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日本メドトロニック,条件付きMRI対応ペースメーカ,植込み型除細動器(ICD),両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)のすべてで1.5及び3テスラMRI全身撮像に対応〜心臓植込み型デバイス使用の患者さんに対する診断機会損失の改善を実現〜

2016-7-4

日本メドトロニック(株)は,植込み型心臓ペースメーカ「メドトロニック Advisa MRI®(アドバイザ エムアールアイ)」(以下「Advisa MRI®」)と,植込み型除細動器(以下ICD)「Evera MRI® ICD(エヴェラ エムアールアイ アイシーディー)シリーズ」が,製造販売承認事項一部変更承認を受け,従来の1.5テスラに加え3テスラMRIでの全身撮像対応となったことを発表した。また,両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(以下CRT-D)「Amplia MRI CRT-D(アンプリア エムアールアイ シーアールティーディー)シリーズ」が製造販売承認を6月3日に新たに取得し,1.5及び3テスラMRIでの全身撮像が可能となった。

これにより,3テスラMRI装置の普及が急速に進む中,日本メドトロニックは国内で唯一,ペースメーカ,ICD,CRT-Dとも条件付きで1.5及び3テスラMRIの全身撮像に対応した製品を提供できることとなった。汎用性の高い1.5テスラMRIでの検査と比較して,3テスラMRIでは,撮像時間が短縮されるほか,高解像度の画像が得られ,疾患によってはより早期かつ正確な診断につながる可能性がある。

国立循環器病研究センター 心臓血管内科部門 不整脈科 草野研吾氏は次のように述べている。「高齢化社会を迎え,MRI検査が必要な疾患が増加しています。さらに医療現場では高性能な3テスラ MRIの普及が急速に進んでいます。このような時代にペースメーカなどの植込み型医療機器が1.5テスラのみならず3テスラMRI検査に対応し,且つ,全身撮像可能であることが必須の条件となってきています。」

従来,ペースメーカやICD,CRT-Dを植込んだ患者さんは,MRI装置によって発生する強力な磁場により動作への干渉や部品の損傷といった影響がもたらされる可能性があるため,MRI検査は禁忌とされてきた。メドトロニックでは,限定された種類のMRI装置を使用する,限られた設定下で撮像する,などの一定の条件を満たしたうえでMRI装置での撮像が可能になるSureScan® (シュアスキャン)テクノロジーを開発し,2008年に世界で初めて製品化に成功した。

MRIで撮像するためには,ペースメーカ,ICD,CRT-D本体のほかに,接続されるリードも対応している必要があるが,日本メドトロニックでは,主要なリードについてこれまでに一部変更承認を受け,SureScan®対応の本体とリード,及びそれらのすべての組み合わせにおいてほぼ同じ条件で1.5及び3テスラMRI対応となった。これは,今後,新たに心臓植込み型デバイスを使用される患者さんだけでなく,既に従来のMRI対応デバイスを使用されている患者さんも対象になる。また,現在SureScan®対応のリードを使用している場合は,一定の条件の下で本体交換の際に1.5及び3テスラMRI対応の製品を利用できる可能性があり,より多くの患者さんにMRI検査の診断機会を提供できると期待される。

ペースメーカ Advisa MRI®
世界で初めてMRIの全身撮像を可能にしたSureScan® MRIテクノロジーを採用したペースメーカ。1.5及び3テスラMRI全身撮像に対応。国内のペースメーカで唯一(2016年7月1日現在),心房性頻脈性不整脈治療ペーシング機能であるReactive ATP®テクノロジーを搭載。

ペースメーカ Advisa MRI

 

植込み型除細動器 Evera MRI® ICD
SureScan® MRIテクノロジーを採用し,1.5及び3テスラMRI全身撮像に対応。体表面に調和し,植込み部における負担を軽減する丸みを帯びた形状を持ち,致死性不整脈を見逃すことなく不必要・不適切なショック作動を可能な限り回避するSmartShock® テクノロジーを搭載。

植込み型除細動器 Evera MRI ICD

 

両室ペーシング機能付き植込み型除細動器 Amplia MRI CRT-Dシリーズ
SureScan® MRIテクノロジーを採用し,1.5及び3テスラMRI全身撮像に対応したCompia MRI Quad CRT-Dと,MRI対応に加え変化する心臓の状態に合わせ最適なペーシングを提供するAdaptivCRT®テクノロジーを搭載したAmplia MRI Quad CRT-Dの2モデルを発売※。いずれのモデルもICDと同様に,丸みを帯びた形状を持ち,SmartShock® テクノロジーを搭載。
※Compia MRI Quad CRT-Dは7月1日発売,Amplia MRI Quad CRT-Dは発売日未定

両室ペーシング機能付き植込み型除細動器 Amplia MRI CRT-Dシリーズ

 

MRI検査を受けるための「条件」
・「条件付きMRI対応カード」と,「ペースメーカ手帳」「ICD手帳」または「CRT-D手帳」の提示が必須。
・ペースメーカ/ICD/CRT-D本体とリードの両方がMRI検査に対応している必要がある。
・検査前と検査後にペースメーカ/ICD/CRT-Dの設定を変える必要がある。
・対象となるMRI装置は,1.5及び3テスラだけとなり,認定病院のみ検査を受けられる。

条件付きMRI対応心臓植込み型デバイスに関する医療従事者および患者さん向けウェブサイト
http://www.mri-surescan.com

 

●問い合わせ先
日本メドトロニック(株)
http://www.medtronic.co.jp/