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ホロジックジャパン,全自動遺伝子検査装置「パンサーシステム」により臨床検査センター『早川予防衛生研究所』が 12月1日から新型コロナウイルスの検査にも対応開始第3波の兆候をうけて1日最大1000件の検査体制を構築

2020-12-1

ウーマンズヘルス分野のリーディングカンパニーであるホロジック社の日本法人であるホロジックジャパン(株)は,新宿エリアで24時間緊急検査に対応する臨床検査センターである早川予防衛生研究所が,同社で納入した全自動遺伝子検査装置「パンサーシステム」を用いて,新型コロナウイルス感染症の検査を12月1日より開始することを発表した。
「パンサーシステム」は,複数項目の検査を可能にするランダムアクセス機能と,最大で1000検体/1日の測定を実現する高い作業生産性,TMA法による診断結果の高い精度を特徴とする全自動の遺伝子検査システム。早川予防衛生研究所では,検査体制拡充のため令和2年10月に検査室を拡充し,2台の「パンサーシステム」を導入した。本年12月より新型コロナウイルスの検査を開始するとともに,1日最大1000件の検査受託が可能な体制を構築した。今後はさらに追加のパンサーシステムを導入し,性感染症検査についても実施項目(淋菌,クラミジア,トリコモナス等)を拡大する予定。

「早川予防衛生研究所」代表取締役社長 早川 吏(はやかわ さとし)氏のコメント
新型コロナウイルス感染症の第三波をうけ,当研究所がカバーする首都圏を中心にPCR検査の需要増加が予想されることもあり,地域に根差した臨床検査センターとしては検査体制の強化は急務であり,一台でマルチな検査に対応できる拡張性を見込んでパンサーシステムの追加導入を決めました。

写真(左)パンサーシステム側面(中)パンサーシステム正面(右)早川予防衛生研究所の社屋外観

写真(左)パンサーシステム側面(中)パンサーシステム正面(右)早川予防衛生研究所の社屋外観

 

ホロジックジャパンでは今後も「パンサーシステム」の高い拡張性を活かした臨床における核酸増幅検査の新たなソリューションを提供し,感染症分野を含む臨床検査の進歩に寄与していく。

●TMA法について
TMA法(Transcription Mediated Amplification)はPCR法(polymerase chain reaction)と同じ核酸増幅法のひとつで,逆転写酵素とRNAポリメラーゼ(RNA合成酵素)を利用することで等温下で標的の核酸を大量に増幅させる。感染症などの検出系への応用を目指して開発,実用化された核酸検査法。
例えば,ホロジック社のTMA法による試薬を用いた子宮頸がんにおけるHPV(ヒトパピローマウイルス)検査は,PCR法と同等の感度を有しつつ,高い特異度を示すことが報告されている*

*J Cuzick et al., Comparing the performance of six human papillomavirus tests in a screening population. (https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3590662/ )

●パンサーシステムについて
〜臨床における核酸増幅法の使用をより多くの施設で可能に〜
「パンサーシステム」は,遺伝子検査の完全自動化を実現した,全自動の遺伝子解析装置。
検体到着後,専用ラックに検体をセットし装置に投入するだけで,核酸の抽出・増幅・検出・結果報告までの一連の工程,および核酸増幅反応によって得られた核酸増幅産物の不活発化処理までを全自動で行う。最初の測定結果はHIV-1,HBV,HCVで2時間40分,他の項目では3.5時間で得られるほか,最大275検体を8時間,500検体を12時間で測定することが可能であり,オペレーターの作業時間を大幅に削減する。
またランダムアクセス機能により,単一のラック内であっても複数の検査項目を測定できるとともに,随時,検体を投入することができるため,それぞれの種類の検体を溜めて待機するなどの手間を省き,最適なワークフローを実現する。必要な機器類をコンパクトに集約した一体型デザインによりラボにおける設置スペースを有効に活用することが可能。

 

●問い合わせ先
ホロジックジャパン(株)
https://hologic.co.jp/