,放射線技術学における先人たちの功績について取り上げた。X線撮影装置やCT,MRIなどのモダリティの技術革新やデジタル技術の発展の歩みを紹介したほか,その歩みに呼応したJSRTの活動について解説を行った。
次いで登壇した第121回日本医学物理学会(JSMP)学術大会の兼松伸幸大会長(量子科学技術研究開発機構)は,日本医学物理学会の歴史を振り返ったほか,自身の放射線物理学とのかかわりを取り上げた。また,4月17日(土)に行われる合同シンポジウム3「日本発の放射線医療技術—過去と未来—」などを紹介した。

最後に登壇した日本画像医療システム工業会(JIRA)の山本章雄会長は,モダリティごとに技術進歩の歴史を解説したほか,「その先」として,新たな医療産業分野と連動した画像医療システム産業の強化・拡大などについて言及した。また,山本氏は,今回のITEMについて132社が出展し,展示面積は7431m2となったことを紹介した。

なお,開会式の司会はJRSの実行委員長の大西裕満氏(大阪大学)が務めた。

金澤 右 JRC代表理事

金澤 右 JRC代表理事

富山憲幸 第80回JRS総会会長

富山憲幸 第80回JRS総会会長

   
西出裕子 第77回JSRT総会学術大会大会長

西出裕子 第77回JSRT総会学術大会大会長

兼松伸幸 第121回JSMP大会長

兼松伸幸 第121回JSMP大会長

   
山本章雄 JIRA会長

山本章雄 JIRA会長

司会:大西裕満 JRS実行委員長

司会:大西裕満 JRS実行委員長


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