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富士通,「網膜走査型レーザアイウェア技術」が,CEATEC JAPAN 2016で「経済産業大臣賞」を受賞

2016-10-4

網膜走査型レーザアイウェア

網膜走査型レーザアイウェア

富士通(株)ならびに(株)QDレーザ(注1)の「網膜走査型レーザアイウェア技術」が,CEATEC AWARD 2016において,CEATEC AWARD審査委員会による厳正な審査の結果,最高の賞に位置付けられる「経済産業大臣賞」を受賞した。

同賞は,CEATEC AWARDにおいて,648の企業や団体より,応募された出展品の中から,人々の暮らしや社会,ものづくり,ビジネスの変革,生活と社会の課題解決に貢献するIT・エレクトロニクス分野の製品やシステム,サービス,またそれを支える要素技術や部品・デバイスに対して授与されるもの。

●受賞理由

眼のピント調整が不要なフリーフォーカス,突出部がなく自然な外観を実現するユニバーサルデザインを志向するなど,従来のヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)にない種々の利点を持っており,代替技術となり得ることや,ロービジョンへの視覚支援,AR(拡張現実)/VR(仮想現実)の高度利用など,多方面での活用が期待される重要技術であることが評価された。

●「網膜走査型レーザアイウェア技術」について

レーザ技術を応用した超小型プロジェクタから,網膜に直接映像を投影する技術。内蔵カメラによる撮像や外部入力されたデジタル情報を見ることができる。独自に開発した光学系により,視力や目のピント調節の状態に影響をうけにくく,フレームの内側にプロジェクタを搭載したことにより,突出部のないデザインを実現した。

透過型のHMDとしてARやスマートグラスへと応用できるほか,主に前眼部の異常に起因するロービジョン(全盲ではない視覚障がい)に対する視機能支援を目的とし,医療機器としての開発を進めている。

なお,本技術はNEDO平成26〜28年度「クリーンデバイス社会実装推進事業」および平成27年度「課題解決型福祉用具実用化開発支援事業」の助成によって開発された。

(注)
・本技術に利用しているレーザの出力は,国際規格(IEC60825-1)で定められたクラス1に分類され,合理的に予見可能な状況下で安全であるとされている。
・見え方には個人差がある。使用にあたってはQDレーザが指定する専門スタッフのアドバイスが必要。
・開発中の技術。視覚機能支援用途については薬機法未承認であり,販売・頒布はできない。

注1 (株)QDレーザ:
富士通と三井物産(株)傘下のMitsui & Co. Global Investment, Inc.(設立当時:(株)エム・ヴィー・シー)の出資で,2006年4月に富士通からのスピンオフベンチャーとして設立された。(株)富士通研究所と東京大学との10年以上にわたる産学連携による共同開発を基に,可視光領域から波長1300nm帯までの量子ドットレーザをはじめとする高性能の半導体レーザの開発・製造・販売を行っている。

 

●問い合わせ先
富士通(株)
広報IR室
TEL 03-6252-2174(直通)

(株)QDレーザ
メール lew@qdlaser.com