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RSNA2025 Siemens Healthineers - マンモグラフィ トモシンセシスの高速撮影が可能な「MAMMOMAT B.brilliant」がアップデートし,造影検査とバイオプシーが融合

2025-12-3

トモシンセシスの高速撮影が可能な「MAMMOMAT B.brilliant」

トモシンセシスの高速撮影が可能な
「MAMMOMAT B.brilliant」

Siemens HealthineersのX-ray Productsのエリアでは,最新のマンモグラフィである「MAMMOMAT B.brilliant」が注目された。ソフトウエアがアップデートされ,従来,別々のものとして搭載されていた造影検査とトモバイオプシーが融合し,造影トモバイオプシー「ClearCEM(Contrast Enhanced Mammography)」(薬機法未承認)が可能となった。
日本においては乳房用の造影剤が薬事承認されていないため,一般に行われていないが,欧米においては造影マンモグラフィがかなり普及している。造影剤を使用することで病変をより明瞭に描出し,奥行きの情報のあるトモシンセシス画像でピンポイントに病変をねらうことで,きわめて正確なバイオプシー検査が可能となる。

MAMMOMAT B.brilliantは,X線管の振り角50°(±25°)の広角撮影が可能なため,深さ方向の位置情報をより正確に取得することができる。Siemens Healthineersでは,以前から振り角50°を実現してきたが,振り角が大きいほど撮影時間が長くなる。そこで,MAMMOMAT B.brilliantでは,同社CT装置に搭載されている独自技術「flying focal spot technology」と新開発の検出器によってこの課題を解決し,トモシンセシスの撮影時間をわずか5秒にまで短縮。より明瞭な画像の取得が可能となった。

X線管の振り角50°(±25°)の広角撮影を高速に可能

X線管の振り角50°(±25°)の広角撮影を高速に可能

 

ブース内に設けられた造影マンモとトモバイオプシーのプレゼンコーナー

ブース内に設けられた造影マンモとトモバイオプシーのプレゼンコーナー

 

また,人工知能(AI)の展開として,グローバルではSiemens HealthineersのマンモビューワにScreenPoint社のCADである「Transpara Breast AI」を搭載した(薬機法未承認)。病変が疑われる箇所を丸で囲み,悪性度が最も高いものは赤,悪性度が中等度のものは黄色の線で表現するなど,正確かつ効率的な診断を支援している。

マンモビューワにScreenPoint社のCAD「Transpara Breast AI」を搭載し,正確かつ効率的な診断を支援

マンモビューワにScreenPoint社のCAD「Transpara Breast AI」を搭載し,正確かつ効率的な診断を支援