2026-5-7
インフォコムブース
インフォコムは,「Information SystemからIntelligence Systemへ」をテーマに,データを共有・活用することで医療現場の負担軽減,業務効率の向上をめざす放射線科領域向けシステムの「iRad」シリーズを展示した。なかでも大きくアピールしたのが,放射線情報システム「iRad-RS」のSTAT画像報告機能のバージョンアップだ。2024年3月に「生命予後にかかわる緊急性の高い疾患の画像(STAT画像)所見報告ガイドライン」が策定されてから,各施設でSTAT画像報告の体制構築,運用が進められているが,最近ではSTAT画像報告のための教育や学習への課題感を持つ医療機関が増え,学会などでも議論されるようになっている。そこでインフォコムでは,そのようなニーズに応えるためSTAT画像報告を行う診療放射線技師の学習や教育をサポートする機能を追加した新バージョンのリリースをアナウンスした。
また,レポートシステム「iRad-RW」とシーメンスヘルスケアの画像診断支援AIソフトウェア「AI-Rad Companion」の連携運用による,AI画像解析の臨床での活用・定着支援についても,トライアルを行った施設の声も含めて紹介した。
●「iRad-RS」のSTAT画像報告機能に学習・教育を支援する機能を追加
2024年に策定されたSTAT画像報告ガイドラインでは,STAT画像の報告は口頭での報告を第一とした上で,診療放射線技師が報告内容をRISやレポートのコメント欄に記載することが提唱されていることから,インフォコムではiRad-RSにSTAT画像所見報告の所見を入力する欄を設けて,その活用を提案してきた。ガイドラインでは,報告を行った診療放射線技師は,後日,放射線科医師による所見と報告内容との整合性の確認すること,また,月1回程度のSTAT画像に係るカンファレンスの開催,STAT画像報告の症例について放射線科医師を含めて共有できる仕組みづくりといった,教育体制の整備についても言及されている。最近ではSTAT画像報告を運用している施設から,学習・教育をサポートする機能を求める声もあった。
そこでインフォコムでは,STAT画像報告機能に学習・教育をサポートする機能を新たに追加した。従来のバージョンがSTAT画像所見報告の所見を入力するだけのシンプルなものであったのに対し,新しいSTAT画像報告の画面には,STAT画像報告入力欄,STAT画像報告フィードバック欄,放射線技師症例ノート欄が設けられている。STAT画像報告入力欄は,定型文章も利用できるテキスト入力,画像ビューワからの画像の貼り付け,報告日時・報告者・報告先の登録に加え,施設が独自に記録項目を追加することもできる。STAT画像報告フィードバック欄は,上級技師などが報告に対して評価や所見レベル,コメントなどのフィードバックを記録できる。放射線技師症例ノート欄は,技師が利用する症例データベースへの情報登録,検索のためのタグ登録などが行える。専用画面を設けることで機能性とわかりやすさを高め,日常業務にSTAT画像報告をスムーズに組み込めるようにした。
報告を行う技師は,検像ワークリストや検像システムiRad-QAの画面からSTAT画像報告画面を立ち上げて記録する。検索性の向上も図られ,RISの症例データベースの検索画面から報告者名やタグなどでSTAT画像報告を検索でき,上級技師などが記録したフィードバックを確認したり,自身の報告症例を振り返ることができる。また,RISとレポートシステムiRad-RWが同一のデータベース上で動いているというiRadシリーズの利点を生かし,レポート画面にSTAT画像報告のフィードバック欄を設けることも可能となっている。本機能を共同で開発した公立昭和病院(東京都小平市)では,放射線科医師からも診療放射線技師にフィードバックする運用で,教育体制を強化しているという。
本機能はSTAT画像報告にかぎらず,ポジショニングや画像再構成などのフィードバックにも活用でき,技師の撮影業務スキルのすべての教育に活用できるツールとなっている。
診療放射線技師の教育・学習に活用できる「iRad-RS」のSTAT画像報告機能
施設の運用に合わせて検索のためのタグ登録も容易に行える。
症例データベースからの検索性も向上させ,学習ツールへと進化
●レポートシステム「iRad-RW」のSRレポートが読影におけるAI解析活用を支援
医療現場ではAI画像解析ソフトウエアが導入されつつあるが,画像診断装置の高度化や検査数の増加により読影する画像数は増え続けており,それに加えてAI解析結果を参照することになり,読影の業務負担が大きいことが課題となっている。そこでインフォコムでは,レポートシステムiRad-RWをシーメンスヘルスケアの画像診断支援AIソフトウェア「AI-Rad Companion」と連携させ,AI解析結果の読影への活用をサポートしている。
この連携により,AI-Rad Companion から出力された計測結果(DICOM SRデータ)が,iRad-RWのレポート記入画面内にSRレポートとして表示される。ブースでは,トライアルで臨床使用した放射線科医師から,サマリーを確認した上でAI解析結果を確認することで業務の効率化につながるといったコメントが寄せられていることも紹介した。
SRレポートでは今回検査の解析結果だけでなく,iRad-RWに過去の解析結果が蓄積されている場合は前回検査との比較が表示され,経時的な変化を把握できる。解析結果は警告レベルによって色分け表示され,従来は3段階だった警告レベルが4段階へと細分化されている。AI解析による計測結果はワンクリックで所見に転記でき,入力の手間を軽減するとともに転記ミスを予防する。多忙な医療現場にAI画像解析ソフトウエアの活用を定着させるとともに,医療安全の向上やレポート作成負担の軽減にもつながる機能として紹介した。
「iRad-RW」と「AI-Rad Companion」の連携でAI解析結果の活用・定着に貢献
SRレポートでAI解析結果のサマリーを表示することで効率的な読影を支援
放射線治療や整形領域向けも含めた「iRad」シリーズを展示
●お問い合わせ先
社名:インフォコム株式会社
住所:東京都港区赤坂9-7-2 ミッドタウン・イースト10階
TEL:03-6866-3790
URL:https://service.infocom.co.jp/healthcare/irad/
