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ITEM2019 インフォコム ブースレポート 「iRad」シリーズによる医療安全やチーム医療の充実に役立つソリューションを紹介

2019-5-2

インフォコムブース

インフォコムブース

医療情報システムを手がけるインフォコムは,放射線部門で展開する「iRad」シリーズを中心に,新たに展開する予定のソリューションや新機能など,ユーザーニーズに応える技術力の高さをアピールした。
同社が展開する放射線部門システムとしては,RIS「iRad-RS」とレポートシステム「iRad-RW」,検像システム「iRad-QA」,PACS「iRad-IA」,読影用DICOMビューワ「eFilm Workstation」,整形外科画像システム「iRad-OT」,放射線治療用RIS「iRad-RT」,放射線治療ビューワ「RT Image Viewer」をラインアップしている。さらに,iRad-RSとiRad-RTのサーバを共有化するなど,各システム間のインテグレーションが図られており,放射線部門で抱える課題をトータルで解決する。
このような放射線部門全体の業務改善,効率向上を図るソリューションは,多くの医療機関から評価を受けている。今回のITEMでも,前回のITEMで紹介して高評価を得た被ばく線量管理やレポートの既読管理などの機能に加え,今後展開する予定の患者取り間違い防止ソリューション,チーム医療を充実させるコミュニケーションツールについて,デモンストレーションを交えて紹介。来場者の関心を集めていた。

検査から診断,放射線治療治療までの業務をカバーするインフォコムの「iRad」シリーズ

検査から診断,放射線治療治療までの業務をカバーするインフォコムの「iRad」シリーズ

 

長期にわたり安定稼働する設計も「iRad」シリーズの特長

長期にわたり安定稼働する設計も「iRad」シリーズの特長

 

●今後展開予定の「iRad-RS」の患者取り間違い防止ソリューションで医療安全に寄与

RISの「iRad-RS」に今後搭載される予定の患者認証機能を用いた患者取り間違い防止ソリューションがPRされた。
このソリューションでは,iPhoneやiPad,Surfaceといったスマートフォン,タブレット,あるいはインルームモニタを用いる。iRad-RSの患者一覧から患者を選択すると認証専用画面が開かれ,認証を行わないと,実施入力ができないように設定されている。さらに,患者識別用リストバンドなどのバーコードをバーコードリーダで読み取って認証を行い,患者が一致しない場合には警告メッセージが表示され,医療過誤を未然に防ぐ。
専用のソフトウエアではなくブラウザベースで操作するため,スマートフォンやタブレット,インルームモニタなど医療機関のニーズに応じた運用が可能。画面を確認しながら患者のそばで操作できるため,確実に検査を行え,医療安全に寄与する。

「iRad-RS」を用いた患者取り間違い防止ソリューション

「iRad-RS」を用いた患者取り間違い防止ソリューション

 

●「iRad-RS」に搭載される被ばく線量管理機能で2020年4月からの義務化にも容易に対応

「iRad-RS」は,オプションで提供される被ばく線量管理機能もセールスポイントである。前回のITEMで発表された被ばく線量管理機能は,DICOM RDSRをPACSに保管された画像データやモダリティから収集して,RISで管理している患者情報,検査情報などと連携して,被ばく線量を管理する。Excelなどで統計・分析を行うためにファイル出力や印刷機能も搭載しており,DRLs 2015に基づいた撮影プロトコールの設定に役立てることができるなど,被ばく線量の最適化に貢献する。
専用のサーバを導入することなく,容易に被ばく線量管理が始められるのも特長である。2020年4月から義務化される予定の被ばく線量管理に向けて,これからを準備する施設にとってはうれしい機能だと言えるだろう。

専用サーバ不要で容易に被ばく線量管理を始められる「iRad-RS」

専用サーバ不要で容易に被ばく線量管理を始められる「iRad-RS」

 

●多職種がかかわる放射線治療の情報を集約して大型モニタ上に表示することでチーム医療を支援

放射線治療用RIS「iRad-RT」を用いた新たなソリューション“治療ブラックボード(仮称)”も注目された。このソリューションは,iRad-RTの情報を基に,当日の治療スケジュールやその進捗状況を集約して,50インチの大型液晶モニタに表示する。これにより,放射線治療医,医学物理士,診療放射線技師,看護師,事務職員など多職種がかかわる放射線治療におけるスタッフ間の情報共有を図り,コミュニケーションを充実させる。
治療のための処置や装置の設定などの項目をチェックリストのように表示して,リアルタイムに更新していくことで,スタッフが常に状況を把握しながら自身の業務に取り組むことができ,チーム医療による安全かつ質の高い放射線治療を,効率的に提供できるようになると期待される。この治療ブラックボードはiRad-RTユーザーの意見を反映しながら開発が進められている。

チーム医療を充実させ多職種連携を推進する放射線治療用RIS「iRad-RT」

チーム医療を充実させ多職種連携を推進する放射線治療用RIS「iRad-RT」

 

●読影レポートの見落としを防ぐ既読管理機能を搭載した「iRad-RW」

レポートシステムの「iRad-RW」は,前回のITEMで発表されたバージョン“V9”に搭載された既読管理機能のデモンストレーションが行われた。読影医がレポートを作成した際に,オーダ内容と異なる部位で異常を見つけた場合などに,重要レポートとしてフラグを設定して,依頼医に注意を喚起する。依頼医は電子カルテシステムやPACSなどからブラウザを起動してレポートを参照するが,その際既読のボタンをクリックすると,その情報がiRad-RWに反映され,日時と参照者名を記録。いつ,だれがレポートを参照したか履歴を管理できる。また,レポートの内容に修正があった場合も改定履歴が記録される。
未読リストはプリントアウトが可能なほか,ファイル出力によりExcelなどで管理もできる。さらに,データベースが一元化されている「iRad」シリーズの特長を生かし,データピックアップ機能を用いて統計・分析を行うなど,医療安全に役立てられる。

医療安全に有用な既読管理機能を搭載する「iRad-RW」

医療安全に有用な既読管理機能を搭載する「iRad-RW」

 

●検査から診断,放射線治療までの放射線部門業務をトータルでカバーするインフォコムのソリューション

ブース内では,このほかにも検像システム「iRad-QA」,整形外科画像システム「iRad-OT」,放射線治療ビューワ「RT Image Viewer」のパネル展示とデモンストレーションを行い,検査から診断,放射線治療までの放射線部門の業務を支えるソリューションをPRした。
iRad-QAは,DICOM tagや画像の修正,シリーズの並び替えなどの豊富な検像機能を有している。また,iRad-RSとシームレスに連携し,各種統計などを容易に行えるようにした。オプションとして,iRad-RSや電子カルテシステム端末などからリモート操作を行える“QA Anywhere”を提供しており,検像システム端末に出向くことなく作業を行え,検像業務の効率化を図れる。
iRad-OTは,整形外科に特化した機能を搭載している。インプラントのテンプレートを用意。画像に重ねて術前シミュレーションを行うことができる。また,鉄球などを基準とした拡大補正機能や部位に応じた計測ツールを利用でき,高精度の手術を支援する。
このほか,RT Image Viewerは,前回のITEMで,CD/DVDに出力できるパブリッシャー機能の搭載を発表した。簡易ビューワを収録しており,紹介元・紹介先医療機関同士で,dose volume histogram(DVH)や線量分布図の情報を共有。地域医療連携における円滑な放射線治療を支援する。

検像システム「iRad-QA」はオプションで“QA Anywhere”を提供

検像システム「iRad-QA」はオプションで“QA Anywhere”を提供

 

インプラントのテンプレートを用いて術前シミュレーションを行える「iRad-OT」

インプラントのテンプレートを用いて術前シミュレーションを行える「iRad-OT」

 

施設間で放射線治療の情報を共有できる「RT Image Viewer」

施設間で放射線治療の情報を共有できる「RT Image Viewer」

 

●お問い合わせ先
社名:インフォコム株式会社
住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-34-17 住友不動産原宿ビル
TEL:03-6866-3790
URL:http://www.infocom.co.jp/healthcare/irad/index.html


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