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社会医療法人博愛会 相良病院,シーメンス製のデジタルマンモグラフィと超音波画像診断装置を両方搭載した,乳がん検診車を導入

2016-8-8

乳がん検診車外観イメージ図

乳がん検診車外観イメージ図

社会医療法人博愛会 相良病院(以下,相良病院)とシーメンスヘルスケア(株)(以下シーメンス)は,相良病院の乳がん検診車向けにシーメンス製のデジタルマンモグラフィ「MAMMOMAT Fusion(マンモマート フュージョン)」1台と,超音波画像診断装置「ACUSON (アキュソン)P500」2台を採用することで合意した。

相良病院ではすでに,デジタルマンモグラフィ検診車とエコー(超音波)検診車をそれぞれ導入しているが,今回のマンモグラフィと超音波装置が両方とも搭載された検診車の導入は,鹿児島県でも初となる。

本検診車は9月より,鹿児島県下(離島を含む)を巡回する予定。また,11月4日(金)~5日(土)に福岡県久留米市で開催される「第26 回 日本乳癌検診学会学術総会」の会場に本検診車を展示する。

●日本人に多く見られる「デンスブレスト」に対応

現在,30~60歳代の日本人女性が罹患するがんのうち,最も多いのは乳がんである*。また,欧米では乳がんを発症する年代のピークが60代後半なのに比べ,日本人では発症のピークが40代と若いのも特徴*。厚生労働省は40歳以上の女性を対象に,2年に1度マンモグラフィによる検診を原則とするという提言をまとめている。しかし,日本人をはじめとするアジア人女性には,乳腺濃度が高いデンスブレスト(Dense Breast:高濃度乳腺)の割合が多く,特にデンスブレストの乳房においてマンモグラフィの画像では,乳腺もがんのしこりも白く映し出されてしまい,がんが見つけにくいという現象も見られる。すでに米国ではデンスブレストの受診者に対し,個人の乳腺濃度を告げ,マンモグラフィと乳腺濃度の影響を受けない超音波検査の併用を推奨する州や,それに関連する法令を整える州も増えている。乳腺濃度には個人差があり,乳がん罹患のリスクも個人で異なることから,今後,日本でもさらに個別化した検診が求められていくと考えられる。

このような流れの中,相良病院では本年4月より,人間ドック・検診車でのマンモグラフィによる乳がん検診において,個別に乳腺濃度を結果表にて通知する取り組みを始めた。受診者がデンスブレストだとわかった場合,次回から超音波装置による検診も合わせて推奨するようにしている。同様に,今回導入する検診車には2種類の装置が搭載され,必要に応じてマンモグラフィと超音波を併用するなど,個人に合った検診を行っていく予定。

●へき地の医療にも貢献

相良病院は,2014年に鹿児島県における「へき地医療拠点病院」に指定された。勤務医師の不在や,診療支援の必要な状況が発生した場合などに,相良病院から医師を派遣し,地域住民の医療の確保と充実,へき地医療機関の医師の勤務環境改善を図ることを目的としている。また,乳腺科の医師が各地域の医療機関に赴き,乳腺科特別外来も展開している。

* 国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター「最新がん統計」(2011 データ)より

 

●問い合わせ先
シーメンスヘルスケア(株)
コミュニケーション部 マーケティングコミュニケーショングループ
TEL 03-3493-7617
http://www.siemens.co.jp/healthineers

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