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ITEM2026 フィリップス・ジャパン 取材速報 AI搭載マルチエナジースペクトラルCT「Verida」やヘリウムフリーMRI「BlueSeal」シリーズなど新製品を披露

2026-4-18

フィリップス・ジャパンブース

フィリップス・ジャパンブース

フィリップス・ジャパンは,「Better care for more people(より良いケアをより多くの人へ)」をテーマに掲げ,AI技術も活用したMRIやCTの新製品など,医療現場が直面する課題の解決をめざしたソリューションをアピールした。世界初のAI搭載マルチエナジースペクトラルCTである新製品「Verida(ヴェリーダ)」やヘリウムフリーMRI「BlueSeal」シリーズの新製品,新型超音波画像診断装置「Flash 5100 POC」がITEM初展示となり,高い関心を集めた。

プレス向けに行われたブースツアーでは,3月1日付で代表取締役社長に就任した安部美佐子氏が挨拶に立った。また,今年も海外からエグゼクティブが来日し,視察や国内顧客とのミーティングに臨んでおり,画像診断領域のリーダーたちがインタビューに応じた。Royal Philips Precision DiagnosisのChief Business Leaderを務めるJie Xue氏は,「日本の医師や技師のスキル,臨床レベルが非常に高く,日本からのフィードバックを製品・サービス開発に反映してきた。ITEMでも貴重な意見をもらえることをありがたく思っている」と述べ,日本へのコミットメントの姿勢を示した。また,MRのBusiness Unit LeaderであるIoannis Panagiotelis氏は,「今回のITEMでは50以上のミーティングを予定している。ユーザーとの意見交換や協業をとおして医療課題を把握し,診断精度の向上やオペレーション改善につながる臨床的価値を創造し提供していく」と述べた。日本を含めたGrowth RegionでCTのBusiness Leaderを務めるAri Wood氏は,新製品「Verida」について,「CT検査は小児から高齢者まで幅広い患者に対して多様な検査が行われている。AIを実装した2層検出器搭載のVeridaの活用で,被ばく線量の低減,病変の早期発見や診断精度の向上につながることを期待している」と語った。

新たに代表取締役社長に就任した安部美佐子氏

新たに代表取締役社長に就任した安部美佐子氏

 

左からIoannis Panagiotelis氏,Jie Xue氏,Ari Wood氏

左からIoannis Panagiotelis氏,Jie Xue氏,Ari Wood氏

 

新製品の「Verida」は,2層検出器によるマルチエナジースペクトラルCTとして世界で初めてイメージングチェーンにAIを統合した装置である。搭載される検出器はAI画像再構成に最適化した第三世代へと進化。画像再構成の工程では,Multi-pass AIアルゴリズムを用いたAI画像再構成「Spectral Precise Image」によりコントラスト向上とノイズ低減を実現している。展示では,膵臓がんの早期発見や心不全パンデミックにフォーカスして製品の特長を紹介。心臓CTでは,Spectral Precise Image とAI技術を応用した「Precise Cardiac」を併用することで,高心拍例でもブレのない画像を得られることをアピールした。

ステージでも大きく紹介されたAI搭載マルチエナジースペクトラルCT「Verida」

ステージでも大きく紹介されたAI搭載マルチエナジースペクトラルCT「Verida」

 

膵臓がんの早期発見を支援するAI画像再構成「Spectral Precise Image」

膵臓がんの早期発見を支援するAI画像再構成「Spectral Precise Image」

 

MRIでは,7Lの液体ヘリウムで超電導状態を維持するヘリウムフリーMRI「BlueSeal」シリーズの拡充を発表。使用金属量を最適化した新設計の「Efficient Shield Cryostat」により実現可能になった傾斜磁場強度(46mT/m,225mT/m/ms)で確信度の高い診断を追求する「BlueSeal XE」と,生産性の高いワークフローをめざした「BlueSeal QE」の2機種がラインアップとなった。BlueSealは検査ワークフローの向上もポイントであり,自動化支援機能「SmartExam」を心臓領域に拡張した「SmartHeart」はAIによりスライス断面を自動で設定し,再現性や検査効率の向上,検査者によるバラツキを低減する。

製品ラインアップが拡充したヘリウムフリーMRI「BlueSeal」

製品ラインアップが拡充したヘリウムフリーMRI「BlueSeal」

 

超音波診断装置の新製品としては,ポイントオブケア(POC)領域に特化した「Flash 5100 POC」が初披露となった。縦型のタッチパネルデイスプレイとシンプルなコントロールパネルでの直観的な操作性が特長で,救急や重症病棟,麻酔科などを主なターゲットとしている。据置型上位機種からxMATRIXトランスデューサやアプリケーションを継承しており,POC領域でも高画質,確信度の高い検査を実現する。操作性の面では,画面操作をアシストする機能や国内向けに日本語表示のローカライズを施しており,超音波検査に不慣れなスタッフでも使いやすい工夫がなされている。

シンプルな操作性が特長の超音波診断装置「Flash 5100 POC」

シンプルな操作性が特長の超音波診断装置「Flash 5100 POC」

 

ワークステーションブースでは,2024〜2025年にかけてリニューアルを図った「Advanced Visualization Workspace 15」を紹介した。心臓MRI解析アプリケーションの「MR Cardiac Suite」は,データを受け取るとバックグラウンドで自動的にトレースを実施するため,アプリケーションを起動してすぐに解析を行うことができる。マッピングやLGEなど実行したい解析アプリを選択すると,多くの画像の中から解析に必要な画像がビューワに読み込まれる。トレース結果は各解析に引き継がれるため,従来必要だったマニュアル作業の多くを省略でき,ワークフロー向上に貢献する。

「MR Cardiac Suite」のマッピング解析

「MR Cardiac Suite」のマッピング解析

 

IGTブースでは,血管撮影の次世代プラットフォーム「Azurion」について,ワークフロー改善や造影剤減量の観点で製品の特長が紹介された。タッチスクリーンモジュールや検査室内の周辺機器との接続により,ベッドサイドで多くの操作が可能になり,手技中のスタッフの移動を最小限に抑えることができる。手技時間の短縮により,1日あたりの治療患者数を増やす,または業務時間を短縮して医師の働き方に貢献するなどのメリットを得られることをアピールした。

インターフェイスを操作可能なシミュレータで紹介した「Azurion」

インターフェイスを操作可能なシミュレータで紹介した「Azurion」

 

●お問い合わせ先
社名:株式会社フィリップス・ジャパン
住所:東京都港区麻布台1-3-1 麻布台ヒルズ森JPタワー15階 
TEL:0120-556-494(フィリップス ヘルスケア(医療機器)お客様窓口)
URL:https://www.philips.co.jp/healthcare