技術解説(富士フイルムヘルスケア)

2023年8月号

Women’s Imaging 2023

DeepInsightシリーズ新製品「ARIETTA 750 DeepInsight」の高画質

富士フイルムヘルスケアでは,50年以上にわたる技術と信頼の実績を集約した超音波診断装置「ARIETTAシリーズ」を展開している。それらARIETTAシリーズで培った画質処理技術と,AI技術を活用したノイズ除去技術であるDeepInsight技術(日本超音波医学会の第23回技術賞受賞)を組み合わせることで,さらなる高画質を実現したプレミアムモデルの「ARIETTA 850 DeepInsight」とミッドハイレンジモデルの「ARIETTA 650 DeepInsight」を2022年に発売した。そして,2023年,より身近にプレミアムクラス性能を感じていただけるハイエンドモデルとして「ARIETTA 750 DeepInsight」(図1)が加わり,ラインアップを拡充している。

図1 ARIETTA 750 DeepInsight

図1 ARIETTA 750 DeepInsight

 

●Bモード画像の高画質化

DeepInsight技術が不要な電気ノイズを効果的に除去し,超音波信号のみを高精度に抽出することで,ノイズに埋もれていた微細な組織を描出することを可能とする。「eFocusing」(日本超音波医学会の第18回技術賞受賞)は,複数の送信から得られた受信信号を合成することにより,信号対雑音比を向上,送信フォーカス依存を低減する技術である。ARIETTA 750 DeepInsightでは,このeFocusingの技術をベースに複数の周波数をブレンドした「eFocusing PLUS」に進化し,高い空間分解能と深部感度を両立している。これら新技術に,組織分別能を向上させる「Carving Imaging」を組み合わせることで,組織からの信号を余すことなく表現し,より依存性の少ない高画質を実現する。

●カラー画像の高画質化

カラードプラモードにおいて,プローブ走査や体動により発生するノイズの特徴量を判別し,残存する体動を抑制する「Wall Motion Reduction PLUS」を搭載した。複数回の受信信号のバラツキが血流では小さく,体動では大きくなる傾向があるため,バラツキ情報の解析により体動を選択的に抑制できる。心拍動を受けやすい乳腺腫瘍に対しても血流の視認性向上が期待でき,ストレスのない血流観察を可能とする。

*AI技術のひとつである機械学習を用いて開発・設計したものです。実装後に自動的に装置の性能・精度は変化することはありません。

販売名:超音波診断装置 ALOKA ARIETTA 850
医療機器認証番号:第228ABBZX00147000号
販売名:超音波診断装置 ARIETTA 750
医療機器認証番号:第301ABBZX00007000号
販売名:超音波診断装置 ARIETTA 650
医療機器認証番号:第303ABBZX00058000号

 

【問い合わせ先】
超音波マーケティンググループ
URL https://www.fujifilm.com/fhc

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