島津製作所,大阪大学と共同で博士課程での人材教育を行う「REACHラボプロジェクト」を開始
5年間で10名程度の博士号取得をめざす

2021-7-9

島津製作所


会見に登壇した3氏(左から,飯田氏,林田氏,妹崎氏)

会見に登壇した3氏(左から,飯田氏,林田氏,妹崎氏)

(株)島津製作所は,2021年4月から大阪大学と共同で,博士課程での若手技術者などの養成を目的とした「REACHラボプロジェクト」を開始した(REACHは,Recurrent & Re-skilling Academia and Industry Collaboration for Higher Educationの略)。同プロジェクトは,社内公募した若手社員を大阪大学の博士課程に派遣,次世代を支える高度人材として育成することを目的とする。島津製作所は,2015年に大阪大学と共同研究講座を開設,2019年に「大阪大学・島津分析イノベーション協働研究所」に発展させ,マルチオミックス分野の研究・協業を進めている。同プロジェクトは,この研究所を場として活用し,事業戦略に基づく高度人材育成を戦略的に行い,博士号取得後は社内で研究成果の事業化や社会実装に従事する。2021~2025年度の5年間で10名程度の派遣を目安とし,1人1テーマの研究に取り組み,3年間の派遣期間中に博士号取得をめざす。初年度となる2021年度は1名の社員を派遣し,「核酸医薬品の分析」についての研究を行っており,今後の研究テーマとして「計測インフォマティクス」や「ラボの自動化」を予定する。さらに,将来的には人文系の研究テーマにも枠を広げていく。なお,入学金や授業料などの費用は島津製作所が負担する。

2021年7月7日(水)に行われた記者会見には,飯田順子氏(大阪大学大学院工学研究科特任教授/大阪大学・島津分析イノベーション協働研究所所長/島津製作所上席理事),妹崎淑恵氏(島津製作所人材開発室室長),林田桃香氏(島津製作所分析計測事業部/大阪大学博士課程在籍)の3氏が出席し,プロジェクトの背景や概要などを紹介した。飯田氏は,従来の同社の学位取得制度と異なり,より戦略的に博士号取得を支援するものであると述べ,新たな人材育成の枠組みとしての期待を示した。また,初年度にトライアルとして派遣されている林田氏が,進行中の研究の概要について紹介した。

 

●問い合わせ先
(株)島津製作所
https://www.shimadzu.co.jp/

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