シーメンス社製MRIユーザーが撮像技術を競い,共有する第1回MAGNETOM Japan Grand Prixが開催

2025-10-21

シーメンスヘルスケア

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シーメンス社製MRIユーザーが集って,撮像技術を競い,共有した第1回MAGNETOM Japan Grand Prix

シーメンス社製MRIユーザーが集って,撮像技術を競い,
共有した第1回MAGNETOM Japan Grand Prix

第1回MAGNETOM Japan Grand Prix(MAG Japan GP)が2025年9月27日(土),ゲートシティ大崎ゲートシティホール(東京都品川区)で行われた〔主催:MAGNETOM Japan Meeting,共催:シーメンスヘルスケア(株)〕。シーメンス社製MRIのユーザーが撮像技術を競い,共有する機会として初開催となる。2025年3月から演題募集を開始し,6月の締切までに全国から48題の応募があった。その中から予選を勝ち抜いた8名のファイナリストが登壇。シーメンス社製MRIの撮像技術についてプレゼンテーションを行い,西尾広明氏(地方独立行政法人岐阜県立多治見病院)が金賞を受賞した。
当日は,代表世話人の北川 久氏(東京慈恵会医科大学附属第三病院)が進行,森 墾氏(自治医科大学)が審査委員長,加藤 裕氏(名古屋大学医学部附属病院),鈴木 真氏(久留米大学病院),清野 宏氏(淀川キリスト教病院),山崎 良氏(天理よろづ相談所病院)が審査委員を務めた。また,審査は,審査委員長と審査委員が実用性,汎用性,画質,創意工夫,効率性,発表時間の6項目を評価基準として20点満点でプレゼンテーションを採点し,さらに会場とオンラインでの参加者が投票して,各賞が決定する。

代表世話人:北川 久 氏(東京慈恵会医科大学附属第三病院)

代表世話人:北川 久 氏
(東京慈恵会医科大学附属第三病院)

 

左から,審査委員の加藤 裕氏,鈴木 真氏,山崎 良氏,清野 宏氏,審査委員長の森 墾氏

左から,審査委員の加藤 裕氏,鈴木 真氏,山崎 良氏,清野 宏氏,審査委員長の森 墾氏

 

ファイナリストの発表順序は抽選で決められ,7分間のプレゼンテーションを行った。すべてのプレゼンテーション後に会場・オンラインの参加者の投票が行われ,さらに審査委員長と審査委員の講評,表彰式へと続いた。
金賞の西尾氏も含め,各賞の受賞者と演題名は次のとおりである(ファイナリスト以外の選出もあり)。
・金賞:西尾広明 氏(地方独立行政法人岐阜県立多治見病院),演題名「PSIF sequenceを用いたflowの観察」
・銀賞:重永 裕 氏(兵庫県立がんセンター),演題名「神経描出の新手法:造影VIBE_Dixon_In-phase画像の活用~実質追加0秒~」
・銅賞:小菅正嗣 氏(地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立墨東病院),演題名「短時間かつ動きに頑健なHASTE FLAIR with dummy scan」
・画質賞:平田恵哉 氏(金沢医科大学病院),演題名「Deep Resolve・SMSが無くてもOK?! 膵臓High‐Resolution Breath-Hold Thin-Slice 2D-TSE(2mm)」
・効率性賞:黒澤裕司 氏(群馬大学医学部附属病医院),演題名「113秒でMRA+VR+Bone imageを取得‼ 全部まとめて1 slab Segmented TOF」
・実用性賞:塩谷 優 氏/森田佳明 氏(国立研究開発法人国立循環器病研究センター病院),演題名「MP2RAGEを用いた頸動脈プラークイメージング~Simultaneous Black-blood T1WI+T1 map+Bright-blood imaging~」
・創意工夫賞:大久保 巧 氏(千葉県循環器病センター),演題名「QISSオプションなし! 短時間下肢MRA」
・汎用性賞:加納靖久 氏(社会医療法人祥和会脳神経センター大田記念病院),演題名「Non ECG Black Blood Aorta SPACE」

登壇した8名のファイナリスト

登壇した8名のファイナリスト

 

金賞:西尾広明 氏(地方独立行政法人岐阜県立多治見病院)(写真中央),銀賞:重永 裕 氏(兵庫県立がんセンター)(写真左),銅賞:小菅正嗣 氏(地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立墨東病院)(写真右)

金賞:西尾広明 氏(地方独立行政法人岐阜県立多治見病院)(写真中央),銀賞:重永 裕 氏(兵庫県立がんセンター)(写真左),銅賞:小菅正嗣 氏(地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立墨東病院)(写真右)

 

表彰式後,審査委員長の森氏は,総評として,MRIの発展を進化論になぞらえて魅力を述べた。そして,MRI検査に携わる人の創意工夫によって高精細で臨床的に有用な画像が得られているとして,今回のMAGNETOM Japan Grand Prixは互いに刺激し合う有意義な時間だったとコメントした。

総評を述べる審査委員長の森氏

総評を述べる審査委員長の森氏

 

また,共催であるシーメンスヘルスケアのラルフ・ディーターククラ氏(カスタマーサービス事業本部執行役員事業本部長)がビデオ映像で挨拶。ユーザーによる画質や検査効率のための撮像技術の創意工夫に賛辞を贈り,今後もユーザーとともに医療の質を高めていきたいと述べた。最後に,代表世話人の北川氏が,MAGNETOM Japan Grand Prixを継続し,ユーザー自身の成長と全国的な連携を深める場にしたいと締めくくった。なお,次回は2027年の開催を予定している。

会場後方に設けられた機器展示

会場後方に設けられた機器展示

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