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NTTドコモと東大病院が「クラウド型12誘導心電図伝送システム」をドコモより商用提供開始

2015-1-15

(株)NTTドコモ(以下,ドコモ)と東京大学医学部附属病院(以下,東大病院)は,社会連携講座「健康空間情報学」(以下,健康空間情報学講座)を東大病院22世紀医療センター内に設置し,共同研究および実証試験を進めてきた「クラウドサーバー型モバイル12誘導心電図伝送システム」において,心筋梗塞患者のカテーテル治療により冠動脈血流を再開する(再灌流)までの時間短縮や,救命率の向上などに対する有用性を明らかにすることができた。
その結果を受け,2015年1月20日(火)より医療機関や自治体消防向けに本システムの商用提供を開始する。

なお,商用提供については営業取次と販売促進を担うドコモと,医療機器販売免許を所有し顧客営業活動および販売を行う(株)メハーゲン(以下,メハーゲン),輸入業務を担当するメディカルテクニカ(有)(以下,メディカルテクニカ)の3社で実施する。

ドコモと東大病院は,2011年9月の共同研究開始以降,「クラウドサーバー型モバイル12誘導心電図伝送システム」の開発および共同研究における実証試験を実施することで,心筋梗塞患者の再灌流までに要する時間を従来より平均30%の短縮効果が得られることを確認した。これは患者の救命率および予後の向上に貢献できる結果である。
また,この結果に関する学術研究発表を国内外で広く行い,医療的な安全性・有効性も評価されている。

今後もドコモと東大病院は健康空間情報学講座を通じて医療をICTでサポートし,医療機関,企業,NPO,行政などとの連携により,生活者と医療機関をつなぐサービスの普及に取り組んでいく。

※救急搬送車輌内で記録した12誘導心電図をモバイル端末からクラウドサーバーへアップロードし,循環器専門医師が遠隔でクラウドサーバーにアクセスすることで,メール等による誤送信や情報漏洩を避けながら安全性高く12誘導心電図を確認できる。これにより,心疾患の有無に応じて,専門治療設備のある病院へ直接搬送することを可能にするシステム。

●「クラウドサーバー型12誘導心電図伝送システム」のサービス概要

1.サービス提供の背景

近年救急医療においてカテーテル治療の発達により,病院内の治療成績は劇的に改善したが,対照的に病院外の救命率は顕著な改善が得られていないことから,適切な救急搬送と時間短縮により循環器救急患者の救命率および生命予後を向上することに対する要望が強まっている。それに応えるため,ドコモと東大病院は共同で「クラウドサーバー型12誘導心電図伝送システム」の実証試験および学術研究発表を行い,医学的有用性と運用上の安全性を確認したことから,本システムをドコモ・メハーゲン・メディカルテクニカの3社にて,2015年1月20日(火)より医療機関や自治体向けに提供開始する。

2.主な機能

・心電計(LabTech社製)
初診時やCCU,ICUなどで詳細な情報を必要とするときに使用される標準12誘導心電図を採用しており,1回の計測で10秒程度の立体的な心臓の状態を把握できる。また,コンパクトでノイズに強く救急搬送中でも安定して心電図を取得する。

・モバイル端末
心電計から心電図を受信し,心電図を確認できる。また暗号化した通信で心電計から受信した心電図をクラウドサーバーへアップロードする。

・クラウドサーバー
一つのサーバーに伝送された複数の心電計からの心電図について,許可された複数の医療機関が,そのサーバーにアクセスすることにより心電図を閲覧することができる。

サービス利用イメージ

サービス利用イメージ

 

●問い合わせ先
■ドコモ
ドコモビジネスオンライン(http://www.docomo.biz/d/inquiry
■メハーゲン
専用メールアドレス(scuna-mhg@midinfo.co.jp)

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