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ITEM2026 Jpiジャパン ブースレポート 女性医療従事者向け放射線プロテクタ「LadyARMOUR」や軽量化・低価格化した移動型FPD保持台など,顧客の多様なニーズに対応した新製品を紹介

2026-5-8

Jpiジャパンブース

Jpiジャパンブース

放射線科に特化した医療機器の輸入販売会社であるJpiジャパンは,例年,工夫を凝らしたブースデザインで来場者の注目を集めている。ITEM2026では,「真摯にお客様と向き合う」という姿勢で,「放射線愛」をイメージしたハートたっぷりのブースを構成した。同社は6か国8社からFPDホルダやX線防護用品,QC/QA用機器などを輸入・販売している。ブースでは,UniRay社(インド)の最新のX線防護用品や同社の韓国本社であるJPIヘルスケアが製造販売するX線用グリッドなど,顧客のニーズに応えた製品ラインアップのほか,動物用X線撮影補助具なども展示された。

●女性医療従事者向け放射線プロテクタ「LadyARMOUR」を初展示

今回,初展示となった女性医療従事者向け放射線プロテクタ「LadyARMOUR(レディーアーマー)」は,袖や脇下のカバーを追加し,側面を延長した。これにより,透視検査など上肢を挙上する手技中の脇下からの被ばくを避け,乳腺上部外側領域や腋窩部などの広範な範囲を効果的に遮蔽する。また,生殖器周辺に着脱可能な防護シートを挿入できるポケットを追加した。遮蔽部には,柔軟性があり体にフィットする新素材の超軽量無鉛遮蔽シート「KRYPTOLiTE(クリプトライト)」を使用しているほか,背面にメンブレン加工を施すことで,コルセットのように腰への重量負担を軽減する形状にするなど,随所に長時間撮影での負担を軽減するための仕様となっている。

女性医療従事者向け放射線プロテクタ「LadyARMOUR」

女性医療従事者向け放射線プロテクタ「LadyARMOUR」

 

袖の部分はゴムベルトでつながっており,腕の挙上を妨げない構造になっている。

袖の部分はゴムベルトでつながっており,腕の挙上を妨げない構造になっている。

 

背面にメンブレン加工を施し,腰への重量負担を軽減する。

背面にメンブレン加工を施し,腰への重量負担を軽減する。

 

●頭部を放射線からガードする「BrainSaver」

また,頭部をガードする「BrainSaver(ブレインセーバー)」は,素材や形状の工夫により遮蔽性や使用感が向上している。従来の頭部用防護用品は耐水性のある素材などが使用されており,蒸れやすいというデメリットがあった。しかし,BrainSaverは温度調節機能付きのOutlast生地を裏地に採用。繊維内に組み込まれたマイクロカプセルが余分な熱を吸収し,31℃前後を維持することが可能なため,快適な着用感が得られる。また,重量がある製品では肩や首のこりにつながりやすいが,外部生地に軽量な不織布を使用することで軽量化を実現した。さらに,下部を耳元まで覆う形状にしたことで,より効果的な防護を実現している。

BrainSaverは頭部全体を包み込み,より効果的な遮蔽が可能

BrainSaverは頭部全体を包み込み,より効果的な遮蔽が可能

 

●移動型FPD保持台「PAGポジショニングパートナー」により軽量な新モデルが登場

移動型FPD保持台「PAGポジショニングパートナー」の新モデル「PAGポジショニングパートナーライト」が紹介された。従来モデルは,受像部の角度が自由に調整可能で,高さも最高位155cm〜最低位30cmで調節できるハイエンドモデル。H型ベース構造により,使用時の不安定さや転倒リスクを抑制し,安定した状態で移動や高さの調整が行える。
新モデルでは,本体をよりシンプルな構造に改良,軽量化することで,従来モデルの使いやすさと駆動力を継承しつつ,導入しやすい価格帯を実現した。支柱をコンパクト化し,H型ベースの厚みを半分以下に抑えたことで,本体重量を従来モデルの39kgから20kgに軽量化した結果,本体の移動がよりスムーズに行えるようになった。アームの高さ調節はカウンターバランス方式を採用し,軽い力で調整できるようにしたほか,アームロック部を2.54cm刻みで設置し,微調整後の高さ固定を可能にしたことで,再現性の高いポジショニングを容易にした。なお,新モデルは同社のFPD保護ホルダ「PAG」(14×17インチまたは17×17インチ)に対応する。また,FPD固定部は左右90°の回転が可能で,ベッドサイドやストレッチャ上での側面撮影など,撮影状況や被写体の位置に合わせて正しい位置決めが行える。さらに,PAGを本体から取り外し,単体で回診撮影などにも使用できる。

移動型FPD保持台「PAGポジショニングパートナー」(左)と新モデル「PAGポジショニングパートナーライト」(右)

移動型FPD保持台「PAGポジショニングパートナー」(左)と新モデル「PAGポジショニングパートナーライト」(右)

 

●診断に最適な画像を提供する「JPI中尺・長尺グリッド」をアピール

X線グリッドで大きなシェアを占めるJpiジャパンは,アルミやファイバー,カーボングラファイトなどさまざまな種類のグリッドを提供している。このうちアルミグリッドは高純度の鉛を使用し,散乱線除去に優れた効果を発揮する。均一化されたアルミ箔と鉛箔を使用し,精密に研磨することでムラのない高画質な画像取得を実現した。ニーズに応じた幅広いサイズをそろえているが,なかでも中長尺サイズのFPDに対応する「JPI中尺・長尺グリッド」は,同社が開発したアルミグリッドの製造サイズを最大680×680mmまで拡大する技術を用いて,つなぎ目の位置を画像中心部と干渉しない位置に配置することが可能になった。これにより,診断に最適な画像を提供できる。また,カーボンカバーを使用することで耐久性が向上し,安定したX線透過が期待できる。
同社独自の製造工法で開発されたカーボングラファイトグリッドは,半導体業界の切削工程を応用した精密加工により,箔の不均一性に起因するモアレ現象を低減している。特にマンモグラフィや血管撮影など,低線量でより高精度な画像が必要とされる画像で採用されている。現状では,最大35cmサイズで医療以外では,非破壊検査などでも使用されている。また,近年は小児検査などにおいてグリッド未装着での撮影が推奨されているが,フレームをハンドル形状に加工することで撮影台からの着脱が容易になる。

中長尺サイズのFPDに対応する「JPI中尺・長尺グリッド」

中長尺サイズのFPDに対応する「JPI中尺・長尺グリッド」

 

●面積線量計や放射線用QA/QC機器のラインアップを紹介

面積線量計「VacuDAP」シリーズや高度線量計なども展示された。同社では,欧州メーカーの製品を中心に,測定器と表示器を使用する既存装置向けや測定器のみで計測データをX線システムに送る新規装置向けなど,幅広いラインアップを展開している。そのうち,「VacuDAP Compact」は測定器と表示器が一体型のモデルで,ケーブルの損傷などのリスクがないため,回診車やポータブル装置に最適である。
X線プロファイル測定は従来,フィルムやイメージングプレート(IP)を使用していたが,デジタル式X線照射野測定器「QUART nonius」は16個の半導体検出器でデジタルで測定する。誤差は0.1mmで測定精度が非常に高く,光照射野とX線照射野の位置合わせやトモシンセシスなどにも対応する。測定結果はリアルタイムでPCに転送され,附属のnoniusソフトウエアにより波形グラフで確認できる。

面積線量計「VacuDAP」シリーズを紹介

面積線量計「VacuDAP」シリーズを紹介

 

●お問い合わせ先
社名:Jpiジャパン株式会社
住所:〒124-0004 東京都葛飾区東堀切3-11-2 Jpi Gビル
TEL:03-6686-7909
URL:http://www.jpij-med.co.jp/