RSNA2019 フィリップス - MRI 
全世界で稼働を開始した世界初のヘリウムフリーMRI「Ingenia Ambition 1.5T」と最新の臨床アプリケーションをPR

2019-12-3

フィリップス・ジャパン

MRI


ヘリウムフリーMRI「Ingenia Ambition 1.5T」

ヘリウムフリーMRI
「Ingenia Ambition 1.5T」

RSNA 2019 MRI

Philips(フィリップス)のMRIコーナーでは,1.5T MR装置「Ingenia Ambition 1.5T」のモックアップを展示するとともに,MRIシステムの最新バージョンに搭載される新しい臨床アプリケーションを多数紹介した。
Ingenia Ambition 1.5Tは,わずか7Lの液体ヘリウムで超電導状態を維持できる,世界初の“ヘリウムフリーMRI”として2018年に発売。現在までに全世界約50の施設にインストールされている。日本での第1号機は東海大学に2019年10月に導入され,臨床使用がスタートしており,これまでになかったヘリウムフリーMRIが安定稼働していることがアピールされた。
Ingenia Ambition 1.5Tは,新開発の BlueSealマグネットにより,わずか7Lの液体ヘリウムで超電導状態を維持することができ,世界的な問題となっているヘリウム不足への対策となる。従来装置と比較して約900kgの軽量化も実現し,クエンチパイプが不要なことも含めて,施設内へのフレキシブルな設置も可能だ。また,Ingenia Ambition 1.5Tにも実装された高速撮像技術“Compressed SENSE”は,画質を維持したまま約50%の撮像時間短縮が可能で,日本国内では約320台にインストールされ,高く評価されている。このほか,赤外線カメラによる呼吸同期システム“VitalEye”や,患者のセットアップを効率化する“VitalScreen”などによるワークフロー改善も来場者の注目を浴びた。

ヘリウムフリーMRI「Ingenia Ambition 1.5T」

ヘリウムフリーMRI「Ingenia Ambition 1.5T」

 

日本には2020年に導入予定の最新アプリケーションも紹介された(すべて薬機法未承認)。まず,“4D FreeBreathing”は,息止め,呼吸同期をすることなく,自由呼吸下の撮像で,腹部など呼吸の影響を受けやすい領域でもアーチファクトのない良好な画像を得られるアプリケーションである。kスペース中心のデータを重点的に埋めるVariable-Density Golden Angle Stack-of-Stars,kスペース中心に重み付けをした再構成を行う4D KWIC sliding window reconstruncton,撮像時にz軸方向の位置情報を取得し,安定したデータでkスペース中心を埋める処理を行うRespiratory soft gatingの3つの技術により実現した。5〜6秒のダイナミックスキャンを複数回撮像することで,1.5mm×1.5mm,スライス厚4mm程度の比較的高分解能の画像を,患者に負担をかけることなく取得できる。特に肝臓のダイナミック撮像やGd-EOB-DTPA造影MRIの平衡相での有用性が高いと評価されている。
また,“MR Elastography Extension”は,EPIシーケンスを用いたエラストグラフィで,肝機能が低下し,鉄沈着があるような症例においても,比較的高精度にエラストグラフィの計測が可能になる。
“SmartShim”はイメージベースのシミング技術で,脂肪抑制が効きにくい領域でも良好な脂肪抑制が可能になる。歪みにくいというメリットもあり,頸椎のサジタル画像などで高い効果を発揮する。
このほか,1.5Tでも使用可能な高速撮像“MultiBand SENSE”や,コンソール上で処理が可能な“Computed DWI”などを展示。検査ワークフローの改善や画像の臨床価値を向上させるアプリケーションの日本導入が待たれる。

息止めや呼吸同期なしで腹部の画像を得られる“4D FreeBreathing”(薬機法未承認)

息止めや呼吸同期なしで腹部の画像を得られる“4D FreeBreathing”(薬機法未承認)

 

“MR Elastography Extension” (薬機法未承認)

“MR Elastography Extension” (薬機法未承認)

 

“SmartShim”の頸椎への適用(薬機法未承認)

“SmartShim”の頸椎への適用(薬機法未承認)

 

1.5Tで使用可能な“MultiBand SENSE” (薬機法未承認)

1.5Tで使用可能な“MultiBand SENSE” (薬機法未承認)

 

コンソール上で可能な“Computed DWI” (薬機法未承認)

コンソール上で可能な“Computed DWI” (薬機法未承認)

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