2026-5-8
根本杏林堂ブース
根本杏林堂は,「臨床を支える」をテーマに掲げ,昨年に続き全国のユーザーから報告された臨床画像と注入プロトコルを紹介する臨床情報パネルを中心とした展示を行った。これは,医療現場に対して単にインジェクタを提供するのではなく,インジェクタを用いた検査でどのような画像を提供でき,診療・患者の役に立つことができるかという価値を伝えたいという,根本杏林堂の思いを表現したものだ。
CTやMRI,アンギオ装置の進化により造影検査も高度化しているが,血行動態を理解した上で注入速度や注入量を適切にコントロールすることで最適な画像コントラストを得られることを,臨床情報パネルの紹介を通じて提示した。今回は,CTで17症例,アンギオで5症例,MRIで2症例を展示。CTでは,注入速度を徐々に下げていく同社独自のスロープ注入法(可変注入法)で画質向上が図れること,アンギオでは同社の強みであるデュアルシリンジ(二筒式)インジェクタにより詳細な血流評価が可能なことなどが紹介された。
ブースでは各インジェクタの実機展示や,造影検査の安全性や正確性の向上に寄与するシステムの紹介のほか,映像展示のスペースも設けられた。上映されたインタビュー動画は,2024年にCT造影剤のプロトコールや手技・副作用を解説する教科書『エビデンスに基づくCT用造影剤の投与と安全対策』(メジカルビュー社発行)が出版されたことを受けたもので,同書の編集を務めた粟井和夫氏(広島県立病院機構理事長)をはじめとした5名の医師・研究者が,造影検査の安全対策や高精度診断への貢献,造影シミュレーションなどのトピックスについてコメントしている。
また,JIRA企画の特定テーマパネル展示にも最新技術情報のテーマで展示を行い,造影CT検査注入体位補助具「AWA」を紹介した。
インジェクタを用いた臨床画像と注入プロトコルを紹介した臨床情報パネル展示
●独自技術で高度かつ安全な造影検査を支援するインジェクタをラインアップ
インジェクタはCT,MRI,アンギオ用の各製品を展示し,臨床情報パネルの情報とあわせてアピールした。CT用造影剤自動注入装置「DUAL SHOT GX10」は,2本のシリンジをセットできるヘッド部分を小型・軽量化した最新モデルで,検査室内での取り回しの良さが好評を得ている。患者体格を考慮したAdBW(Adjustment Body Weight Protocol)を採用しており,体重を入力するだけで注入条件が設定され,すべての患者にとって最適な造影検査を提供できることが特長となっている。
アンギオ用造影剤自動注入装置「PRESS DUO elite」は,造影剤と生理食塩水の同時注入が可能な二筒式のオートインジェクタである。独自開発のミキシングチューブ「SPIRAL FLOW」により,希釈割合の調整に柔軟かつ迅速に対応でき,より高精度な血管造影検査を実現する。
MR用造影剤自動注入装装置「Sonic Shot 7」は,超音波モーターを搭載した完全非磁性体構造の装置で,MRI検査室で安全に造影検査を行える。シリンジ製剤ごとに用意された専用アダプタはワンタッチで着脱でき,シリンジ製剤セット時には自動的にプランジャー後端を検出停止するため,簡便・安全にセッティングが行える。
「DUAL SHOT GX10」の取り回しの高さなどを実機で確認
二筒式のアンギオ用造影剤自動注入装置「PRESS DUO elite」
完全非磁性体構造のMR用造影剤自動注入装装置「Sonic Shot 7」
●造影剤漏れの検知やデータ連携などで安全で確実な造影検査を支援するシステムを紹介
造影検査の安全性向上や検査情報管理などをサポートするシステムも展示された。「造影剤モレ検知サポートシステムLD」は,造影剤の血管外漏出を早期に検知して安心・安全を確保するためのツールである。皮膚に密着する専用ゲルパッドとコンパクトなセンサーヘッドを留置針の針先の真上に貼付することで,独自の赤外光による検出方式により造影剤の血管外漏出を迅速に検知する。血管外漏出が検知されるとアラームが鳴るとともに造影剤の注入が自動で停止する安全機構も備えている。
また,「CEエビデンスシステム」は,院内ネットワークとインジェクタを接続して造影検査情報や患者情報を相互に連携するシステムで,造影検査情報の一元管理を可能にする。インジェクタの造影検査情報を専用ゲートウェイを介してRISやPACSに送信できるため,手書きのメモやPC入力,集計処理の手間を軽減するとともに,記載・入力ミスや漏れを防ぐ。また,RISから情報を取得でき,検査前にインジェクタ画面で過去の造影検査の副作用情報や腎機能測定値などの情報を表示することもできる。検査の適否判断をサポートして安全性を確保するほか,造影検査の再現性向上,読影時の造影検査情報参照など,蓄積された造影検査情報を活用することができる。
造影剤の血管外漏出を検知するとアラームとともに注入を自動停止する「造影剤モレ検知サポートシステムLD」
●患者さんに優しい検査を提供するポジショニング補助具「AWA」
根本杏林堂はJIRA企画の特定テーマパネル展示にも最新技術情報のテーマで出展し,患者に優しく,画質向上に貢献する造影CT検査注入体位補助具「AWA」を展示した(製造元:杏林システマック,販売:根本杏林堂)。造影CT検査において,一般的な上肢挙上位では鎖骨下静脈が圧迫されやすく,造影剤滞留によるアーチファクトや造影不良の原因となることがある。これに対して,徳島市民病院の診療放射線技師・西山由佳子氏が,上肢を額の前で軽く交差させ,肩甲骨を前方へ起立させて鎖骨下腔を広げるCRA(crossed raised arm)ポジションが有用であることを報告した。この研究を基に,西山氏と共同で開発したのがAWAである。AWAを用いることで,患者の体格や姿勢保持力によらず,再現性良く安定したCRAポジションをとることができる。上方のアームレストは体格や寝台高に合わせて高さを調整でき,上腕から肩を下から包み込むように支えることで,自然に上腕が内側に寄せられ,鎖骨下腔が広がる設計となっている。クッションは凹凸の少ないシンプルな曲面で,日々の清掃もしやすい。
安定したCRAポジションの保持を支援する造影CT検査注入体位補助具「AWA」
●お問い合わせ先
社名:株式会社 根本杏林堂
住所:東京都文京区本郷2-27-20本郷センタービル3階
TEL:03-3818-3541
URL:https://www.nemoto-do.co.jp/
