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RSNA2011

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■ GE Healthcare(GEヘルスケア)
  Molecular Imaging:新型PET/CTや開発中のPET/MRIなどを発表

RSNA2011 [第1日目:11月27日(日)]
定量性を高めたDiscovery PET/CT 710
定量性を高めたDiscovery PET/CT 710

  GE Healthcareは,唯一薬剤の研究開発から製造,装置の開発までを手がけるメーカーとして,従来からMolecular Imaging分野での積極的な研究開発を行ってきた。今回はその研究成果とも言える新製品や最新技術が登場し,来場者の話題となっていた。

  64列(128スライス)のCTを搭載したPET/CTの新製品「Discovery PET/CT 710」(日本国内薬事未承認)は,画像診断におけるPET/CTの在り方を変える装置だと言える。これまでPET/CTは,腫瘍の良悪性鑑別,ステージングに使われてきたが,今後は治療予測などにも適用が広がると考えられる。そこで,Discovery PET/CT 710では,複数回にわたって行われるPET/CT検査において,従来課題とされていた定量性を確保する技術が搭載されている。これは,“Q.Freeze”と呼ばれるアプリケーションで,呼吸同期でPET,CTの撮影を行い,位置ずれをなくして,客観的で正確なSUV値を短時間で測定できる。また,4Dでの呼吸同期撮影を行う4D PET/CTでは,フェーズごとに吸収補正を行い,定量性の高いデータを取得でき,治療計画などに有用である。

  さらに,同社では今回,PET/CT+MRのスケールモデルの展示と,特設コーナー内にて現在開発を進めているPET/MRIを展示した。個別の装置を組み合わせたPET/CT+MRはすでにチューリッヒ大学などで稼働しており,レールのついたトランスポーターテーブルで被検者を移動させて,それぞれの装置で撮像を行い,吸収補正の技術開発などが行えるという。研究用に使用しないときは,単体のPET,MRIとして臨床使用できる。一方,一般非公開のPET/MRIは,MRIとPETともに最高レベルの装置になるとしている。

  すでに日本国内で販売している製品としては,SPECT/CTの「Discovery NM/CT 670」が出品された。現在国内では1台が運用中。2011年内にさらに3台が稼働する予定である。従来機種からの設計を大幅変更しているほか,CTには「BrightSpeed」の16列を搭載。被ばく低減技術のASiRも採用されており,短時間,かつ低被ばくの撮像で高画質が得られる。さらに,半導体検出器を採用したSPECT「Discovery NM 530c」のパネル展示を行った。半導体検出器の採用により,感度が4倍,エネルギー分解能が2倍に向上。従来15分かかっていた検査を3分に短縮できる。国内では4台が稼働中である。

  このほか,PET用薬剤自動合成装置「Fastlab」(日本国内薬事未承認)も出品した。交換式の薬剤カセットにより,複数の薬剤自動合成が可能。これまで薬剤ごとに用意しなければならなかった自動合成装置が1台ですむ。この製品は日本での展開も検討している。

PET/CT+MRのスケールモデル
PET/CT+MRのスケールモデル
国内の稼働も始まっているDiscovery NM/CT 670
国内の稼働も始まっているDiscovery NM/CT 670
Discovery NM 530cの半導体検出器
Discovery NM 530cの半導体検出器
PET用薬剤自動合成装置Fastlab
PET用薬剤自動合成装置Fastlab

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