JIRA・山本章雄会長が2023年度の活動基本方針などを報告
――プログラム医療機器(SaMD)に関する取り組みの重要性などを強調
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2023-4-16
山本章雄 JIRA会長
一般社団法人日本画像医療システム工業会は,ITEM 2023初日の4月16日(金),定例記者会見を行った。はじめに,山本章雄会長が,2023年度 JIRA活動基本方針として,次の3つの重要課題を挙げた。
(1)技術の進展や医療現場のニーズを踏まえた将来の医療現場への貢献
(2)会員企業の開発意欲を促進する環境整備
(3)環境変化に伴う共通課題に対する会員企業への支援
これらのうち,(1)については,診断支援技術の適用拡大や,人工知能の市販後性能の維持・向上の仕組み構築などを挙げ,関係団体と協議し,検診分野でのAIの活用について検討するほか,AI技術と社会実装との間の橋渡しを行っていくと述べた。
(2)としては,特にプログラム医療機器(SaMD)という新しい概念に関する取り組みの重要性などを強調。2024年度診療報酬改定を視野に入れ,働き方改革への寄与を含めた評価や,評価療法などでの早期導入の促進などを検討課題として挙げた。また,サイバーセキュリティへの対応として,会員企業を支援するための情報発信などについて言及した。
さらに,(3)としては,医療機器業界の人材育成に向けたセミナーの開講や,SaMDなどにおける医療機器該当性への疑問に対する相談窓口の開設にも取り組んでいることなどが報告された。
本記者会見では,このほか資料公開として,広報委員会副委員長の吉田 輝氏が『DATA BOOK 2023 図表で見る画像医療システム産業』(JIRA刊行)の内容を紹介。調査・研究委員会委員長の板谷英彦氏が,第20回 画像医療システム等の導入状況と安全確保に関する調査について報告した。
最後に,事務局長の大塚正明氏が,ITEM 2023開催概要を紹介し,展示面積や出展社数がコロナ禍以前に戻りつつあると述べた。