RSNA2021 フィリップス - CT 
AIを実装した「Spectral CT 7500」など2つの最上位機種を展示

2021-12-28

フィリップス・ジャパン

CT


Best New Radiology Device of 2021を受賞した「Spectral CT 7500」

RSNA2021 CT

Philips(フィリップス)のCT部門では,二層式検出器を搭載した最上位機種「Spectral CT7500」が実機展示された。100kVpでのスペクトラル撮影が可能になり,すべての検査でスペクトラルデータの使用が可能になったほか,寝台は従来の約1.4倍の体重まで対応可能とし,ガントリ開口径は80cmとするなど設計が見直された。512スライス超高速撮影により約2秒で全身高速スペクトラル検査が可能で,息止め困難症例や非同期での心臓周囲や肺野などの観察でも高画質スペクトラル解析の応用が期待される。

さらに,新たに実装されたAIを活用した心臓専用モーションフリー画像再構成技術“Precise Cardiac”は,冠動脈の動きをモデル化して学習することで動きの影響を排除し,画質を大幅に向上させる。心筋の性状評価へのニーズも高く,若年層での新型コロナウイルス関連心筋炎などへの適用も期待される。RSNA2021でAuntMinnieのBest New Radiology Device of 2021を受賞するなど高い評価を得ており,日本国内では2021年7月に発売されている。

128スライスCT「Incisive CT」にAIソリューション“CT Smart Workflow”を実装した「Incisive CT 5100」も展示された。AIを活用したポジショニングカメラや各種ソフトウエアを搭載,前準備や検査,画像再構成などの後処理まで全ワークフローが改善された。米国ではAIに関する機能がFDA未承認だが,日本国内では2021年4月に「Incisive CT Premium」の名称で発売され,数施設で稼動している。AIカメラによる自動ポジショニング機能“Precise Position”は,操作者間のバラツキや画質低下を防ぎ,被ばく線量軽減に貢献する。AI画像再構成“Precise Image”はディープラーニングによるニューラルネットワークを画像再構成プロセスに採用,被ばく線量やノイズの低減,低コントラスト検出能の改善により,日常検査に適応する高速画像再構成を実現する。さらに,AI心臓画像再構成Precise Cardiacも搭載するほか,インターベンションサポートツール“Precise Intervention”は,詳細な事前プランニングと穿刺針のリアルタイムトラッキングを可能とし,精度の高い手技をサポートする。

Best New Radiology Device of 2021を受賞した「Spectral CT 7500」

Best New Radiology Device of 2021を受賞した「Spectral CT 7500」

 

AIソリューション“CT Smart Workflow”を実装した「Incisive CT 5100」

AIソリューション“CT Smart Workflow”を実装した「Incisive CT 5100」

フィリップス・ジャパン

CT


TOP