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RSNA2012 日立 - CT128スライス対応となるマルチスライスCT「SCENARIA」を参考展示

2012-11-27

64chマルチスライスCT「SCENARIA」(128スライス対応はFDA未承認)

64chマルチスライスCT「SCENARIA」
(128スライス対応はFDA未承認)

RSNA2012 [第1日目:11月25日(日)]

日立メディコがRSNA2011でも出品した,64chマルチスライスCT「SCENARIA」は,日本国内においてはすでに128スライス対応となっているが,米国ではFDA申請中のため,参考展示となっている。米国,中国を除く地域では,2012年8月に128スライス対応をリリースし,販売,出荷が始まっている。

日立メディコのCT「SCENARIA」は,0.625mm × 64ch,0.35 s/rot,X線管 7.5MHU,X線出力72 kWの基本性能を持ち,ほかのメーカーにはない寝台横スライド機能(オプション)が特長である。また,2880 view/sの高速のviewレートは,データ収集密度が高く,心臓に限らず,全身において0.35 s/rotの撮影が可能である。

被ばく低減技術として搭載されている,逐次近似法を応用して繰り返し処理を行うノイズ低減技術“Intelli IP”のAdvancedモード(FDA未承認)では,従来の画像再構成と比べて“最大約56%”のノイズ低減を可能とする。これにより,線量を下げての撮影でも,診断可能な画像を取得することができる。

また,被ばく低減技術,心臓撮影技術として搭載された“IntelliCenter”は,横スライド寝台と心臓専用のSmall Bow-tieフィルタを組み合わせたもの。CTは,FOV中心が最も分解能が高いため,撮影ではFOV中心に被写体を持ってくることが重要となる。左右 8cm(計16cm)に寝台がスライドする機構により,容易にFOV中心に患者をセッティングでき,特に高い分解能が求められる整形領域においても有用である。IntelliCenterを用いることで,FOV内側+外側で約24%,FOV外側で約35%の被ばく低減が可能で,無駄な被ばくを抑えることができる。

SCENARIAの横スライドの操作は,ガントリ前面に設置されたモニタで移動距離を確認しながら簡単に行え,撮影後にはフットスイッチのみで寝台位置を元に戻すことができる。

横スライド寝台

横スライド寝台