2025-12-3
64列128スライス装置「FCT iStream」
富士フイルム(FUJIFILM Healthcare Americas Corporation)のCT領域でフォーカスされたのは,64列128スライス装置「FCT iStream」と「SCENARIA View Focus Edition」(日本では「SCENARIA View Plus」)である。FCT iStreamは,高効率ジェネレータと6MHUのX線管装置により,75kVAの電源容量で最大670mAの高出力を実現した。AI技術を活用した画像再構成「Intelli IPV」(日本国内では「IPV」)による低線量・高画質な画像を提供する。また,検査効率向上技術「SynergyDrive」や3D画像解析システム「SYNAPSE VINCENT Core」により再構成と同時に作成画像の自動送信が可能となった。
SCENARIA View Focus Editionは,体動アーチファクトの低減技術や検査をサポートする自動化機能が強化された。ポジショニングサポート機能「AutoPositioning」は,天井に設置されたAIカメラの映像から寝台上の患者の特徴点(顔の目,鼻,口など)をAI技術で自動的に解析し,ワンボタンで最適な位置まで寝台が自動で移動する。さらに,寝台の左右動により垂直・前後・左右の三次元方向での自動位置決めが行える。また,心臓CT検査におけるモーションアーチファクト低減技術「Cardio StillShot」や,胸部(肺野)領域を対象とする「Body StillShot」も搭載されている。ショールームとつないで解説することにより,富士フイルムがめざすワークフローの効率化を米国市場でもアピールした。
64列128スライス装置「SCENARIA View Focus Edition」(日本では「SCENARIA View Plus」)
ショールームから中継されたSCENARIA View Focus Editionの撮影の様子。AutoPositioningによる再撮影防止機能が実感できる。
コンソール画面が拡大され,クリックなど一つ一つの操作を会場で確認できる
撮影画像の確認まで,一連のワークフローがわかる
