ITEM2022 イーメディカル東京 ブースレポート 
重要性が高まるMRI検査環境の安全・安心をサポートする磁性体センサー「magfhyⅡ」などの製品群をPR


2022-5-6


イーメディカル東京ブース

イーメディカル東京ブース

遠隔読影サービス,医療機器販売や放射線関連設備工事のコンサルテーション事業などを展開しているイーメディカル東京と,EMC技術のノウハウを生かしたMRIシールドルームや電磁波シールド製品の販売・設計・製造を行う東京計器アビエーションは,「MRI室をはじめとした検査室等の安全・安心な検査・処置環境をサポート」をコンセプトに,磁性体センサーやLED照明などのラインアップを紹介した。

●ハイブリッド検知機能で吸着事故を防ぐ「magfhyⅡ」

MRI検査の「安全」をサポートするのが,磁性体センサー「magfhyⅡ(マグフィーⅡ)」である。magfhyⅡは,ベクトル検知能力(特許取得)と環境ノイズ抑制機能によるハイブリッド検知機能で,酸素ボンベからボールペンまで,あらゆる大きさのものを見逃すことなく検知する。MRI室の入り口前にスリムデザインの2本のポールを設置し,ポールの内部に設置されたセンサーが磁性体を検知すると,ポール上部のランプと音声アナウンスで注意を促し,吸着事故を防ぐ。施設の設備に合わせて,ポールの間の距離は最大1.5m程度まであけて置くことができるほか,ポール付近に設置したマットの上で一回転することで,より小さな磁性体を検知するという運用も可能である。magfhyⅡに搭載されたベクトル検知能力は,磁性体の移動方向や小さな磁性体を検知することが可能で,環境ノイズ抑制機能と併せて,誤警報を減らし,かつより確実な検知を行える。ITEM2022では,最近の海外でのボンベの吸着事故などを受けて改めてMRI環境の特殊性や安全の重要性が再認識されたためか,来場者の関心も高かったという。ブースでは,MRI検査室に対応した非磁性体の車椅子やストレッチャー,点滴スタンドなどのラインアップも併せて紹介された。

磁性体センサー「magfhyⅡ」。ポール内部のセンサーが磁性体を検知すると,上部のライトや音声アナウンスで注意を促す。

磁性体センサー「magfhyⅡ」。ポール内部のセンサーが磁性体を検知すると,上部のライトや音声アナウンスで注意を促す。

 

磁性体を検知すると,上部のライトが青から黄色や赤に変化する

磁性体を検知すると,上部のライトが青から黄色や赤に変化する

 

ポールの近くに置かれたマット。この上で一回転し,より小さな磁性体の見逃しを防ぐ

ポールの近くに置かれたマット。この上で一回転し,より小さな磁性体の見逃しを防ぐ

 

magfhyⅡでは検知されない非磁性体車椅子なども紹介された

magfhyⅡでは検知されない非磁性体車椅子なども紹介された

 

●ラインアップを充実させた電磁波ノイズ低減LED照明「mag luminance」

MRI室などの検査環境における「安心」をサポートするのがMRI室対応の電磁波ノイズ低減LED照明「mag luminance(マグルミナンス)」である。mag luminanceは,電源装置を別置することでノイズによる障害をなくし,LED照明として初めてMRI検査室内への設置を実現した。白色LEDと電球色LEDを混合し,各色の比率を変更することで,色温度を3段階(3000K,4000K,5000K)の中から設定できる。また,全タイプで0〜100調光可能で,MRI室以外にも脳波室をはじめとした電波ノイズ・強磁場環境を考慮する部屋などで幅広く採用され,安全かつ安心な検査環境をサポートする。また,電源装置1台に対して複数台の接続が可能で,室外に設置するノイズフィルターも1台ですむことから,導入費用を軽減する。非磁性体仕様である上,4万時間と長寿命設計のため,電球交換時も含めた吸着事故のリスクを低減でき,この点でも安全をサポートする。ストレート直付け,ブラケット,スポット,ダウンライト,非常用の各タイプをそろえるが,近年,間接照明のニーズが増加したことを受け,ブラケットタイプに四角タイプ(白色と黒色の2種類)が加わった。また,壁付けのストレートタイプも発売され,ラインアップがより充実した。

電磁波ノイズ低減LED照明「mag luminance」シリーズに四角いブラケットタイプ(黒・白)が加わった

電磁波ノイズ低減LED照明「mag luminance」シリーズに四角いブラケットタイプ(黒・白)が加わった

 

●「うっかりミス」をなくして吸着事故を防ぐ小型強磁場警報器「MAG WATCHER」

吸着事故防止ソリューションとして,小型の強磁場警報器「MAG WATCHER」と「MAG WATCHER Plus」も展示された。いずれも高感度センサーにより3軸同時測定が可能で,高精度に磁場を検知する。非常に小型で,スタッフや患者が身につけたり,MRI検査室への持ち込みが禁止の用具・用品に装着し,「うっかりミス」による吸着事故を防ぐ。また,MAG WATCHERを改良したMAG WATCHER Plusは検知範囲が広がり,4桁LCD表示で簡易テスラメータとしても使用できるほか,磁場積算機能を搭載し,スタッフの磁場積算量測定も可能である(研究用)。

小型強磁場警報器「MAG WATCHER」(上)と「MAG WATCHER Plus」(下)はスタッフ自身や機器に装着し,吸着事故を防ぐ

小型強磁場警報器「MAG WATCHER」(上)と「MAG WATCHER Plus」(下)はスタッフ自身や機器に装着し,吸着事故を防ぐ

 

●高輝度・低ノイズLED照明「Cate-X(カテックス)」で多様な環境の安全をサポート

高輝度LED照明「Cate-X(カテックス)」は高輝度LED素子を採用した低ノイズ型照明で,寝台中心を1万lx以上の照度で照らすことが可能(2灯使用時)で,細かな手技に対応した環境を提供する。また,0〜100%の範囲で明るさの調節が可能である。mag luminanceと同様に電源別置型の電源装置を使用し,ME機器に影響しにくいのが特長である。薄型かつストレート埋め込み型で天井レールの枠内に設置可能なため,血管造影室を主な対象とするが,手術室やICUなど,さまざまな検査環境に対応する。

 

●お問い合わせ先
社名:株式会社イーメディカル東京
住所:東京都中央区銀座7丁目15-5(共同ビル2階)
TEL:03-3542-3588
URL:https://www.emedicaltokyo.co.jp/


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