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GEヘルスケア,MRガイド下集束超音波治療器の新製品「ExAblate2100」を日本市場へ投入〜インサイテック社との共同開発,子宮筋腫の低侵襲治療法,治療時間を大幅に短縮した日帰り治療が可能に〜

2015-6-15

ExAblate2100とGE製MRI装置

ExAblate2100とGE製MRI装置

GEヘルスケア・ジャパン(株)は,MRガイド下集束超音波治療器(以下:MRgFUS)の新製品「ExAblate2100(エクサブレート2100)」の販売を開始したと発表した。「ExAblate2100」はイスラエルに本社のあるインサイテック社によりGE製のMRI装置に接続する形で開発された製品。

GEヘルスケア・ジャパンでは,2010年より子宮筋腫の治療器として「ExAblate2000」の販売を開始。今回発売する「ExAblate2100」では,直腸など,照射を避けたい領域を通過する超音波の開口制御機能および上下移動機能を新たに加え,さらにユーザーインターフェースの変更も行ったことから,安全性を確保しながら治療時間の短縮(同社比25%)と高い焼灼率を可能にする。4人に1人と言われる子宮筋腫に悩む多くの日本人女性に,日帰り治療という選択肢を提供する*1

MRgFUSは,MRI(磁気共鳴画像診断装置)で撮影した画像をもとに,体外から超音波を照射して子宮内の筋腫領域に集束させることで,筋腫組織を局所的に加熱し,壊死させる治療法。
低侵襲で麻酔もメスも使わないことから体に傷跡が残る事もなく,治療後1時間ほど安静にすれば日帰りも可能である。また,放射線の被ばくがないため,繰り返し治療を受けることも可能。治療はMRI画像をもとに行うため正確な位置に照射することができ,またMRIによって照射中の温度上昇を確認しながら治療できるのが特長。

女性ホルモンの影響で成長するとみられる子宮筋腫は子宮内にできる良性の腫瘍で,現在日本人成人女性の4人に1人が持っているといわれている*1。さらに,年齢別では家庭的・社会的に重要な役割を担う35~50歳が筋腫人口の約8割を占めると推測されている*1。子宮筋腫には,子宮全摘術,筋腫核出術を始めさまざまな治療法があり,筋腫による症状,筋腫の数や位置/種類,患者さんの希望などを踏まえて治療法を選択することになる。その中で,子宮を温存でき,傷跡も残らないMRgFUSによる集束超音波治療は,子宮筋腫の低侵襲の治療法として今日では不可欠な選択肢といえる。

●「ExAblate 2100」の主な特徴

 

照射イメージ

照射イメージ

 

 

「エクサブレート(ExAblate®)」はインサイテック社で開発したMRガイド下集束超音波治療器で,通常GE社製のMRI装置と接続して使用する。2009年に,子宮筋腫に対する治療法としての厚生労働省の薬事承認を取得し,各地で治療が行われている。現在,インサイテックでは,本態性振戦,パーキンソン病に伴う振戦,神経障害性疼痛などの脳神経疾患,また乳がん,前立腺がんなど,様々な臨床応用に向けた臨床研究も進めている。
現在ExAblateが導入されている施設は,日本を含む世界100ヶ所以上にのぼり,インサイテックでは世界中の主要な病院や医療研究機関と連携し,共同で臨床研究を実施している。ExAblateは,人々を救うための技術革新やその可能性が認められ,2004年『ウォール・ストリート・ジャーナル』の技術革新賞やEUのIST大賞など,複数の賞を受賞した。また2011年11月『タイム』誌による「50個の最高の発明のうちの1つ」としてMRガイド下集束超音波法が選出された。

*1: 出典:水口弘司氏監修『子宮筋腫の知識』(日本臨床社)および 厚生労働省 平成23年患者調査

 

●問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株)コミュニケーション本部
ブランチャード/松井
TEL 0120-202-021
www.gehealthcare.co.jp