ホロジックジャパン,女性の健康に関する世界初の大規模調査の結果を発表

2022-3-14


セミナーを通じて登壇者がエールを発信

セミナーを通じて登壇者がエールを発信

ホロジックジャパン(株)は国際女性デーの2022年3月8日(火),女性の健康に関する世界初の大規模調査「ホロジック世界ウィメンズヘルス指数」の結果を発表し,同日,虎ノ門ヒルズフォーラム(東京都港区)とオンラインで発表メディアセミナーを開催した。
ホロジック世界ウィメンズヘルス指数は,ウィメンズヘルスのリーディングカンパニーであるホロジックが調査・分析会社のギャラップとの協働で開発した,女性の健康に関する課題を明らかにするための指標として提供するデータで,第1回となる大規模調査では世界116の国と地域で,男女12万人以上を対象にした聞き取り調査が実施された。その結果は,「予防医療」「基本的ニーズ」「メンタルヘルス」「健康と安全に関する意見」「個人の健康」の5項目でまとめられ,指標スコアとグローバルランキングが発表された。日本では,男女合わせて1016人を対象に調査が行われ,日本の指数は61(世界平均スコア:54)で,116か国中24位であった。ホロジックは今後,調査結果を毎年報告していく予定である。

メディアセミナーの冒頭,ホロジックジャパン コーポレートコミュニケーションズの多田真紀子氏が挨拶した。多田氏は,「ホロジックは,30年にわたる企業活動の中で女性の健康には課題があり,女性の健康を世界レベルで追跡し測定する質の高いデータと指標が必要と認識したが,該当するものがなかったことから,世界ウィメンズヘルス指数を開発した。この指数を女性の課題に取り組む世界各国のリーダーに広く提供することで改善への取り組みが開始されることを期待している」と述べ,「女性のあらゆる意味での健康を向上させることが日本を動かす力になるというメッセージを届けたい」と,イベントのテーマである「女性の元気は,日本を変える〜私だけの花を咲かせるために,いまできること〜」に込めた思いを説明した。
次いで,ホロジックジャパン ダイアグノスティックソリューションズ事業部事業部長の曽根徹太郎氏が,ホロジック世界ウィメンズヘルス指数の概要と日本の調査結果を報告した。日本は基本的ニーズが4位である一方,予防医療においては91位と低い結果となった。曽根氏は,各項目について詳細な分析結果を紹介した上で,「今回の指数では,年齢,学歴,収入によって予防医療や個人が感じる不安や痛み,不調に大きな差があることがわかった。この問題提起をスタートに専門家と議論の場を作り,新たな知見や課題を見いだすサイクルを回していくことがホロジックの役割と考えている」と述べた。

多田真紀子 氏(ホロジックジャパン)

多田真紀子 氏(ホロジックジャパン)

 

曽根徹太郎 氏(ホロジックジャパン)

曽根徹太郎 氏(ホロジックジャパン)

 

続いて,女性を取り巻く課題の各分野で先頭に立つ3名が登壇した。医療法人社団ウィミンズ・ウェルネス理事長で産婦人科医師の対馬ルリ子氏は,「女性のヘルスケアから社会を元気に」をテーマに講演した。対馬氏は,戦前・戦後でライフスタイルが大きく変化し,さまざまな健康トラブルが生じているが,ヘルスリテラシーが低いままであることが問題であると指摘。病気になってから,妊娠してから医療につながるのではなく,知識を得て予防することが質の高い人生を送るために必要であるとし,若い頃からかかりつけ医を持ち,健康管理を行うことの重要性を述べ,女性の健康サポートが地域や社会の活性化につながると締めくくった。
次に,ダイバーシティ&インクルージョンの領域でアドバイザリーやコンサルティングサービスなどを提供する株式会社カレイディスト代表取締役の塚原月子氏が,「女性が活躍できる社会とは」をテーマに発表した。塚原氏は,ダイバーシティ&インクルージョンは,女性や一部のマイノリティだけでなく組織全体にメリットをもたらすことや,女性を取り巻く障壁は周囲からだけでなく女性自身も性別ステレオタイプの影響で自身のあり方を狭めている可能性があることなどを解説。ダイバーシティ&インクルージョンを実現するには,心身の健康が欠かせないと述べた。
最後に,参議院議員で医師(小児科専門医・認定内科医),自由民主党女性局長の自見はなこ氏が,「安心して,こどもを産み・育てるために〜生育基本法の成立から『こども家庭庁』創設へ〜」と題してビデオでの講演を行った。自見氏は,子どもを取り巻く環境や課題はさまざまな要因が密接に関連しているが,それらを所管する省庁はさまざまで,子どもに関する政策を一元的に把握できていない状況があることを説明。このような状況を解消するために,2023年4月に発足する予定で準備が進められているこども家庭庁の創設経緯や構想について紹介した。
セミナー後半は,対馬氏と塚原氏,タレントの関根麻里氏が登壇し,MCの町 亞聖氏の進行によるパネルディスカッションが設けられ,今回の調査結果や女性が生きやすい社会について活発な意見交換が行われた。

対馬ルリ子 氏(ウィミンズ・ウェルネス)

対馬ルリ子 氏(ウィミンズ・ウェルネス)

 

塚原月子 氏(カレイディスト)

塚原月子 氏(カレイディスト)

 

自見はなこ 氏(参議院議員,医師)

自見はなこ 氏(参議院議員,医師)

 

パネルディスカッションに登壇した関根麻里氏

パネルディスカッションに登壇した関根麻里氏

 

●問い合わせ先
ホロジックジャパン(株)
https://hologic.co.jp/


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