AI医療機器協議会がスタートアップ支援などをヘルスケアテック議連に提言
—ヘルスケアテック議連が自民党本部でAI医療機器展示会を開催

2026-6-1

ヘルスケアIT

AI(人工知能)


ヘルスケアテック議連の田村憲久会長(写真左から3人目)とAI医療機器協議会の多田智裕会長(同4人目)の提言手交(写真左から,今枝宗一郎衆議院議員,城内 実厚生労働大臣,田村会長,多田会長,大空幸星衆議院議員)

ヘルスケアテック議連の田村憲久会長(写真左から3人目)と
AI医療機器協議会の多田智裕会長(同4人目)の提言手交
(写真左から,今枝宗一郎衆議院議員,
城内 実日本成長戦略担当・スタートアップ担当大臣,
田村会長,多田会長,大空幸星衆議院議員)

自由民主党(自民党)所属の国会議員で構成する「医療・ヘルスケア産業の新時代を創る議員の会(ヘルスケアテック議連)」は2026年5月29日(金),党本部(東京都千代田区)でAI医療機器展示会と意見交換会を開催した。この中で,AI医療機器協議会の多田智裕会長から同議連の田村憲久会長へスタートアップ支援などを求める「戦略産業クラスターを見据えたAI医療機器産業の発展」と題した提言書が手渡された。また,本展示会には同協議会の会員企業の中から17社が出展。画像診断支援・手術支援・診療補助など最先端のAI医療機器を国会議員や厚生労働省,経済産業省などの職員らに披露した。城内 実日本成長戦略担当・スタートアップ担当大臣も視察に訪れ,最新のAI医療機器を体験するなど,会場は大いににぎわった。また,意見交換会に参加した国会議員らから,AI医療機器の普及や支援に向けた施策について意見が出された。

城内 実日本成長戦略担当・スタートアップ担当大臣をはじめ参加議員らが出展企業のAI医療機器を体験

城内 実日本成長戦略担当・スタートアップ担当大臣をはじめ参加議員らが出展企業のAI医療機器を体験

 

意見交換会では,田村会長から,AI医療機器が医療機関の業務効率化にとどまらず,画像診断・手術支援・診療補助など医療の幅広い領域で活用されていることを強調。AIがなければこれからの医療は回っていかないと指摘し,その背景として深刻な人口動態の現状を示した。日本の生産年齢人口は2040年に向けて2000万人以上減少する一方,85歳以上の高齢者は300万人増加する。田村会長は,今後のわが国の人口を踏まえて,医療人材不足の現実に対応するためにはAIをはじめとするあらゆる科学技術への投資が不可欠であり,先端医療・創薬分野でAIが発展すれば日本が世界市場で大きなシェアを確保できる可能性があると述べた。

田村憲久 ヘルスケアテック議連会長

田村憲久 ヘルスケアテック議連会長

 

また,城内日本成長戦略担当・スタートアップ担当大臣も挨拶し,現在,日本成長戦略を取りまとめる作業を進めていると説明。17戦略分野の一つである「創薬先端医療」において,AI医療機器を革新的デバイス・AIロボティクスなどを活用した先端医療として位置づけていると述べた。その上で,AI医療機器を含めた医療機器を海外に展開していくことで,グローバル市場の獲得規模を2024年時点の10兆円から2040年時点で28兆円に拡大することをめざすとして,研究開発から社会実装までを支援すると強調した。

城内 実 日本成長戦略担当・スタートアップ担当大臣

城内 実 日本成長戦略担当・スタートアップ担当大臣

 

AI医療機器協議会の多田会長は,協議会のこれまでの活動について報告。2025年度は(1)検診におけるAIスクリーニング(ファストリード問題),(2)生成AIの医療機器への適用,(3)AI医療機器の広告規制,(4)補助金・保険適用の活用,の4テーマを重点的に取り組んだと述べた。その上で,多くの医療機関が赤字経営になっている問題やAI医療機器が成長産業として期待されている現状を鑑みた3項目の提言を説明した。1つ目の提言は「戦略産業クラスターにおける明確な位置付けと拠点整備支援」で,AI医療機器を戦略産業クラスターとして明確に位置づけ,研究・開発・生産を一貫して行う拠点の形成の支援,臨床評価のための医療機関・学会との連携体制構築,薬事・保険・事業戦略・臨床評価を一括支援する実証拠点の整備を求めている。2つ目の提言は「スタートアップへの財政支援の大幅拡大」で,優れた製品を有するスタートアップに対し,開発後期または上市後のエビデンス創出や導入促進に向けた財政支援を大幅に拡充するとともに,保険収載に向けた取り組みへの支援を要望している。3つ目の提言は「PMDAの人員体制の強化」で,迅速なバージョンアップや学習・評価データの活用など,従来の医療機器にはないSaMDの特性を踏まえて整備してきた二段階承認・変更計画確認手続制度(IDATEN)・一元相談制度などを円滑に運用するため,医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査体制の強化を訴えている。

多田智裕 AI医療機器協議会会長

多田智裕 AI医療機器協議会会長

 

●問い合わせ先
AI医療機器協議会
https://aimd.jp/

ヘルスケアIT

AI(人工知能)


TOP