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医用画像博覧会 2020 ザイオソフト - PRポイント “インテリジェンス技術”をベースに,医用画像をつくる“ひとの力”を支援〜代表取締役社長・茅野秀介氏に聞く

2020-4-30

代表取締役社長・茅野秀介 氏

代表取締役社長・茅野秀介 氏

●医用画像処理技術を提供して20年間トップを走る

Q:昨年20周年を迎えられましたが,これまでの歩みを振り返ってください。

茅野:ザイオソフトは1998年の創業以来,ソフトウエア技術で医療に革新を起こすことをミッションとして,“インテリジェンス技術”に基づいた医用画像処理ワークステーションの提供,画像認識技術,画像解析のためのさまざまなアプリケーションの開発を行ってきました。医療のフィールドでソフトウエア技術を生かし,臨床に貢献して最終的には患者さんに役立つものをつくりたいという思いで20年間走ってきましたが,おかげさまで全国の医療機関の皆様からご支援をいただき,ここまで来られたと感謝しています。
ザイオソフトが創業した1990年代後半は,ちょうどマルチスライスCTが登場したころで、その後,CTはArea Detector CTやDual Energy CTへと飛躍的な進化を遂げ,その間,われわれの製品も国産初の3Dワークステーションである「M900」から「Ziostation2」へと時期を合わせて発展してきて今日があります。私も含めて,当社はエンジニアリングのバックグラウンドを持つ人材が多く,コンピュータサイエンスなどの先端技術と,臨床に関しては医療機関のユーザーの皆様からいただいたフィードバックを基として,高性能で安定したシステムと幅広い専用アプリケーションのポートフォリオを持った医療用ワークステーションとして発展できたと思います。

●インテリジェンス技術を製品やソフトウエアとして臨床に提供

Q:ザイオソフトの強みはどこにあると分析されていますか。

茅野:ザイオソフトが持つコア技術は,画像を認識し解析する“インテリジェンス技術”です。今でこそ人工知能(AI:Artificial intelligence)ブームのなかで,AIによる認識や自動解析がクローズアップされていますが,AIと呼ばれる技術の範囲は広く,必ずしも最近になって初めて現れたものではありません。当社では,創業時からそれらの技術を臨床で役に立つ製品に生かすために技術開発に取り組み,例えば骨の自動認識や冠動脈の自動抽出などでは,“ZEEK ENGINE”として2005年には製品に搭載しています。動態の定量解析を実現した“PhyZiodynamics”もZiostation2の画像処理やアプリケーションに応用されています。さらに,PhyZiodynamicsにも生かされた数理的な技術や,現在のAIブームの中核である機械学習など,さまざまな技術を融合させた独自の技術として“RealiZe”を開発し,画像認識の精度をより一層高め,これも多くのZiostation2のアプリケーションに生かされています。これらを単に技術のショウケースのように発表するだけでなく,アプリケーションとして練り上げ,Ziostation2という製品に搭載して市場に投入してきたことにより,多彩なセグメンテーション機能,高い再現性,画像処理時間の大幅な削減などを実現できたことが大きなアピールポイントです。

●新しい診断価値の提供と作業の効率化で医療現場に貢献

Q:これからの開発の方向性を教えてください。

「インテリジェンス技術を生かし,さらにさまざまな領域に拡大していく」(茅野社長)

「インテリジェンス技術を生かし,さらにさまざまな領域に拡大していく」(茅野社長)

茅野:インテリジェンス技術が,今後,実際の臨床現場でどのような価値を提供できるかと考えると,2つの点が挙げられます。
1つは,新しい診断価値の提供です。人間の身体は解剖図のような画一的ではなく,個人によって臓器の形や脈管の走行は千差万別です。まして,疾患があればなおさらです。医用画像処理によって単に画像化するだけではなく,数学的なさまざまな処理で新しい情報を付加できれば,疾患の有無やその悪性度などの判断に寄与する新しい情報を臨床に提供できます。そういった新しい診断価値のために,インテリジェンス技術などのソフトウエア技術を活用したいと考えています。
もう1つは,人的な作業負荷の削減です。極端なことを言えば,画像処理や解析は人間が時間と手間をかければできないわけではありません。しかし,それでは本当に臨床で使えるものと言えるでしょうか。誰でも,どこでも,どんな時にも使えるようにするのが,インテリジェンス技術の役割の1つです。個人の経験やスキルに寄らず,誰がやっても簡単に同じ結果を提供できれば,これまで一部の部門でしか現実的にできなかったことが,さまざまな診療科で利用が可能になります。医用画像の応用が拡大することで,医用画像という非侵襲的検査が広く一般に浸透することになり,社会に貢献できるのではと考えています。
当社は,このような価値を実現するために先端の技術を臨床で使える製品としてパッケージし提供することをミッションとしており,今後もそこに継続して投資し技術開発を進め,また,先端の医療機関の先生方とともに取り組んでいきたいと思います。

●AI技術の本質を提供して「ひとの力」をサポート

Q:ITEM2020ではどのような展示を予定していたのでしょうか。

茅野:ITEM2020では,「ひとの力」というテーマで展示を予定していました。医用画像分野でのAIの広がりの中で,さまざまな画像認識や解析のソフトウエア,アプリケーションが登場していますが,その中でAIをはじめとする多くのインテリジェンスに取り組んできた当社から改めてAIとは何か,どう生かされるべきか,技術の核となる部分を知っていただきたいと考えて企画していたものです。
昨今のAIブームの中で,AIを魔法の杖のように扱ったり,反対に“放射線科医は必要なくなる”といった悲観論が出るなど,過剰な反応があります。しかし,実際には現在のAIは,まだそういうレベルではありません。われわれも5年後10年後を見据えて開発を続けていきますが,ユーザーの方々にも正しく技術の現状を理解していただくことも,ソフトウエア技術を扱う企業として使命だと考えています。本当に画期的な技術があったとしても,それだけで世界が一瞬で変わるわけではありません。優れたソフトウエア技術は,いろいろな領域に少しずつ静かに広がっていって,いつの間にか世界を変えているものです。技術を冷静に見つめて,過小評価も過大評価もせずに取り込んでいくことが重要です。

●技術と医療現場のニーズをつなぎ医用画像のさらなる進化へ

Q:次の20年に向かって,さらなる一歩を踏み出したザイオソフトからのメッセージをお願いします。

茅野:インテリジェンス技術は,これからも進化を続けてさまざまな形で医用画像の世界を変革していくでしょう。その時には,今のワークステーションという形をとっているのかどうかはわかりませんが,ザイオソフトとしてインテリジェンス技術を核に開発を進めて,医用画像の応用範囲を,臨床的な面でも,また放射線科に限らず
部門的な意味でも広げていきたいというのが今後の方向性です。
われわれは,医用画像処理の領域に対してソフトウエア技術で貢献することをミッションとしてきましたが,やはり,最終的な主役は臨床を支える医師や診療放射線技師の方々であり,そして患者さんです。そういった「ひとの力」に貢献できるよう,今後もソフトウエア技術を生かした製品開発を続けていきます。
現在,新型コロナウイルスの問題で医療現場は大変な状況だと思います。ワークステーションが直接お手伝いできることは,いま現在は多くはないかもしれませんが,将来的な研究や診断,解析でお役に立てることもあるかと思いますので,そこを見据えて開発を進めていきます。ザイオソフトは,技術と製品,医療現場のニーズを,しっかりとつなぐ企業として,今後も皆様とともに歩んでまいります。

(文責・編集部)

●お問い合わせ先
ザイオソフト株式会社/アミン株式会社
TEL:03‐5427-1921
URL:https://www.zio.co.jp/

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