日本HPがAIと診療報酬改定をテーマにした「医療ビジネス情報交換会Part10」を開催

2025-12-15

ヘルスケアIT

AI(人工知能)


「医療現場のAI活用と2026年度診療報酬改定の最新動向」がテーマ

「医療現場のAI活用と2026年度診療報酬改定の
最新動向」がテーマ

(株)日本HPは2025年12月12日(金),東京国際フォーラムG510会議室(東京都千代田区)で「医療ビジネス情報交換会Part10」を開催した〔協賛:エヌビディア(同)〕。「医療現場のAI活用と2026年度診療報酬改定の最新動向」をテーマに,AIエージェントの動向や生成AIの導入事例などの講演が行われ,医療にかかわる企業関係者などが参加した。当日は主催する日本HPの新井信勝氏(エンタープライズ営業統括ソリューション営業本部ワークステーション営業部)の挨拶に続き,まず「到来するAIエージェント時代:NVIDIAの最新ソフトウェアと活用事例」をテーマに,津田恵理子氏〔エヌビディアエンタープライズ事業本部シニアソフトウェアビジネスデベロップメントマネージャー〕が講演した。津田氏はエヌビディアのAIエージェント向けの「NVIDIA NIM」や,音声認識による対話型AIなどのソリューションを紹介し,米国でのファストフードチェーンの音声AI活用やAbridge社の診療録作成支援,英国Pangaea Data社におけるデータ解析などの事例を紹介した。
次いで,木内康行氏〔(株)neoAI常務執行役員セールス&パートナーアライアンス担当〕が,「個人情報機微秘匿データを安全なオンプレミス環境で生成AI活用」と題して講演した。木内氏は,機微な情報を扱う医療現場では個人情報保護が重要であることから,生成AIの活用もオンプレミス環境が有用であると説明。業務内容に応じた専門性の高い同社のAIアシスタントについて解説し,航空・金融などの分野での事例を取り上げた上で,医療分野での応用について説明した。
3番目に登壇した守屋貴行氏〔(株)Aww〕は,「バーチャルヒューマンで無人受付が実現できるか」と題して,同社が開発したバーチャルヒューマン「imma」を紹介した。AIが用いられたimmaは,80社以上の企業とのパートナーシップにより,イベントや広告に起用されている。この経験を踏まえて,受付や患者説明など医療現場の人材不足に対応した質の高いサービスを提供できる可能性を示唆した。
この後,医療現場における生成AI活用事例として,「医療現場における生成AIの活用 退院時看護サマリー作成時間54.2%削減の背景」と題して,織田良正氏(社会医療法人祐愛会織田病院副院長)と山本大祐氏〔(株)オプティムビジネス統括本部医療DXユニットディレクター〕が講演した。先に山本氏が病院向け生成搭載サービスの「OPTiM AI ホスピタル」を概要を説明。その後,織田氏が地域医療を担う医療機関として医療DXに取り組み,その一環としてOPTiM AI ホスピタルを導入した経緯などを紹介した。さらに,同院の森川伸一氏(情報管理室課長)と重松かおり氏(看護副部長兼連携センター副部長)が導入に当たっての苦労話や使用経験を報告した。これを踏まえて山本氏が,セキュリティを考慮したオンプレミス環境での運用,補助金の活用による導入コスト削減,同社の伴走支援といった,生成AI導入のポイントを解説した。
この後,「2026年度診療報酬改定の最新動向」をテーマに,大西大輔氏〔MICTコンサルティング(株)代表取締役)が講演した。大西氏は,2026年度の改定は賃上げが最大のテーマであり,その中でITやAIなどの導入による省力化・効率化が評価されると説明。生成AIを活用した文書作成補助システムへの評価の可能性に言及した。さらに,標準型電子カルテの動向やデータ提出加算の拡大についても解説した。
すべての講演後には,大橋秀樹氏(日本HPエンタープライズ営業統括ソリューション営業本部本部長)が挨拶して,盛況のうちに閉会となった。

会場内にはエヌビディアのGPUを搭載した日本HPのワークステーションも展示

会場内にはエヌビディアのGPUを搭載した日本HPのワークステーションも展示

 

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株式会社日本HP
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