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富士通,現場業務を革新する,企業向けヘッドマウントディスプレイを販売開始〜ウェアラブル端末により,安全かつ正確な作業を支援〜

2015-5-11

HMD本体

HMD本体

富士通は,企業向けウェアラブル端末「FUJITSU IoT Solution UBIQUITOUSWARE ヘッドマウントディスプレイ(フジツウ アイオーティー ソリューション ユビキタスウェア ヘッドマウントディスプレイ,以下,HMD)」を開発し,5月11日より国内で企業向けに販売を開始する。

本製品は,0.4インチ(注1)のディスプレイ(854 480ドット),カメラ,マイク,各種センサーで構成された,片目・非シースルー形状のHMD。付属のウェアラブルキーボードや音声による操作が可能である。防水(IPX5/7)・防塵(IP5X)(注2)対応などのタフ構造で,屋内外や高所など厳しい環境における現場作業でも安心して使用できる。

●HMDの活用イメージ

HMDと,AR統合基盤製品「FUJITSU Software Interstage AR Processing Server(フジツウ ソフトウェア インターステージ エーアール プロセッシングサーバ)」などのミドルウェアや,「FUJITSU BusinessApplication AZCLOUD SaaS teraSpection(フジツウ ビジネスアプリケーション アズクラウド サース テラスペクション)」などの業務支援サービスと組み合わせることで,画像や映像,音声による作業支援が可能。作業員は,HMDを装着し,作業手順や点検項目など作業に必要な情報をディスプレイに表示し確認しながら両手で作業を行えるため,チェックし忘れや手順間違いを防ぐとともに,業務効率を飛躍的に向上させることができる。付属のウェアラブルキーボードや音声コマンドにより,作業マニュアルのページめくりや数値入力,カメラ撮影などの本体操作も可能である。

●HMDの主な特長

1.過酷な現場でも安心して使える設計
防水(IPX5/7)・防塵(IP5X)に対応し,さらに地上1.5mからの落下衝撃(注3)にも耐えられる。本体内蔵の照度センサーがディスプレイを最適な輝度に自動調整するため,屋内外問わず高い視認性を確保している。本体には最大約4時間の駆動(注4)が可能な大容量バッテリーを搭載し,容易にバッテリー交換ができる。
ディスプレイ部分は可動式で眼鏡をかけた状態でも装着することができ,利用シーンに応じて,頭部への直接装着や普段使用しているヘルメットへの装着(注5)が可能。また,本体内蔵の加速度センサーが作業員の動きの変化を感知し,転倒などの状況を管理者にアラームで通知(注6)でき,事故の早期発見に役立つ。

2.豊富な機能で現場作業を強力にサポート
HMD本体は,Wi-FiやBluetoothなどスマートデバイスとの通信機能を備えており,作業現場での異常発見時には本体内蔵のカメラとマイクを使って,リアルタイムの映像と音声で正確な現場状況を管理者へ通知することが可能。また,現場の映像を見ながら遠隔から熟練者が作業を支援することもでき,現場の省人化を実現するとともに,現地作業者はハンズフリーで指示を受けながら,安全かつ正確に作業を進めることが可能である。

3.業務システムとの連携で,ノウハウの蓄積が可能
本体内蔵のカメラで撮影した画像や映像データは,スマートデバイスで取得した位置情報や日時情報と組み合わせることで,作業記録としてそのまま保存できる。これらを業務システムやクラウドサービスの管理サーバへ集約し,作業員に負荷のかかる動作が多い箇所や,ミスの起きやすい作業手順などを分析してマニュアルを作成することで,より安全で正確な作業を実現する。
また,あわせて提供する開発者向けドキュメントやライブラリなどのSDK(Software Development Kit)により,業務システムに合わせたソリューションの開発が可能となり,様々な利用シーンに対応することができる。

HMD利用イメージ図

HMD利用イメージ図

 

●コーピン コーポレーション チーフ・エグゼクティブ・オフィサー ジョン・ファン氏のコメント

コーピンは,富士通様が今回発表された企業向け市場を先取りするHMDの開発に,コーピンの最先端表示デバイス,光学系並びに音声関連技術で貢献できたことを非常にうれしく思います。
富士通様が開発されたHMDは,サービス,機器保守管理などの幅広い企業工業分野に最先端のHMDとして応用されます。30年間の研究開発で蓄積されたコーピンの高いHMD技術と富士通様独自のヒューマンセントリック技術により,これからも富士通様とともに市場をリードし続ける革新的なHMDを開発してまいります。

注1 0.4インチ:仮想視聴距離が約81cmのときの15インチ相当の仮想画面のサイズとして見える。
注2 防水(IPX5/7)・防塵(IP5X):すべてのキャップや電池カバーをしっかりと取り付けた状態で,IPX5,IPX7の防水性能を有する。IPX5とは,内径6.3mmの注水ノズルを使用し,約3mの距離から12.5L/分の水を最低3分間注水する条件であらゆる方向から噴流を当てても,装置としての機能を有することを意味する。IPX7とは,常温で水道水,かつ静水の水深1mのところに本機を沈め,約30分間放置後に取り出したときに装置としての機能を有することを意味する。また,すべてのキャップや電池カバーをしっかりと取り付けた状態で,IP5Xの防塵性能を有する。IP5Xとは,保護度合いを指し,直径75μm以下の塵埃(じんあい)が入った装置に本機を8時間入れてかくはんさせ,取り出したときに装置としての機能を有し,かつ安全性を維持することを意味する。
注3 地上1.5mからの落下衝撃:落下試験は,製品の品質を評価するためのものであり,装置本体の無破損・無故障を保証するものではない。
注4 最大約4時間の駆動:スマートデバイスと接続した連携動作時。
注5 普段使用しているヘルメットへの装着:ヘルメットの形状によっては,本製品が取り付けられない場合がある。
注6 転倒などの状況を管理者にアラームで通知:作業員が転倒動作後に一定時間動きがない時,異常とみなして通知。本機能の利用にはアプリケーション側で対応する必要がある。

 

●問い合わせ先
富士通(株)
ユビキタスウェアサポート窓口
TEL 050-3116-7791
受付時間:平日9時~17時
www.fujitsu.com/jp/