富士フイルム,順天堂大学でIT人材の育成支援を行う産学連携講座を開講
AI開発支援サービス「SYNAPSE Creative Space」を用いた教育プログラムを実施

2023-10-16

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学内で行われた講義の様子

学内で行われた講義の様子

富士フイルム(株)は,順天堂大学大学院医学研究科修士課程で,医療現場におけるIT人材の育成支援をめざす産学連携講座(全8回)を2023年5月から開講している。診断画像や医療文書など多様な医用情報の解析や人工知能(AI)技術による診断支援技術などの実務的なスキルの習得を目的とし,これらの技術に関する開発の最新動向や社会実装の促進に向けた課題,医療機関での業務DXを支援するデータ活用事例などを紹介する。また,同社が開発したクラウド型AI技術開発支援プラットフォーム「SYNAPSE Creative Space」を用いて,アノテーションや学習,モデルの公開までの一連の流れを体験するハンズオンも行われた。

SYNAPSE Creative Spaceは画像診断支援AIの開発をAll in Oneでサポートするクラウドサービスで,プロジェクト管理やアノテーション,学習管理を支援し,プログラミングなどの高度な工学的な知識がなくてもAI開発が可能な環境を実現する。また,同社は大学医学部や大学院,専門学校などに対してSYNAPSE Creative Spaceとデータセットを提供,ノーコードでAI技術開発を学べる体験型教材として医療DXやデータサイエンスの講義を行っている。2023年7月に講義が行われた北海道大学大学院医学研究院医療AI開発者養成プログラム(CLAP)では,学生が実際のデータ処理を体験し,終了後のアンケートでは受講者から好評を得ているという。

同社は今回,順天堂大学大学院医学研究科のデータサイエンス学位プログラムで全8回にわたり講義を行い,終盤の2回がSYNAPSE Creative Spaceを用いたハンズオンに充てられた。ハンズオンは,同社メディカルシステム事業部ITソリューション部の尾渡裕成氏が講師を務め,低線量CT画像から大腰筋領域を三次元的に抽出するSegmentation AIモデルや,骨粗鬆症リスクを分類するClassification AIモデルの作成が課題として設定された。受講者は,事前にSYNAPSE Creative Spaceをインストールした各自のPCを用いて,用意されたデータでアノテーションを行い,さらに次の講義では学習結果やAIの推定結果を確認し,医療AI開発の流れを体験した。

 

●問い合わせ先
富士フイルム(株)
メディカルシステム事業部 ITソリューション部
TEL 03-6452-6776

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