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富士フイルム和光純薬,心疾患の迅速検査に有用な検査試薬を新たにラインアップ-迅速測定が可能な全自動蛍光免疫測定装置「ミュータスワコー i50」専用 心不全・心筋梗塞マーカー※1用検査試薬を発売-

2020-1-31

富士フイルム和光純薬(株)(以下「富士フイルム和光純薬」)と三洋化成工業(株)(以下「三洋化成工業」)は,迅速測定が可能な全自動蛍光免疫測定装置『ミュータスワコー i50』(富士フイルム和光純薬社製)専用の,心疾患マーカー(「NT-proBNP」※2,「心筋トロポニンT」※3)を測定する検査試薬を共同で開発した。本検査試薬は,三洋化成工業が製造し,富士フイルム和光純薬から本年1月より販売をスタートしている。

心疾患は,心不全や心筋梗塞,狭心症などの,心臓に関連する病気の総称で,2018年の死亡原因において第2位の15.3%(第1位は悪性新生物の27.4%)を占めており,また,高齢化にともない増加傾向にある。心疾患の病態把握には,重症度に応じて血中に増加する物質「NT-proBNP」や「心筋トロポニンT」などをマーカーとして測定する。心疾患の可能性のある症状がみられる場合には,重篤な疾患かどうかを迅速に診断する必要があり,特に急性の場合は患者の命や予後の生活の質に関わるため,適切な治療の早期開始に繋がる迅速測定が非常に重要である。

富士フイルム和光純薬の『ミュータスワコー i50』はLBA-EATA法※4を用いた蛍光免疫測定装置。試薬・検体の混合,反応,分離,検出など,免疫測定の一連の操作をマイクロチップ上で全自動で行え※5,微量検体での迅速測定と,装置の小型化を実現している。1検体あたり7分と迅速な測定が可能で,緊急検査などにも適している。これまでに肝細胞癌・敗血症マーカーの検査試薬をラインアップし,2018年11月の発売以来,臨床現場における迅速診断のニーズに応えてきた。
今回,心不全および心筋梗塞マーカーの検査試薬を新たにラインアップすることにより,これらの疾患を迅速に測定し,適切な治療の早期開始に寄与する。

富士フイルム和光純薬及び三洋化成工業は,心疾患の検査試薬に関して小型で迅速測定できるミュータスワコーシリーズ用試薬だけではなく,多数の検体を同時に処理できる自動化学発光酵素免疫分析装置『Accuraseed.(アキュラシード)』(富士フイルム和光純薬製)用検査試薬も製造・販売しており,少数検体から多数検体まで処理が可能な自動測定型の臨床検査システムを展開している。
両社は,今後もさまざまな疾患に対応した検査試薬の開発を通じ,臨床現場における医療の質の向上に貢献していく。

※1 バイオマーカー。血液や尿などの体液や組織に含まれるタンパク質や遺伝子などの生体内の物質で,特定の疾患の有無や,進行状態の指標となるもの。
※2 NT-proBNP(ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント)。BNPというホルモンの副産物で,心筋細胞の負荷増加により血中に分泌されるため,心不全の診断に利用される。同じく心不全マーカーであるBNPの測定が血漿を検体とするのに対し,NT-proBNPは血漿か血清のいずれかを検体とするため,医療現場ごとに適した検体を選択できる。
※3 心筋細胞のタンパクの一部で,心筋が損傷した場合に血中濃度が上昇するため,心筋梗塞などの心筋損傷の指標となる。
※4 LBA-EATA(Liquid-phase Binding Assay - Electrokinetic Analyte transport Assay)法。マイクロチップ内の液相中で,免疫反応により形成した抗原・抗体などからなる免疫複合体を濃縮する手法。ミュータスワコーシリーズはLBA-EATA法を用いた電気泳動法(タンパク質やDNAが電圧をかけたときに移動する現象を利用した解析方法)を原理としており,マイクロチップ内での測定が実現できる。
※5 マイクロトータルアナリシスシステム(μTAS)を採用。混合,反応,分離,検出という免疫 測定の一連の操作を微細加工技術を用いて作成したマイクロチップの流路内に集積した分析システム。

全自動蛍光免疫測定装置「ミュータスワコー i50」
肝細胞癌・敗血症マーカーに加え,今回検査試薬をラインアップした心不全・心筋梗塞マーカーの濃度を測定可能な装置

全自動蛍光免疫測定装置「ミュータスワコー i50」

 

 

●問い合わせ先
富士フイルム和光純薬(株)
http://ffwk.fujifilm.co.jp/