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ITEM2021 トーレック ブースレポート ハンディタイプのMRI用高機能金属探知機「Ceia PD240CH」など,医療現場の安心・安全に貢献する製品を展示

2021-5-24

トーレックブース

トーレックブース

診断X線装置のための精度管理機器や,患者・術者の被ばく管理機器を多く取り扱っているトーレックは,ブース内をMRI関連製品と診断X線関連製品に分けて展示を行った。なかでも中心となったのは,MRI用ハンディタイプ高機能金属探知機「Ceia」(Ceia社製)とMRI用磁性体検出器「フェロガード・スクリーナー」(Metrasens社製)で,いずれもMRI検査における吸着事故・熱傷事故の防止に貢献する製品である。MRIは強力な磁場を有することから検査における安全管理が非常に重要であり,日本磁気共鳴医学会・日本医学放射線学会による「臨床MRI安全運用のための指針」などでも「MRI検査前の安全管理」として金属探知機などを用いた確認の必要性が言及されている。そこで,今回の展示では,実際に金属片のサンプルなどを用いて,磁性体検出器や金属探知機の性能がアピールされた。
このほか,診断X線関連の製品としては,自社製品であるX線乳腺組織画像表示装置「MB-1024DR」や,光ケーブル式リアルタイム線量計「RD-1000」などが紹介された。

●ハンディタイプで使いやすく高感度なMRI用高機能金属探知機「Ceia PD240CH」

MRI施設での安全検査専用機として開発されたCeia PD240CHは,金属探知機と磁性体検出器の機能を兼ね備えた高機能な金属探知機。ハンディタイプで,重さはわずか460gと,使いやすい製品となっている。磁性体および非磁性体を検出する「オールメタル」,小さな磁性体金属を検出する「ボディ」,微小な磁性体金属を検出する「ヘッド」の,3段階の検出モードを搭載。従来の金属探知機では検出が難しかった,使い捨てカイロや増毛パウダーなどの微小 / 微細金属のほか,フェライト磁石も検出できるなど,きわめて検出感度の高い製品である。微小金属および体内埋め込み金属(インプラント)を検出し,それらを磁性体・非磁性体に識別することもできる。また,マスクのワイヤの検出にも有用である。検出反応はライトと警報音・振動の併用を切り替えて選択可能。また,検出物の中心位置で警報音のトーンが変化するため,簡単に位置を特定することができる。

MRI用高機能金属探知機「Ceia PD240CH」

MRI用高機能金属探知機「Ceia PD240CH」

 

ハンディタイプで測定も簡単に可能

ハンディタイプで測定も簡単に可能

 

●更衣室やMRI室への入室前の確認に適したMRI用磁性体検出器「フェロガード・スクリーナー」

フェロガード・スクリーナーは,1本型の高感度な磁性体検出システムで,更衣室やMRI室入室前のスペースに設置して磁性体の有無を確認するのに適している。頭の先からつま先までを広くカバーする最大感度を有しており,フェロガード・スクリーナーの前に設置した専用マットの上で患者にゆっくりと1回転してもらうだけで,短時間で磁性体を検出することができる。検査担当者は患者に触れることなく,離れた場所から探知機上部のライトの色の変化(緑は安全,赤は磁性体検出)と警報音で磁性体の有無を確認できるほか,問診などでは見逃しやすいヘアピンやステープラーの針なども検出されるため,MRI検査における吸着事故の防止に貢献する。

 

MRI用磁性体検出器「フェロガード・スクリーナー」 専用マットの上で1回転するだけで,短時間で磁性体を検出可能

MRI用磁性体検出器「フェロガード・スクリーナー」
専用マットの上で1回転するだけで,短時間で磁性体を検出可能

 

●採取検体の石灰化の有無を短時間で確認可能なX線乳腺組織画像表示装置「MB-1024DR」

X線乳腺組織画像表示装置MB-1024DRは,マンモグラフィ検査後のバイオプシーで採取した検体をシャーレに入れてセットし,撮影操作を行うだけで,採取検体に石灰化が含まれているかどうかを短時間で確認できる。FPDの採用により高画質を実現しており,高解像度(48μm / pixelまたは24μm / pixel)な画像が約10秒でディスプレイに表示される。本体サイズは260mm(W)×450mm(H)×310mm(D)とコンパクトで,装置内部でX線を遮蔽するため,設置場所を選ばないことも大きなメリットである。

X線乳腺組織画像表示装置「MB-1024DR」

X線乳腺組織画像表示装置「MB-1024DR」

 

●表面入射線量測定やX線装置の精度管理のための光ケーブル式リアルタイム線量計「RD-1000」

光ケーブル式リアルタイム線量計RD-1000は,センサー部分に小型かつ高効率なシンチレータチップを採用し,プラスチック光ケーブルとフォトダイオードセンサを組み合わせたリアルタイム線量計である。広い測定レンジに加え,角度依存性のない均一なセンサ感度を有しており,幅広い線量測定用途に対応する。マルチチャンネル・センサは,標準センサもしくは高線量用センサが用意されており,最大4本接続可能である。センサを測定したい場所に置くだけで,表面入射線量測定や,X線装置の精度管理,人体ファントムを用いた内蔵被ばく線量の推定,照射空間での線量分布測定を簡単に行うことができる。

光ケーブル式リアルタイム線量計「RD-1000」

光ケーブル式リアルタイム線量計「RD-1000」

 

●半導体式とGM管式の測定器を組み合わせたハイブリッドサーベイメータ「RaySafe 452」

ハイブリッドサーベイメータRaySafe 452(Fluke Biomedical社製)は,検出器に半導体とGM管を搭載したことで,さまざまな測定環境に対応することができる。検出機の付け替えは非常に簡単で,X線管からの漏洩線量,管理区域の漏洩線量,撮影室内の散乱測定などが可能。X線だけでなくα線,β線,γ線も測定できるため,汚染モニターとしても使用することができる。電離箱式のサーベイメータと比較して立ち上がりが速く,ボタンの3秒長押しで起動し,すぐに測定作業を開始することができる。また,重さは800gと非常に軽く,測定作業者の負担を軽減する。

ハイブリッドサーベイメータ「RaySafe 452」

ハイブリッドサーベイメータ「RaySafe 452」

 

●お問い合わせ先
社名:トーレック株式会社
住所:〒223-0052 神奈川県横浜市港北区綱島東5-6-20
TEL:045-531-8041
URL:https://toreck.co.jp/