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ITEM2024 アンフォースレイセイフ ブースレポート 創業50周年を迎えた長瀬ランダウアと共同出展し,診断用X線測定器「RaySafe X2」など不要な放射線被ばくを回避・低減する製品群をアピール

2024-5-8

アンフォースレイセイフと長瀬ランダウアのブース

アンフォースレイセイフと長瀬ランダウアのブース

アンフォースレイセイフは今回,提携グループ企業の長瀬ランダウアが創業50周年を迎えたことを受け,ブースデザインなどにもより力を入れて展示を行った。ブースを大きく2つに分け,長瀬ランダウアのコーナーでは同社の50年の歩みが大きく掲示された。また,アンフォースレイセイフのコーナーでは,医療従事者や患者の不要な放射線被ばくの回避・低減を促す製品ソリューションとして,多機能型の診断用X線測定器「RaySafe X2」や,医療スタッフ用リアルタイム被ばくモニタリングシステム「RaySafe i3」,ハイブリッドサーベイメータ「RaySafe 452」などを展示。さらに,新たな取り組みとして,製品の使用方法をレクチャーするビデオが上映された。

●タッチスクリーンでの直感的な操作でさまざまなモダリティに対応する診断用X線測定器「RaySafe X2」

RaySafe X2は,スマートフォンのような直感的な操作が可能な大型液晶ディスプレイを搭載した本体と,各種モダリティ用のセンサで構成された,診断用X線装置の品質保証(QA)・品質管理(QC)用測定器である。センサは,一般撮影・透視用の「R/Fセンサ」,CT用の「CTセンサ」,マンモグラフィ用の「MAMセンサ」,モニタなどの輝度・照度測定用の「ライトセンサ」,漏洩線量・散乱線量測定用の「サーベイセンサ」が用意されており,用途に応じて付け替えるだけで,さまざまなX線装置での測定が可能となる。測定方法は非常に簡単で,本体にセンサをUSBで接続すると,自動で対象のモダリティを認識する。R/Fセンサは方向依存性がないため,X線が照射される位置に設置し本体の電源を入れれば,1回の照射で線量,線量率,管電圧,半価層(HVL),総濾過,照射時間,パルス数,パルスレートなどが測定できる。また,CTセンサは専用スタンドを使用するかファントム内に設置して照射するだけで,線量や線量率,線量率波形などが測定できる。測定結果は本体に保存できるほか,専用のX2 View PCソフトウエアを使用すれば,PC上での測定データの分析や,Excelなどでのレポート作成も簡単に行うことができる。
なお,今回のブースでは,新たな取り組みとして,RaySafe X2のCTセンサを用いたCTDIの測定方法をレクチャーする動画がモニタで上映された。今後,RaySafe X2の既存ユーザーや新規導入された施設に対してサポートの一環として提供するほか,正しい測定方法の理解や教育にも役立てられる内容となっている。将来的には,ほかのセンサでも同様の動画を作成し,シリーズ化をめざすとのことである。

診断用X線測定器「RaySafe X2」(右)および特定ニーズ向けの「RaySafe X2 Solo」(左)

診断用X線測定器「RaySafe X2」(右)および特定ニーズ向けの「RaySafe X2 Solo」(左)

 

CTセンサを用いたCTDIの測定方法を動画で紹介

CTセンサを用いたCTDIの測定方法を動画で紹介

 

●小型・軽量・薄型でポケットサイズの多機能X線測定器「RaySafe ThinX」

RaySafe ThinXは,主に一般撮影・透視装置や口内法撮影装置などのX線測定を対象とした多機能型診断用X線測定器である。本体とセンサが一体型となっており,ポケットに入れて持ち運べるほか,RaySafe X2のR/Fセンサと同様に方向依存性がない。また,電源のオンも含むすべての操作や各種設定が不要で,検出器部分にX線を照射するだけで,線量,線量率,管電圧,半価層などの基本的なパラメータが表示される手軽さも利点である。

ポケットサイズの多機能X線測定器「RaySafe ThinX」

ポケットサイズの多機能X線測定器「RaySafe ThinX」

 

●個人線量計を身に付けるだけで測定可能な医療スタッフ用リアルタイム被ばくモニタリングシステム「RaySafe i3」

RaySafe i3は,IVR治療中の被ばく線量を測定する個人線量計である。被ばく状況をリアルタイムに表示するディスプレイと個人線量計(PDM)4個(標準),個人線量計に記録された被ばく状況を解析するためのPC用ソフトウエア「DoseViewer」(標準)および「DoseManager」(オプション)で構成されている。医療従事者は小型・軽量のPDMを身に付けるだけで,1秒ごとの個人線量当量率と累積個人線量当量率がリアルタイムに測定・記録される。さらに,保存されたデータをPCに取り込むことで,専用ソフトウエアを用いて一定期間の総被ばく量の表示や経時的なトレンド解析なども可能である。被ばく状況はディスプレイに最大8人まで表示できるため,医療従事者本人がIVR時にその場で確認し,すぐに被ばく回避行動を取れるほか,検査や治療後に被ばく状況を確認することで,次の検査での被ばく低減行動につなげることができる。また,個人線量計の電池交換をユーザー側で行えることもメリットとなっている。

医療スタッフ用リアルタイム被ばくモニタリングシステム「RaySafe i3」

医療スタッフ用リアルタイム被ばくモニタリングシステム「RaySafe i3」

 

●幅広い測定対象を1台で測定可能なハイブリッドサーベイメータ「RaySafe 452」

RI規制法施行規則の改正によって,昨年から放射線測定器の点検および校正が必須の要件となったことを受け,今回の展示では,買い替え需要の高まっているRaySafe 452が注目を集めた。RaySafe 452は,半導体式測定器とGM管式測定器を統合したハイブリッドサーベイメータである。通常,測定対象によってGM管や電離式のサーベイメータを使い分ける必要があるが,RaySafe 452はその両方を1台に統合しているため,幅広い測定対象に対応でき,経済性にも優れている。検出器部分は測定対象に応じて簡単に付け替え可能で,表面汚染検出やX線管からの漏洩線量測定,放射線管理区域内の環境放射線測定,撮影室内の散乱線測定などに幅広く対応。また,半導体技術によって,電離箱式サーベイメータでは測定できなかった放射線の平均エネルギーなどの測定も可能である。重量は800gと軽量なため,電源のON / OFFや測定値の保存,保存した値の確認を片手で行えるほか,RaySafe 452の大きな特長として三脚に固定して使用することもできる。また,電源を3秒長押しすることで高速に起動し,大型のディスプレイによって測定結果を一目で確認できる。

ハイブリッドサーベイメータ「RaySafe 452」

ハイブリッドサーベイメータ「RaySafe 452」

 

●創業50周年を迎えた長瀬ランダウアは,同社の歴史をパネルで大きく紹介

長瀬ランダウアは,創業50周年を迎えたことを大きくアピールした。壁面には歴史を紹介するパネルを大きく掲示したほか,同社の主力製品である個人および環境用被ばく線量計「ルミネスバッジ」や,手指用被ばく線量計「リングバッジ」,眼部用被ばく線量計「ピジョンバッジ」などを展示した。同社はこれまで,被ばく線量測定サービスをメインに提供し,現在,バッジは毎月40万個,2万5000の施設に発送しており,バッジ数も年々増加している。今後も被ばく線量測定サービスに注力するとともに,放射線診療に寄与する新たな製品群の提供にも取り組んでいくとして,取り扱い予定のソーラー充電式ヘッドフォンタイプ集音器「Estus」を紹介した。

長瀬ランダウアの50年の歴史を紹介するパネル

長瀬ランダウアの50年の歴史を紹介するパネル

 

被ばく線量測定用の各種バッジ

被ばく線量測定用の各種バッジ

 

取り扱い予定のソーラー充電式ヘッドフォンタイプ集音器「Estus」

取り扱い予定のソーラー充電式ヘッドフォンタイプ集音器「Estus」

 

●お問い合わせ先
社名:アンフォースレイセイフ株式会社/ 長瀬ランダウア株式会社
住所:東京都港区港南2-15-2品川インターシティB棟6階/ 茨城県つくば市諏訪C22街区1
TEL:03-4540-4009/ 029-839-3322
URL:https://www.raysafe.com/
   https://www.nagase-landauer.co.jp/