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NVIDIAと米国放射線医会 AI-LABチーム,数千の病院で診断放射線医学におけるAIの採用を加速〜NVIDIA Clara AI ToolkitでACRの新しいAI-LABを実現,38,000人以上のACR会員や他の放射線医学専門家にAIを各自の施設で開発し展開が可能になる〜

2019-4-11

NVIDIAと米国放射線医会は,米国中の数千人の放射線医が,各自のデータを用いて各自の施設で診断放射線医学向けAIを作成,活用し,各自の臨床ニーズを満たすことを可能にするため協業することを発表した。
双方による3ヶ月間のパイロットプログラムが成功した後,ACRはNVIDIA Clara AI Toolkitを新たに発表されたACR Data Science Institute ACR AI-LABに統合中である。ACR AI-LABは,38,000人を超えるACR会員や他の放射線医学専門家がAIアルゴリズムの構築,共有,施設内で適用,そして検証を行い,かつ患者データを施設内で確実に保護することに利用できるフリーのソフトウェア プラットフォーム。

NVIDIA Clara AI Toolkitは,ソフトウェアで定義された医療機器やインテリジェントなワークフローを実現するよう設計されたNVIDIA Claraデベロッパープラットフォームの主要部分である。データとアルゴリズムのパイプラインを作成するためのプラットフォームであるNVIDIA Claraは,データと画像処理,AIモデル処理,そして可視化のためのライブラリーで構成されている。AIについては,このtoolkitにはデータアノテーション,モデルトレーニング,モデル適応,モデルフェデレーション,大規模展開等のためのライブラリーが含まれている。

ACR AI-LABのビジョンを現実化するには,GEヘルスケア,Nuance,そしてNVIDIAといった業界のリーダーと,医療スタートアップと主要な研究機関からなる膨大なネットワークを含めたエコシステム全体との協業が必要である。NVIDIA Claraは GEヘルスケアのEdisonAIプラットフォームとNuance AI Marketplaceを支えている。両ソリューションはAI-LABをサポートしており,放射線医学ワークフロー内にAIを展開するための鍵となるソリューションである。

米国放射線医会フェロー兼データ サイエンス インスティテュート チーフ メディカル オフィサーのビブ・アレン・ジュニア(Bibb Allen Jr.)氏(医学士)は次のように述べている。「この協業は,ACRデータサイエンスインスティテュートの特別なロジェクトにおいて重要なマイルストーンであり,ACR AI-LABの立ち上げを可能にし,実務環境にいる放射線医に,各自の臨床ニーズを満たすために自らの患者データを用いて自らの施設でAIを開発することに関与する機会を提供します。」

NVIDIAのヘルスケア担当バイスプレジデントのキンバリー・パウエル(Kimberly Powell)氏は次のように述べている。「NVIDIA はAIの活用が広がるプラットフォームを構築し,患者や臨床業務に合わせてカスタマイズされたAIツールを開発する機会をすべての放射線医に提供する目的でClara AI Toolkitを構築しました。NVIDIAとACRのプロジェクトは,AIを放射線医学分野全体で利用しやすくするための多数の取り組みの第一弾です。」

パイロットプログラムの成功により医療向けAIの広範囲な活用の道が開かれる
オハイオ州立大学(OSU),マサチューセッツ総合病院,そしてブリガムウィメンズ病院のクリニカルデータサイエンスセンター(CCDS)との最初のパイロットプログラムにより,取り扱いに慎重を要する可能性のある患者データを共有することなくAIアルゴリズムを改善するために各施設が他の施設や業界と協業するのに必要なアセットと手順をNVIDIAとACRが定義することが可能になった。患者データをAIモデルに持ち込むのではなく,AIモデルを患者データに持ち込むことは,アルゴリズムトレーニングの多様性の向上,アルゴリズムの検証の促進,そして放射線医が各自の施設の臨床ニーズにアルゴリズムを適応させるのに必要な手順を学習することに役立つ。

NVIDIA Clara AI Toolkitを活用することで,OSUはCCDSが開発したトレーニング済みモデルを素早くインポートすることができた。このモデルは局所変数に合わせてカスタマイズされており,アルゴリズムの更なるテストと改良に向けたOSUデータのラベル付けに成功したが,これらはすべてOSUのファイアーウォールの内側で行われた。その結果,非常に正確かつ強力な心臓CT血管造影モデルが生成され,この共有アプローチによってアルゴリズムのトレーニング,検証,そしてテストの回数が数日に減少した。

Partners Healthcare チーフ データ サイエンス オフィサー兼ハーバード メディカル スクール放射線医学准教授のキース・ドライヤー(Keith Dreyer)博士(医師)は次のように述べた。「このソフトウェアは,コンピュータープログラミングの経験のない放射線医に,データを共有しなくてもAIアルゴリズムの構築と改良を行う能力を提供します。アルゴリズムは通常,トレーニングされたサイト内でもっとも適切に動作しますが,そうした限定的なトレーニングセットは,必ずしも全体を代表しているわけではありません。AIモデルを多様なサイトのデータでトレーニングすることで,アルゴリズムのバイアスを低下させつつレジリエンシを確保することができ,より広範囲に優れた推論が可能になります。」

オハイオ州立大学ウェクスナー メディカル センター放射線医療用画像インフォマティクス学部学部長のリチャード・ホワイト(Richard White)博士は次のように述べた。「病院間の人工知能ネットワークを実現することで,より強固なアルゴリズムとより優れた効率が生み出され,患者の治療改善につながる可能性があります。そうすることで,医療におけるディープラーニングと機械学習の加速を支援する高品質なアルゴリズムにアクセスできるようになります。」

パイロットプログラムに採用されたアーキテクチャはNVIDIA Clara AI Toolkitを採用しており,このアーキテクチャーは,アルゴリズム改良のためのデータ集約,画像アノテーション,画像前処理と変換,アルゴリズム転送とローカル コンピューティングを可能にする。これらはすべて,AI の活用を広げるという最終目標の達成に必要である。

ACR AI-LABのためのエコシステム サポートとNVIDIA Clara
ACR AI-LABのための強力なサポートは,NVIDIA Clara AIプラットフォーム ユーザーと,GEヘルスケアとNuanceという業界のリーダーが行っている。

GEヘルスケア社Edisonポートフォリオ ストラテジー担当シニア バイス プレジデントのキース・ビグロー(Keith Bigelow)氏は次のように述べた。「AIの活用を広げるには,最先端技術だけでなく,業界リーダー間の緊密な協業が必要です。ACRコミュニティのAI-LABの取り組みをサポートし,NVIDIA Clara AIプラットフォームの力を活用することで,GEヘルスケアは米国中の病院のEdison対応の医療機器とアプリケーションにシームレスに作成,展開されたアルゴリズムの数を増加させ,コストの削減と患者の治療の向上を行うことが可能です。GEヘルスケアは,世界最先端の医療機器とワークフロー アプリケーションにおけるACR AI-LABアルゴリズムの法規制に準拠しながら最大限に活用するために最速で進むことを期待しています。」

Nuance社バイス プレジデント兼医療診断担当ゼネラル マネージャーのカレン・ホルツバーガー(Karen Holzberger)氏は次のように述べた。「NVIDIA Clara AIプラットフォームの強みと Nuance AI Marketplace for Diagnostic Imagingの規模を組み合わせることで,ACR AI-LAB開発者は,迅速にAIアルゴリズムを構築し,5,800を超える関連医療施設のすべての放射線医の70%を超える臨床ワークフローにAIアルゴリズムを展開することが可能になる。さらに,Nuance PowerScribe放射線レポーティングソリューションとPowerShare画像共有ソリューションは広範囲に導入されているため,当社のAIMarketplaceの利用者は,毎日使用している放射線のレポーティングツールと読影ツールに自動的に統合できる画像処理AIアルゴリズムを扱う最大のショッピング サイトへすぐにアクセスできます。」

ACR-AI LABのデビューと提供の予定
ACR AI-LABの最初のバージョンは,5月18日〜22日にワシントンで開催される2019 ACR年次総会で披露される。出席者は,AIモデルの変更と改善に必要なAIツールを吟味し,試すことができる。

その後すぐ,ACRはオンラインアクセスと,公開された患者データセットからのサンプルを提供する予定。

ACR AI-LABは,数千の放射線業務をすでにつないでいる,ACR 研究,認証,そして登録プログラム向けのプラットフォームであるACR TRIAD(Transfer of Images and Data,画像とデータの転送)の上に構築されている。ACR AI-LABを通じて,こうした同じ放射線医たちに対して,データセットへの注釈の付け方とAIモデルのトレーニングの仕方を学習したり,既存のAIアルゴリズムのトレーニングと変更に活用できるAIツールを試してみたりするのに役立つユーザーフレンドリーなコンピューターツールが提供される。

 

●問い合わせ先
エヌビディアPR 事務局
TEL 03-5269-1038 FAX 03-5269-1039
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