GEヘルスケア・ジャパンが携帯型超音波診断装置「Vscan Air」に搭載可能なAI機能「Lung Guidance」を発表
2026-11-6
携帯型超音波診断装置「Vscan Air」向けの
肺エコー支援AI機能「Lung Guidance」
GEヘルスケア・ジャパン(株)は2026年11月5日(木),携帯型超音波診断装置「Vscan Air」向けの肺エコー支援AI機能「Lung Guidance」の販売を開始した。同日には,TKPガーデンシティPREMIUM品川高輪口(東京都港区)で報道関係者向けにメディアセミナーを開催した。
Lung Guidanceは,Vscan Airに搭載可能なAI技術「AI Solutions Ally」として2025年に発売した「Caption AI」「Auto Bladder Volume」に続く3つ目のAI機能。胸膜ライン,A-line,肋骨陰影,横隔膜などを画面上にリアルタイムで表示し,適切な走査をガイドする「ランドマークガイダンス」機能を採用。クオリティメーターで画像品質を示し,基準を満たした画像を自動保存するほか,AIが適切なクリップを選んで動画を保存する「Save Best Clip」機能を有する。さらに,BLUEプロトコルに沿った8か所の肺ゾーン画像の取得を支援し,B-Lineを自動検出する「B-Line Detection & Scoring」機能を搭載。検出されたB-Lineの本数に応じたスコアリングからレポート作成までを支援する。Vscan Air CL / SLの両機種に対応し,メーカー希望小売価格は8万円(税別)。既存ユーザーには有償アップグレードとして提供する。
ランドマークをリアルタイムに表示するLung Guidanceの画面(GEヘルスケア・ジャパン提供)
メディアセミナーでは,GE HealthCare Handheld Ultrasound Commercial & Strategy Director, InternationalのJon Robinson氏が,超高齢社会の課題に先行して直面する日本での成果は世界の可能性を示すものであり,日本はVscanにとって重要な市場だと述べた。続いて,GEヘルスケア・ジャパン超音波本部本部長の大成学志氏が,在宅医療・救急医療の需要増大を背景に,医療機器が使われる場がベッドサイドから在宅へと広がっていると説明した。また,超音波本部Primary Care部プロダクトスペシャリストの大野真都氏がLung Guidanceの機能などを解説した。
Jon Robinson 氏(GE HealthCare Handheld Ultrasound Commercial & Strategy)
大成学志 氏(超音波本部本部長)
大野真都 氏(超音波本部Primary Care部プロダクトスペシャリスト)
特別講演では,和歌山県立医科大学地域医療支援センター助教の多田明良氏が,約1か月の使用経験を報告した。多田氏は,心不全パンデミックと言われる中,左室駆出率が保たれた心不全(HFpEF)が増加していると説明。心不全を疑う際には心臓だけでなく肺にもPOCUSを行い,B-Lineなどの所見から肺うっ血を評価することが重要だと強調した。従来の肺エコーは部位が異なっても画像が似ているため,見返した際に撮影部位がわかりにくく,カルテ記載も煩雑だった。Lung Guidanceでは画像を部位と対応させて保存でき,部位別のB-Lineスコアを1枚のレポートで見渡せるため,カルテ記載と画像添付が容易になったと評価した。また,肺エコーの経験が少ない看護師が訪問看護の際に自発的に撮像し,レポートを医師に送ってきた事例を紹介した。客観的な評価が可能な超音波画像によって,離れた場所からでも患者の状況を具体的に把握できるとし,在宅心不全診療における医師・看護師連携の強化や,卒前教育への展開に期待を示した。
多田明良 氏(和歌山県立医科大学)
閉会の挨拶で大成氏は,道を知っていてもカーナビを使うように,AIで素早く答え合わせをすることで考える時間を短縮できると述べ,限られた医療資源を多くの患者のケアに生かしたいと強調した。
●問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株)
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