フィリップス,低侵襲PCIを支援する「SmartIQ Technology」の上市に合わせプレスセミナーを開催

2026-7-17

フィリップス・ジャパン


「SmartIQ Technology」に関するプレスセミナーを開催

「SmartIQ Technology」に関するプレスセミナーを開催

(株)フィリップス・ジャパンは2026年7月14日(火),麻布台本社(東京都港区)にてプレスセミナー「冠動脈インターベンションの常識を変える—高画質を追求し低侵襲にこだわった次世代画像技術」を開催した。セミナーでは,同日より販売を開始した心臓カテーテル治療(PCI)向け血管撮影システム「Azurion」に搭載可能な新画像技術「SmartIQ Technology」について,その開発背景や技術的特長,臨床的有用性を紹介した。

冒頭,挨拶に立った代表取締役社長の安部美佐子氏は,X線管の開発から始まる同社の医療事業の歩みを紹介。同社のパーパス「有意義なイノベーションを通して,2030年までに年間25億人の人々の生活を向上させる」は,135年前に同社を創業したフィリップス兄弟の思いが原点にあると述べ,同社のDNAに刻み込まれたイノベーションを重視しながら人々の健康に貢献していくとの企業理念を説明した。
続いて,Image Guided Therapy(IGT)Japan Business LeaderのImramsjah Martijn J. van der Bom氏が登壇し,SmartIQ Technologyのようなイノベーションが必要となる背景について説明した。van der Bom氏は,日本では世界でも類を見ないスピードで高齢化が進み,心血管疾患や脳卒中が要介護や身体機能低下の主要因となっている一方で,医療現場では人材不足や医療コスト管理などの課題が深刻化していると指摘した。その上で,「医師がより安全かつ効率的に治療を行い,確信を持って意思決定できる統合ソリューションが必要である」と述べ,さらなる低侵襲治療を支援するSmartIQ Technologyの上市につながったと紹介した。

安部美佐子 氏(代表取締役社長)

安部美佐子 氏(代表取締役社長)

 

Imramsjah Martijn J. van der Bom 氏(IGT Japan Business Leader)

Imramsjah Martijn J. van der Bom 氏(IGT Japan Business Leader)

 

製品説明を担当したIGT Modality Sales Specialistの土井優太氏は,心不全パンデミックにより手技件数が増加傾向にあることや,造影剤使用による合併症リスクといった昨今の課題に触れ,その解決に資するSmartIQ Technologyの特長として「高画質」「低被ばく」「造影剤低減」の3点を挙げた。SmartIQ Technologyは画像処理において,血管やデバイスと背景ノイズをリアルタイムに識別する独自の「Content-Aware imaging algorithm」を採用している。AI技術を用いていないことがポイントで,X線物理学と臨床データに基づく演算処理によって信号とノイズを分離し,血管やデバイスの視認性を高めながら不要なノイズを低減する。また,オリジナル画像と処理ずみの画像を継続的に比較することで,残像などによる異常血管の描出を防ぐ「SafeGuard」機能も搭載しており,これらにより正確性の高い画像提供を可能にしている。さらに,従来の「ClarityIQ」と比較して50%以上の線量低減を実現する「Ultra low dose」モードや,造影剤を50%に希釈した場合でも原液使用時と同等レベルの視認性を確保する「Low Contrast」モードを搭載し,患者負担の軽減が期待される。

土井優太 氏(IGT Modality Sales Specialist)

土井優太 氏(IGT Modality Sales Specialist)

 

最後に特別講演として,京都桂病院心臓血管センター・内科の中村 茂氏が,2026年1月から同院で使用しているSmartIQ Technologyの臨床経験を報告した。中村氏は,PCIの現場では高齢患者や慢性腎臓病患者の増加に伴い,放射線被ばくと造影剤使用量の低減が大きな課題になっていることを説明。造影剤は冠動脈を描出するために不可欠だが,腎機能障害を有する患者では造影剤腎症や透析導入のリスクにつながる可能性があるため,「必要な診断能を維持しながら,いかに造影剤を減らすか」が重要なテーマだと述べた。
そして中村氏は,実際の症例を示しながらSmartIQ Technologyの効果について解説した。従来システムとSmartIQ Technologyを同一患者で比較した結果,撮影回数が増えたにもかかわらず被ばく線量は約42%低減したことや,造影剤を50%に希釈した条件でも,狭窄部位の評価や冠動脈の描出に十分な画質が得られ,診断・治療に支障はなかったことを紹介。特に腎機能の低下した患者では,少量の造影剤で診断やPCIを実施できることの意義は大きいと述べ,造影剤使用量を抑えることで腎機能悪化リスクの軽減が期待できるほか,長時間化する複雑病変治療でも低線量透視によって患者および術者の被ばく低減に寄与すると評価した。さらに,ワイヤ操作を安全に行うためには透視画像の質がきわめて重要であり,SmartIQ Technologyは低線量でありながらデバイス先端の視認性を維持できる点が大きなメリットであると述べ,安全な治療の完遂に貢献する技術であるとの考えを示した。

中村 茂 氏(京都桂病院心臓血管センター・内科)

中村 茂 氏(京都桂病院心臓血管センター・内科)

 

●問い合わせ先
(株)フィリップス・ジャパン
コミュニケーション担当
press@philips.com
www.philips.co.jp/healthcare

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