ITEM2023 Jpiジャパン ブースレポート 
検査支援や放射線防護など,放射線科をサポートする多彩な製品をアピール


2023-5-10


Jpiジャパンブース

Jpiジャパンブース

Jpiジャパンは,「幸福と大切な人を待つ」をコンセプトに,『幸福の黄色いハンカチ』をオマージュした明るい黄色のブースを出展し,来場者の目を引きつけた。Jpiジャパンは,韓国本社のJPIヘルスケアが開発・製造するX線用グリッドを医療機器メーカーなどに納入するとともに,医療現場のさまざまな課題を解決するため,ユニークなX線関連製品を5か国6社から輸入販売している。
今回は,自社開発のグリッド製品とマルチ移動型FPD保持台「PAGポジショニングパートナー」を中心に展示を構成した。このほか,ベッドサイドで使用する簡易型FPD垂直支持具や,多彩なラインアップをそろえたエプロンやゴーグルといったX線防護製品など,医療現場のニーズに応える製品群を紹介した。

●X線撮影をサポートするマルチ移動型と簡易固定型のFPD保持台を展示

X線撮影をサポートする製品として,Reina Imaging社(米国)の2種類のFPD保持台を出展した。ブース正面で来場者に大きくアピールしたのが,マルチ移動型FPD保持台「PAGポジショニングパートナー」である。寸法は76.2×101.6cm,重量は39kgと軽量でスムーズに移動できることに加え,アームや支柱の可動域が広く,柔軟なポジショニングが可能なことが特長となっている。高さの可動域は最低位310mm,最高位1550mmで,足元から立位胸部の撮影まで対応。また,パネルを装着するアーム部分は独自のヘッド構造により水平位置,左右90°回転位置,左右45°首振り位置の間で自由にポジショニングできる。一般撮影室だけでなく,手術台の下に挿入しての撮影や,車椅子に座ったままでもアームを伸ばすことで車椅子と干渉せずに撮影を行うことができる。10×12インチから17×17インチのサイズのFPDに対応する。

柔軟なポジショニングが可能なマルチ移動型FPD保持台「PAGポジショニングパートナー」

柔軟なポジショニングが可能なマルチ移動型FPD保持台「PAGポジショニングパートナー」

 

アームを伸ばすことで手術台の下への挿入や車椅子での撮影に対応

アームを伸ばすことで手術台の下への挿入や車椅子での撮影に対応

 

最高位は1550mmで,立位胸部の撮影も可能

最高位は1550mmで,立位胸部の撮影も可能

 

簡易型FPD垂直支持具「PAGテーブルトップホルダー」は,FPDを垂直位置で安定的に固定できるホルダーで,FPD用として重量バランスが設計されている。10×12インチから17×17インチのサイズのFPDに対応し,FPD単体だけでなく,FPD保護ホルダー「PAG」やグリッドを装着した状態でも使用できる。CRからFPDへ更新する医療機関のニーズに応える製品として以前から展開しているが,高齢患者の増加を受け,整形外科の検査などでニーズが高まっているという。

FPD向けに重量バランスが設計された簡易型FPD垂直支持具「PAGテーブルトップホルダー」

FPD向けに重量バランスが設計された簡易型FPD垂直支持具「PAGテーブルトップホルダー」

 

●FPDの大型化に対応するX線グリッドを開発

Jpiジャパンの本社であるJPIヘルスケアは,グリッド開発・製造を主な事業とするメーカーで,アルミグリッドやカーボングラファイトグリッド,ファイバーグリッドなどを世界中に輸出している。今回は,中〜長尺のFPDを各社が開発・製品化していることを受け,グリッドの素材となるアルミ板や鉛板を製造する素材メーカーの協力を得て,アルミグリッドが最大670mmサイズまで製造可能になったことを紹介した。脊椎撮影など長尺撮影においても,従来は3枚のグリッドを使用していたものが2枚で対応可能になり,画像のつなぎ目を少なくすることができる。これにより,ソフトウエアにより画像処理が必要な領域が減少し,より精度の高い画像を得ることができる。

最大670mmサイズまで製造可能になったアルミグリッド

最大670mmサイズまで製造可能になったアルミグリッド

 

●術者やスタッフの負担を軽減する防護用品のラインアップを紹介

X線防護製品については,パートナー企業であるUniRay社(インド)のエプロンやグローブ,ゴーグルの輸入販売を行っている。
防護エプロンは,ドイツと共同開発した超軽量無鉛遮へい素材「KRYPTOLiTE」を採用している点が特長で,長時間の手技における術者やスタッフの負担を軽減することができる。柔らかく身体にフィットする素材を使用しているほか,裏地に温度調節素材「Outlast」を選択することもでき,着用感の良さも工夫されている。前面防護タイプのコートエプロンや手術着を着たまま脱ぐことのできるサージカルエプロン,セパレートタイプのスカート&ベスト,身体全面を保護するダブルサイドエプロンなど,豊富なラインアップをそろえている。

超軽量無鉛遮へい素材「KRYPTOLiTE」を使用した防護エプロン

超軽量無鉛遮へい素材「KRYPTOLiTE」を使用した防護エプロン

 

防護エプロンは,さまざまなタイプ・デザインをラインアップ

防護エプロンは,さまざまなタイプ・デザインをラインアップ

 

防護ゴーグルは,UniRay社の製品に加え,国内の老舗眼鏡メーカーの昭和光学社の製品を取り扱っており,医療現場の多様なニーズに応えることができる。昭和光学のゴーグル「X-GUARD」シリーズは,ゴーグル,アーマー,クリックモナークの3種類を展開している。アーマーは,正面だけでなくサイドアーマーやフロントフードにも鉛版を挿入し,正面上下左右を完全防護する。サイドパッドで頬に重さを分散させることで,長時間の使用でもストレスを軽減する。また,クリックモナークは,レンズフレームのセンターがマグネット式となっており,容易に着脱でき,フロントを分離して首にかけることができる。ゴーグルのテンプル(つる)にはアジャスターが搭載され,調整も容易だ。
また,UniRayのゴーグルはNIKEとコラボレーションしたシリーズも展開しており,フィット感が高いことをアピールした。

UniRay社と国内の老舗眼鏡メーカーの昭和光学社の防護ゴーグルを展示

UniRay社と国内の老舗眼鏡メーカーの昭和光学社の防護ゴーグルを展示

 

昭和光学の「X-GUARD」シリーズは3種類を展開(左:アーマー,右:クリックモナーク)

昭和光学の「X-GUARD」シリーズは3種類を展開(左:アーマー,右:クリックモナーク)

 

クリックモナークはセンターマグネット式で着脱が容易

クリックモナークはセンターマグネット式で着脱が容易

 

●お問い合わせ先
社名:Jpiジャパン株式会社
住所:〒124-0004 東京都葛飾区東堀切3-11-2 Jpi Gビル
TEL:03-6686-7909
URL:http://www.jpij-med.co.jp/


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