ITEM2021 インフィニットテクノロジー ブースレポート 
グローバルな開発環境とPACSベンダーならではの柔軟性を持つ多彩なソリューションをアピール


2021-5-7


インフィニットテクノロジーブース

インフィニットテクノロジーブース

韓国に本社を置くインフィニットテクノロジーは,日本では2001年から事業を開始し,2021年2月に20周年を迎えた。グローバルヘルスケア企業として海外で多くの実績を持つ同社は,日本国内の市場でも,グローバルな開発環境を背景にした多彩なソリューションを展開している。特に被ばく線量管理システム「INFINITT DoseM」は,より線量管理の基準が厳しい欧州の実績に基づいて開発を行った上,2020年4月の線量管理・記録の義務化に細やかに対応している。また,主力製品である医療画像情報統合システム「INFINITT PACS」や情報の一元管理と活用を支援する「INFINITT Enterprise Imaging」など,PACSベンダーならではの柔軟な情報管理ソリューションを提供。画像カンファメッセンジャー「INFINITT Communicator」など,時流に合わせた機能も随時追加している。ブースでは,これらの多彩なソリューションがアピールされた。

●医療画像情報統合システム「INFINITT PACS」にレポート見逃し防止機能を新たに追加

医療画像情報統合システム「INFINITT PACS」は,PACSを中心にレポートやRISなど,同社が提供するすべての製品のデータベースを統合する。2019年にリリースされた最新バージョン「INFINITT PACS 7.0」は,次世代のソリューションとして,処理スピードや読影ワークフローの向上を実現している。今回,新たに追加されたレポートの見逃し防止機能がITEMで初披露された。ログインするたびに未読を示すアラートが表示され,レポート内容を最後までスクロールしないと既読にならない仕組みとなっているほか,所見が変更された場合は既読が解除され,最新の所見が確実に確認されるようになっている。重要所見などのフラグをたてることも可能で,医療安全を図る上で,管理者にとっても有用な機能である。
さらに,画像カンファメッセンジャー「INFINITT Communicator」により,院内はもちろん,院外のスタッフにもメッセージや画像のリンクを送付,共有することが可能になった。チーム医療の促進やコロナ禍で増加するリモートワークをスムーズに行うことに貢献する。

医療画像情報統合システム「INFINITT PACS 7.0」には,レポートの見逃し防止機能が追加された。ログインするたびに未読リストが表示される。

医療画像情報統合システム「INFINITT PACS 7.0」には,レポートの見逃し防止機能が追加された。ログインするたびに未読リストが表示される。

 

レポートが確実に確認されるための設定が随所に施されている

レポートが確実に確認されるための設定が随所に施されている

 

画像カンファメッセンジャー「INFINITT Communicator」

画像カンファメッセンジャー「INFINITT Communicator」

 

●多様な診療情報の活用を支援する「INFINITT Enterprise Imaging」

「INFINITT Enterprise Imaging」は,院内に分散して保管されている情報の一元管理と活用を支援するソリューション。心電図や肺機能検査,血液検査などの生理検査部門機器のデータのほか,デジタルカメラやスキャナなどと直接接続し,部門システムを経由せずにデータを取得することが可能である。
また,これらのデータは統合検査ビューア「ULite」で統合して確認できる。ULiteはインストール不要で,環境を選ばずにアクセス可能な上,シンプルなユーザーインターフェイスが特長である。患者ごとに統合したデータをサムネイルで表示し,皮膚科領域の汎用画像データや患者説明用アニメーションなどの多様な情報を一つの画面で表示できる。加えて,関連データの一元管理はカンファレンスにも有用である。海外ではチーム医療にインセンティブが設定されている国もあり,患者中心医療という面でも有用なソリューションと言える。
さらに同社は,循環器領域や生理検査などの各部門に特化したソリューションをも提供している。そのうち病理部門では「INFINITT Digital Pathology Solution」によりデジタル化を実現した。同ソリューションは,WSI画像を統合管理し,DICOMデータとして保存するため,院内外を問わずどのような環境でも使用が可能になる。標本スライドや症例単位での画像管理が可能で,電子カルテとの連携も容易なため,病理画像管理の効率化やデータ活用に貢献する。
画像データの膨大化には,運用に合わせてデータを圧縮・管理できるインフォメーションライフサイクルマネージング(ILM)機能により,効率,コストともに負担を軽減する。

統合検査ビューア「ULite」では,画像情報と患者説明用のアニメーションを同時に表示することが可能

統合検査ビューア「ULite」では,画像情報と患者説明用のアニメーションを同時に表示することが可能

 

患者ごとの画像をサムネイルで表示し,クリックして拡大,確認できる

患者ごとの画像をサムネイルで表示し,クリックして拡大,確認できる

 

WSIスキャナで取り込んだ病理画像も統合して管理・閲覧できる

WSIスキャナで取り込んだ病理画像も統合して管理・閲覧できる

 

●柔軟性に富む被ばく線量管理システム「INFINITT DoseM」を提供

被ばく線量管理システム「INFINITT DoseM」は,施設内のすべての放射線機器を一括管理して線量分布を可視化する。ニュートラルな対応を特長とし,さまざまなモダリティやデータ形式に柔軟に対応可能なシステムを構築・提供。同社のPACS導入先に限らず,INFINITT DoseM単体で導入されるケースも含め,すでに約20施設での導入実績がある。
2020年4月の線量管理・記録義務化に完全対応し,DRLを超過した場合は該当検査を管理者にメールで通知する。また,線量が上限を超えた場合は推移を自動的にトレースし,同様の検査での線量が平常になるまでフォローするドーズトリガー機能が追加された。レポート作成にも対応し,月別やモダリティ別の統計やグラフ化が容易に行え,モダリティのQCの面からも有用である。さらに,CTの実効線量のシミュレーションや臓器線量の推計なども行える。

被ばく線量管理システム「INFINITT DoseM」。CTの実効線量のシミュレーションが可能

被ばく線量管理システム「INFINITT DoseM」。CTの実効線量のシミュレーションが可能

 

新たに追加されたドーズトリガー機能

新たに追加されたドーズトリガー機能

 

モダリティごとの線量をグラフで示し,可視化することが可能

モダリティごとの線量をグラフで示し,可視化することが可能

 

●ベンダーフリーに治療計画データを統合管理可能なシステム「INFINITT RT PACS」

放射線治療計画統合管理システム「INFINITT RT PACS」は,治療計画装置で作成された治療計画データの統合管理や参照を可能にする。治療計画データは患者にとって重要なデータでありながら,プラットフォーム上で統合管理ができていないことも多い。しかし,INFINITT RT PACSは,治療計画装置のベンダーや種類を問わず,治療計画データの保存や一元管理を行える。また,すべてのデータをサーバに保存できるため,過去のデータの参照・確認も容易になる。
さらに,参照用ビューア「INFINITT RT Viewer」で治療計画装置と同様に画像や治療計画,線量分布情報などを参照できるほか,電子カルテや放射線治療用RIS端末からINFINITT RT Viewerの連携起動や電子カルテへの画像送信が可能である。

放射線治療計画統合管理システム「INFINITT RT PACS」

放射線治療計画統合管理システム「INFINITT RT PACS」

 

●お問い合わせ先
社名:株式会社インフィニットテクノロジー
住所:〒110-0005 東京都台東区上野2-14-27上野の森ファーストビル6階
TEL:03-6806-0317
URL:www.infinitt.com


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