RSNA2016 富士フイルム - ワークステーション 
SYNAPSE VINCENTで非侵襲的に膝軟骨組織の欠損率を計測する“膝関節解析(W.I.P.)”を紹介

2016-12-1

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「SYNAPSE VINCENT」の“膝関節解析(W.I.P.)”

「SYNAPSE VINCENT」の“膝関節解析(W.I.P.)”

FUJIFILM Medical Systems(富士フイルム)は,3Dワークステーション「SYNAPSE VINCENT」の次バージョンで搭載予定の新機能である“膝関節解析(W.I.P.)”を紹介した。

膝関節解析は,変形性膝関節症の診断・治療をサポートする機能で,3T MRIで撮像した膝関節のデータから,軟骨,半月板,頸骨,大腿骨を画像認識技術で自動的に抽出し,軟骨・半月板の厚みの自動計測や軟骨欠損率の評価,半月板の形状評価が行える。

富士フイルムの関連企業であるジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)では,再生医療事業の一つとして自家培養軟骨(JACC)を提供している。膝軟骨の再生医療は,2013年に外傷性軟骨欠損症と離断性骨軟骨炎に対する自家培養軟骨が保険適用となった。その算定条件の中に“軟骨欠損面積が4cm2以上”という項目があるが,軟骨の状態の確認には関節鏡が使用されるが侵襲度が高いことが課題となっていた。SYNAPSE VINCENTの膝関節解析では,MRIデータを利用して低侵襲に解析が可能になる。再構成されたデータで軟骨や半月板を三次元的に観察でき,軟骨の状態については,大腿骨側と頸骨側の欠損の度合いをカラー表示して損傷度を直感的に判断できる情報を提供する。さらに,算定条件である4cm2の範囲を画面上で簡単に計測できるツールも用意されている。自家培養軟骨移植術の術後についても,MRIなどの画像診断であれば低侵襲に経過観察が可能になることが期待される。

膝軟骨の再生医療では,現在,自家培養組織を用いるJACCが保険適用となっているが,今後,細胞治療や将来的には他家細胞の培養など,さらなる進歩が期待される。SYNAPSE VINCENTは治療支援のソフトウエアを数多く提供しているが,さらに再生医療などもターゲットに開発を進めている。

再生医療の算定条件である“軟骨欠損面積が4cm2以上”を簡単に計測可能

再生医療の算定条件である“軟骨欠損面積が
4cm2以上”を簡単に計測可能

軟骨の欠損状況を色づけしてわかりやすく表示

軟骨の欠損状況を色づけしてわかりやすく表示

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