2025-12-3
1.5T超電導MRIシステム
「ECHELON Smart ZeroHelium」
富士フイルム(FUJIFILM Healthcare Americas Corporation)のMRI領域では,ワイドボア1.5T超電導MRIシステム「ECHELON Synergy」や液体ヘリウムを使用しない「ECHELON Synergy ZeroHelium」や「ECHELON Smart ZeroHelium」の「ZeroHelium」ラインアップ,0.4T「APERTO Lucent」などのオープンMRIなどが紹介された。
ECHELON Synergyは,AI技術を用いて開発されたワークフロー向上技術「SynergyDrive」や高速撮像法「IP-RAPID」,ノイズ除去技術「Synergy DLR」などに加え,ボア内に設置した2つのAIカメラで被検者の状態をモニタリングして体動を検知する「Synergy Vision」が搭載された。Synergy Visionは,体動を検知すると通知音と画面表示で検査者に通知する。また,画像上にモーションアーチファクトが確認された場合,Synergy Visionと連動した「StillShot」機能により,体動の影響のある受信信号を除去し,画像再構成することでアーチファクトを抑制した画像を生成,再撮像の頻度を低減する。加えて,「SeriesSave」により検査の中断時の画像をそれまでの撮像データから再構成することで業務の円滑化に貢献する。
ECHELON Synergyに搭載されたノイズ除去技術「Synergy DLR」を紹介
なお,液体ヘリウムを使用しない「ECHELON Synergy ZeroHelium」や「ECHELON Smart ZeroHelium」の「ZeroHelium」ラインアップは,日本以外ではアフリカや中東などで展開しており,今後はアジア諸国や欧州などでの展開を図る。米国では未展開だが,都市部に位置する施設では,クエンチ配管や緊急排気管などが不要なことによる費用や設置スペース面でのメリットが注目されている。また,緊急事態の際に院内スタッフのみで消磁,励磁の復旧作業が行える点も評価が高いという。
従来装置と比較した「ZeroHelium」の特長やメリットを紹介
前回のRSNA2024では再評価が進む低磁場装置を2台展示したが,今回もその流れは継続し,新たに米国での販売を開始したAPERTO Lucentと1.2T「OASIS Velocity」(日本国内では販売予定なし)がショールームから紹介された。
オープン型0.4T装置「APERTO Lucent」
