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RSNA2016 東芝メディカルシステムズ - CT ADCTを超える新世代のADCT「Aquilion ONE/GENESIS Edition」を米国で初出展

2016-11-28

Aquilion ONEシリーズの新たな最上位機種「Aquilion ONE/GENESIS Edition」を発表

Aquilion ONEシリーズの新たな最上位機種
「Aquilion ONE/GENESIS Edition」を発表

Toshiba America Medical Systems(東芝メディカルシステムズ)のCTコーナーでは,アンベールイベントで発表した「Aquilion ONE/GENESIS Edition」のほか,「Aquilion Lightning」「Aquilion PRIME」などを展示した。

Aquilion ONE/GENESIS Editionは,Aquilion ONEシリーズの最上位機種であり,“Aquilion ONEを超えるAquilion ONE”として,日本ではJRC2016に合わせて2016年4月に発表された。

Aquilion ONE/GENESIS Editionの特長の一つは,“PUREViSION Optics”によってX線の出力から入力(検出器)部分まで,X線光学系をすべて見直したことである。出力側では,被ばくに影響する低エネルギー帯をカットして線質の最適化を図り,受光部側は“PUREViSION Detector”で,光出力を40%向上したほか,データ出力部分のDAS(Data Acquisition System)を40%ダウンサイジングして,基盤からのノイズを28%低減した。これらの光学系の改良によって,Aquilion ONE/GENESIS Editionでは従来よりも低線量での撮影を可能にした。

もう一つの特長として,Aquilion ONE/GENESIS Editionでは,順投影モデルベースを使用した逐次近似再構成法である「FIRST」を標準搭載し,空間分解能の向上,低コントラスト検出能の向上が期待される。FIRSTでは,高画質,低線量はもちろん,ワークフローも考慮し,FIRSTの処理を別ユニットで行うことで,従来のAIDR 3Dなどと並行して,例えば頭部の1ボリュームで3分,ヘリカル撮影された全肺50cmで6分といったスピードでFIRSTの処理を行い,撮影後時間をかけずに提供できる。ブースではFIRSTの処理ユニットを展示して,ワークフローへの貢献をアピールした。FIRSTには領域別のBody,Lung,Cardiac,Boneのパラメータが用意されているが,新たにBrain(W.I.P.)の追加が予定されていることも紹介した。

さらに,Aquilion ONE/GENESIS Editionでは,これらの機能を搭載しながら,従来のAquilion ONEシリーズより本体のコンパクト化を図り,ガントリサイズは同社64列CTよりも小型化し,最小設置スペースについても19m2と,施設の導入環境に柔軟に対応できるようになっているのも特長だ。

そのほか,コーナーではCTの各装置の特長をタッチパネルで参照できるインタラクティブパネルなども用意された。Aquilionシリーズのワールドワイドでのインストール状況を紹介し,現在,全世界での出荷台数が1万6369台で,Aquilion ONEシリーズが1196台,Aquilion PRIMEが1781台,Aquilion64が4230台が稼働しているデータを紹介していた。

床面に赤いラインで検査室の最小設置スペースを提示

床面に赤いラインで検査室の最小設置スペースを提示

FIRSTの処理ユニット

FIRSTの処理ユニット

   
CTの特長を紹介するインタラクティブパネル

CTの特長を紹介するインタラクティブパネル

上位機種の技術を搭載した16列CT「Aquilion Lightning」

上位機種の技術を搭載した16列CT
「Aquilion Lightning」

 

FIRSTによるノイズ低減処理の比較。FIRST OFF(左),FIRST ON(右)

FIRSTによるノイズ低減処理の比較。FIRST OFF(左),FIRST ON(右)


東芝メディカルシステムズ