ITEM2022 バリアンメディカルシステムズ ブースレポート 
効率的な適応放射線治療を提供するトータルソリューション “ETHOS Therapy”のほか,Siemens Healthineersとの連携もアピール


2022-5-10


世界初となったバリアンとシーメンスの共同ブース

世界初となったバリアンとシーメンスの共同ブース

バリアンメディカルシステムズ(以下,バリアン)は,ITEM 2022において,世界初となるSiemens Healthineers(以下,シーメンス)との共同ブース出展を行い,両社共通のPurposeとして“We pioneer breakthroughs in healthcare. For everyone. Everywhere. ヘルスケアを,その先へ。すべての人々へ。”を掲げた。また,2つのブースをつなぐエリアには,シーメンスの画像診断装置と放射線治療計画のワークフローをサポートするソリューション,およびバリアンの放射線治療装置や治療計画システムなどを展示し,包括的ながん医療へのアプローチが可能となったことを,“Comprehensive Cancer Care”をテーマにアピール。診断から治療への流れやワークフローを体感できる展示を展開した。
バリアンの製品では,効率的な適応放射線治療を提供するトータルソリューション 「ETHOS Therapy」が最も注目を集めたほか,アプリケータが追加され,治療の選択肢が広がった小線源治療装置「BRAVOS」がアピールされた。

包括的ながん医療の実現を“Comprehensive Cancer Care”のテーマでアピール

包括的ながん医療の実現を“Comprehensive Cancer Care”のテーマでアピール

 

●適応放射線治療のトータルソリューション「ETHOS Therapy」による国内での治療開始をアナウンス

今回のITEMでは,2021年3月に薬機法承認を取得した適応放射線治療のトータルソリューションETHOS Therapyが京都大学病院,九州大学病院,鹿児島大学病院の国内3施設に導入され,間もなく治療が開始されることがアナウンスされた。
ETHOS Therapyは,放射線治療装置のHalcyonをベースに,治療計画を行うコンソールやマネージメントシステムなどで構成されている。放射線治療は多くの場合,数日から数週間にわたって行われるため,その間に腫瘍の位置や形状が変化する。適応放射線治療は,こうした変化に合わせて放射線治療計画を再計画し,その日の患者ごとに最適化を図ることでより精度の高い放射線治療を提供する手法であるが,再計画には長い時間と労力を要することが課題となっている。そこで,ETHOS Therapyでは,人工知能(AI)を組み合わせて輪郭を抽出する機能とGPUベースのintelligent optimization engine(IOE)を搭載し,日々の位置合わせに用いるコーンビームCT(CBCT)データと治療計画のテンプレートを活用することで,強度変調放射線治療(IMRT)や強度変調回転放射線治療(VMAT)の治療計画をコンソール上で自動作成することが可能となった。これにより,日々の放射線治療の中で患者がカウチ上に寝た状態のまま,患者のCBCT画像を基に再治療計画,治療実施までを行う,Adaptive IntelligenceなワークフローによるETHOS Therapyを実現する。海外ではすでに100台以上が出荷されており,1万9000回以上の照射実績がある。今回の展示では,導入施設からの報告として,毎回の位置決め画像を用いて患者がカウチ上に寝た状態のまま,適応放射線治療が15分程度で施行されていることが紹介された。
なお,ETHOS Therapyでは通常のIMRTやVMATも行えるため,日常臨床で活用することができる。また,現在Halcyonが稼働している施設では,専用ハードウエアを追加することでETHOS Therapyへのコンバージョンが可能となっている。

適応放射線治療のトータルソリューション「ETHOS Therapy」のコーナー

適応放射線治療のトータルソリューション「ETHOS Therapy」のコーナー

 

■効率的な精度管理を提供する小線源治療装置「BRAVOS」

前回のITEM 2021で新製品として紹介されたアフターローダシステムBRAVOSは,従来の「VariSource iX」からデザインや機能が一新され,アプリケータの種類も追加された。放射線治療計画システム「Eclipse」や放射線治療情報システム「ARIA OIS」,放射線治療装置「TrueBeam」などの同社製品との親和性が高く,スムーズな放射線治療全体の運用が可能となっている。“CamScale”位置確認システムによって,操作者は遠隔操作によりソースケーブルとダミーワイヤの位置確認やQA(Quality Assurance)を簡便に実施できるほか,自動計測システムにより体内におけるアプリケータの先端位置を自動で計測できる。また,近年,小線源治療においては,アプリケータを患者に挿入した状態でCT/MRIスキャンを行い,治療計画,照射を行う画像誘導密封小線源治療(IGBT)が広まりつつあるが,Eclipseと統合した“BrachyVision”の新機能により治療計画時間の短縮を図り,患者負担の軽減にも貢献することができる。

小線源治療装置「BRAVOS」のアフターローダシステム(左)とCamScale位置確認システム(右)

小線源治療装置「BRAVOS」のアフターローダシステム(左)とCamScale位置確認システム(右)

 

種類が豊富なアプリケータ

種類が豊富なアプリケータ

 

■シーメンスの“AI-Rad Companion Organs RT”とEclipseの連携など,“One  Healthineers”をアピール

放射線治療支援関連の製品としては,放射線治療計画システムEclipse(ver. 16.1)や放射線治療情報システムARIA OIS(ver. 16.1)などが展示され,治療計画から外照射,小線源治療,患者情報のマネージメントまで,トータルソリューションを提供できることが紹介された。さらに今回のITEMでは,“One Healthineers”のソリューションとして,AI技術を用いて開発されたシーメンスの“AI-Rad Companion Organs RT”との連携がアピールされた。AI-Rad Companion Organs RTは,CT画像から臓器の輪郭を自動的に描画することで放射線治療計画のワークフローをサポートするソフトウエアである。自動セグメンテーション後のデータはDICOMのストラクチャセットとしてEclipseに転送し,治療計画の立案に活用することができる。これにより,治療計画の立案者の技量に依存せず再現性の高いセグメンテーションが可能となるほか,治療計画の効率化が図られるため非常に有用である。

放射線治療計画システム「Eclipse」

放射線治療計画システム「Eclipse」

 

●お問い合わせ先
社名:株式会社バリアン メディカル システムズ
住所:〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町5番1号
TEL:03-4486-5020
URL:https://varian.com/ja


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