ITEM2023 アンフォースレイセイフ ブースレポート 
ハイブリッド式サーベイメータ「RaySafe 452」を中心に,不要な放射線被ばくの回避・低減に貢献する製品群を長瀬ランダウアと共同出展


2023-5-10


アンフォースレイセイフブース

アンフォースレイセイフブース

医療従事者や患者の不要な放射線被ばくを回避・低減するための製品を多数展開するアンフォースレイセイフは,今回も提携グループ企業である長瀬ランダウアと共同でブースを出展した。同社の主力製品である半導体技術を採用した診断用X線測定器「RaySafe X2シリーズ」や,医療従事者向けのリアルタイム被ばくモニターシステム「RaySafe i3」のほか,半導体式測定器とGM管式測定器を組み合わせたハイブリッド式サーベイメータ「RaySafe 452」を展示。なかでも,RaySafe 452は,「放射性同位元素等規制法施行規則(RI規制法施行規則)」が改正され今年10月に施行されることを受けてニーズが高まっており,来場者の高い関心を集めていた。また,長瀬ランダウアの製品としては,眼の水晶体の被ばく線量を測定する個人被ばく線量計「ビジョンバッジ」などが展示された。こちらも,2021年4月の「電離放射線障害防止規則(電離則)」の改定を受けて注目されており,多くの来場者が足を止めていた。

アンフォースレイセイフの製品群

アンフォースレイセイフの製品群

 

長瀬ランダウアの製品群

長瀬ランダウアの製品群

 

■半導体式測定器とGM管式測定器の組み合わせにより幅広い測定に対応するサーベイメータ「RaySafe 452」

RI規制法施行規則の改正によって,今年10月から放射線測定器の点検および校正などが必須の要件となることを受け,サーベイメータの買い替え需要が高まっていることから,今回のITEMではRaySafe 452が展示の目玉となった。

RaySafe 452は,半導体式測定器とGM管式測定器を組み合わせたサーベイメータ。GM管式や電離箱式のサーベイメータを用途によって使い分ける必要がなく,さまざまな用途に1台で対応できる点が特長である。表面汚染検出やX線管からの漏洩線量測定,放射線管理区域内の環境放射線測定,撮影室内の散乱線測定などに幅広く対応。また,半導体技術を生かして,電離箱式サーベイメータでは測定できなかった放射線の平均エネルギーなどの測定も可能である。測定モードは,目的に応じて検出器部分を付け替えれば自動で変更されるほか,測定値は視認性の高い大型ディスプレイに表示されるため,ひと目で確認することができる。さらに,軽量なため片手で電源のON / OFFや測定値の保存,保存した値の確認が可能なほか,三脚に固定した状態で測定することもできる。電離箱式サーベイメータと比較して,管理や保管が容易な点も大きな特長である。

ハイブリッド式サーベイメータ「RaySafe 452」

ハイブリッド式サーベイメータ「RaySafe 452」

 

RaySafe 452を紹介するパネル

RaySafe 452を紹介するパネル

 

■簡単操作で放射線診断QA用の測定が可能な診断用X線測定器「RaySafe X2シリーズ」

RaySafe X2シリーズは,タッチスクリーン式の大型ディスプレイを搭載したベースユニットと,小型の半導体センサーで構成された放射線診断QA用のX線測定器。画面をタッチするだけで,直感的な操作が可能である。センサーは,一般撮影・透視装置用の「R/Fセンサー」,CT装置用の「CTセンサー」,マンモグラフィ用の「MAMセンサー」,モニタなどの輝度・照度測定用の「ライトセンサー」,漏洩線量・散乱線測定用の「X2サーベイセンサー」があり,幅広いモダリティに対応。これらのセンサーは,必要なもののみ導入し,後から追加することもできる。また,特定ニーズに対応した製品として,一般撮影・透視装置専用の「RaySafe X2 Solo R/F」と歯科用の「RaySafe X2 Solo DENT」が紹介された。

放射線診断QA用のX線測定器「RaySafe X2シリーズ」

放射線診断QA用のX線測定器「RaySafe X2シリーズ」

 

■医療従事者の被ばく回避に貢献する個人被ばくリアルタイムモニタリングシステム「RaySafe i3」

RaySafe i3は,小型・軽量の個人線量計(i3 PDM)と専用のリアルタイムディスプレイで構成された,個人被ばくリアルタイムモニタリングシステムである。ディスプレイは10.4インチのタッチスクリーン式で,最大8人までの医療従事者の被ばく状況を表示可能であり,毎秒の個人線量当量率と累積個人線量当量が測定・記録される。測定データは無線でディスプレイに転送,表示されるためリアルタイムの被ばく状況を確認でき,医療従事者はすぐに立ち位置の変更や検査時間を考慮するといった被ばく回避行動につなげることができる。また,測定データはPCに取り込み,「DoseViewer」(標準)や「DoseManager」(オプション)で線量率分析グラフの作成やレポート作成など,詳細なデータ分析を行うこともできる(レポート作成はDoseManagerのみ)。

個人被ばくリアルタイムモニタリングシステム「RaySafe i3」

個人被ばくリアルタイムモニタリングシステム「RaySafe i3」

 

■眼の水晶体の被ばく線量管理可能な「ビジョンバッジ」などの個人被ばく線量計をラインアップ

長瀬ランダウアのコーナーでは,個人被ばく線量計として,体幹部用線量計「ルミネスバッジ」,末端部用線量計「リングバッジ」,水晶体用線量計ビジョンバッジがラインアップされた。なかでも,ビジョンバッジは,2021年4月からの眼の水晶体の等価線量限度の引き下げに対応して,防護メガネによる遮蔽効果を反映した眼の水晶体の3mm線量当量を測定できるため,より正確な線量管理が可能となっている。防護メガネに取り付けるフックは,メガネのタイプに応じて3種類から選択可能で,軽量・小型なため視界を妨げることなく使用できる。なお,ルミネスバッジ,リングバッジ,ビジョンバッジは,いずれも線量計部分を毎月同社に返却すると,1週間から10日程度で被ばく線量測定報告書が届けられる。

長瀬ランダウアの製品ラインアップ 右からビジョンバッジ,リングバッジ,ルミネスバッジ

長瀬ランダウアの製品ラインアップ
右からビジョンバッジ,リングバッジ,ルミネスバッジ

 

ビジョンバッジ,ルミネスバッジ,RaySafe i3装着時の様子

ビジョンバッジ,ルミネスバッジ,RaySafe i3装着時の様子

 

●お問い合わせ先
社名:アンフォースレイセイフ株式会社 / 長瀬ランダウア株式会社
住所:東京都港区港南2-15-2品川インターシティB棟6階 / 茨城県つくば市諏訪C22街区1
TEL: 03-4540-4009 / 029-839-3322
URL:Biomedical Testing Equipment Solutions | Fluke Biomedical
   https://www.nagase-landauer.co.jp/


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