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ITEM2016 アドバンスト・メディア ブースレポート新機能や他社クラウドサービスとの連携など,「AmiVoice」シリーズの新しい試みを紹介

2016-4-27

アドバンスト・メディアブース

アドバンスト・メディアブース

アドバンスト・メディアは,「昨日のありえないを,明日のあたりまえに。」をテーマに,音声入力のさらなる進化を表現したデザインのブースを出展した。ブースでは,医療用音声入力システム「AmiVoice EX7」「AmiVoice CLx」,各種音声入力デバイスが展示された。(4月15日取材)

ブースではAmiVoiceシリーズの導入事例を動画でも紹介していた。

ブースではAmiVoiceシリーズの導入事例を動画でも紹介していた。

 

●より便利に,より快適に音声入力を行える機能追加・機能強化

AmiVoice EX7は,医療従事者向けの音声入力システム。各診療科ごとに最適化した音声入力辞書を搭載し,話した言葉を正確に,自動的に変換,句読点も挿入された上で文章化することができる。“単語登録機能”や定型文を呼び出すことができる“テンプレート登録機能”など,入力の手間を省く便利な機能も標準で使うことができる。また,ユーザー登録を行うことで,ソフトウエアがユーザーの音声の特徴や変換の傾向を学習していく。これにより,使用すればするほど音声の認識率を向上させることができる。
今回AmiVoice EX7では,次期Ver.7.40の新機能が紹介された。追加される機能は,テンプレート登録機能と組み合わせて使うことを想定された“穴埋め機能”と呼ばれるもの。あらかじめ作成しておいた「###」というテキストを組み込んだ定型文を呼び出し,現在のカーソル位置の次の「###」を音声入力によりカーソルの選択範囲とする機能である。バイタルのような書式が決まっていて数値だけを変更するような場合に,変更箇所に「###」を組み込んだ定型文を作成しておくことで,マウスなどで変更したい箇所を選択する必要がなくなり,より省力で,よりハンズフリーな入力が可能となる。
また,併せて音声認識エンジンの強化予定も発表された。次期バージョンで搭載される予定のエンジンは「DNN型音声認識エンジン」。従来のAmiVoiceでは,ユーザーごとに入力傾向を学習して認識率を向上させていくことを前提としていたが,新エンジンでは不特定多数かつ学習が開始されていない状況でも高い認識率で音声入力ができる。これにより,たとえば患者が自分で問診票などを入力する場合でも,精度の高い認識率で音声入力を行うことができるようになる。この新エンジンを従来の学習型エンジンと併用することで,最初から高い認識率でありながら,使えば使うほどユーザーの利便性が向上する音声入力が実現すると期待される。

AmiVoice EX7の入力画面。これだけの長文が自動的に,誤変換なく変換される。

AmiVoice EX7の入力画面。これだけの長文が自動的に,誤変換なく変換される。

次期Ver.7.40のリリース予告。穴埋め機能により,さらにハンズフリーの音声入力が可能となる。

次期Ver.7.40のリリース予告。穴埋め機能により,
さらにハンズフリーの音声入力が可能となる。

   
穴埋め機能では,このようにカーソル位置の次の「###」を自動的に範囲選択してくれる。

穴埋め機能では,このようにカーソル位置の次の「###」を自動的に範囲選択してくれる。

 

 

●利用機会を増やす多様なクラウドサービスとの連携

クラウド型の音声入力システムであるAmiVoice CLxでは,今回新しく2つのクラウドサービスとの提携を予定していることが発表された。
AmiVoice CLxは,医療従事者向けの音声入力システムをクラウド環境下で行えるサービス。AmiVoice EX7では,ソフトウエアをインストールしたパソコンでなければ音声入力を行うことができなかったが,インターネット環境さえあれば院内だけでなく,自宅や出張先でも音声入力ができる。また,AmiVoice EX7ではパソコン1台あたりのライセンス体系だったが,AmiVoice CLxはユーザー単位でのライセンス体系になっているため複数台使用してもかかる費用は変わらない。ユーザー設定はクラウドサーバで保存されているため,万が一パソコンが壊れた場合でも登録した単語やテンプレート,学習情報をすぐに復旧できる。ソフトウエアのバージョンアップも常に最新のものに更新されるため,メンテナンスの面でも利便性が向上している。
今回発表された新しいクラウドサービスの提携は,テクマトリックスの「NOBORI-PAL」とキヤノンマーケティングジャパンの「Medical Image Place」。テクマトリックスとは,2015年より遠隔読影ソリューション「医知悟LLC」で提携していたが,今回さらにNOBORI-PALとの提携が加わった。NOBORI-PALはNOBORIと連携した各社サービスが利用できる医療クラウドサービスで,NOBORIのセキュアなインフラ環境下で,必要な機能やサービスを自由に組み合わせることができる。Medical Image Placeは,キヤノンマーケティングジャパンが2014年に提供を開始したクラウドサービス基盤。今回のITEMでは新しいサービスとして“医用画像システムサービス”の提供が開始されることが発表された。2社のブースでも今回のAmiVoice CLxとの提携について紹介されていた。
今回の提携により,規模を問わず多くのユーザーがAmiVoice CLxの利用を検討できる環境が整い,音声入力を導入しやすくなるのではないかと考えられている。

AmiVoice CLxの入力画面。エディタは異なるが,変換精度はAmiVoice EX7と同等のものになる。

AmiVoice CLxの入力画面。エディタは異なるが,変換精度はAmiVoice EX7と同等のものになる。

 

キヤノンマーケティングジャパンブースでもMedical Image PlaceのコーナーでAmiVoice CLxとの提携が発表され,音声入力を体験することができるようになっていた。

キヤノンマーケティングジャパンブースでもMedical Image PlaceのコーナーでAmiVoice CLxとの提携が発表され,音声入力を体験することができるようになっていた。

テクマトリックスブースのNOBORI-PALコーナー。AmiVoice CLxとの連携が発表され,音声入力を体験できる。

テクマトリックスブースのNOBORI-PALコーナー。AmiVoice CLxとの連携が発表され,音声入力を体験できる。

 

●運用シーンに合わせた組み合わせが可能な音声入力用デバイス

音声入力用のデバイスとして,新しく開発された自社製品となる音声入力装置「AmiVoice Front SP01」が展示された。ほかに,従来からAmiVoiceに搭載されている「SpeechMike Pro LFH3200」をはじめ,ITEM2015で展示された無線タイプの「SpeechMike Air LFH3000」,ヘッドセットタイプの「Jabra PRO935」やフットスイッチ「Transcription Set 7277」が展示された。これらの音声入力デバイスは,音声の認識率の高さだけでなく,指向性が強く,周りの音を拾わないという特長がある。ITEM会場でも音声入力の最中に周囲の雑音がAmiVoiceに入らず,発話者の音声だけを確実に拾い上げていた。病院内の環境なら周りで人が話していても音声入力を妨げる心配がなく,AmiVoiceを2台並べて同時に音声入力したとしても,お互いの音声が混入してしまうこともない。
今回新しく開発されたAmiVoice Front SP01は,アドバンスト・メディアが自社で開発した音声入力専用マイク。これまで提供していたマイクはフィリップス社製のものとなっていたが,今回,メイド/イン・ジャパンをキーワードにアドバンスト・メディア独自のマイクとして展示されていた。軽量・コンパクト設計で,マイクを持ち続けることによる疲労が軽減され,女性でも扱いやすいサイズとなっている。操作性も従来と同様で,音声入力に最適化されている。また,抗菌加工がされているため,衛生面にも配慮がなされている。今回発表されたAmiVoice Front SP01に加え,無線タイプやヘッドセットタイプなど,運用シーンに合ったデバイスを組み合わせ,音声入力環境を構築することができる。

新規に展示された自社開発の音声入力マイクAmiVoice Front SP01

新規に展示された自社開発の音声入力マイク
AmiVoice Front SP01

無線のマイク型音声入力デバイスSpeechMike Air LFH3000も展示

無線のマイク型音声入力デバイス
SpeechMike Air LFH3000も展示

   
Jabra PRO935はマイク型よりも扱いが難しいが,完全なハンドフリーの音声入力を実現する。

Jabra PRO935はマイク型よりも扱いが難しいが,完全なハンドフリーの音声入力を実現する。

 

 

●お問い合わせ先
株式会社アドバンスト・メディア
住所:〒170-8630 東京都豊島区東池袋3-1-4 サンシャインシティ文化会館6階
TEL:03-5958-1045
URL:http://medical.amivoice.com/

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