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地方独立行政法人神奈川県立病院機構が記者懇談会を開催神奈川県立がんセンターの取り組み紹介と院内視察を実施

2017-12-12

i-ROCKのシンクロトロン

i-ROCKのシンクロトロン

地方独立行政法人神奈川県立病院機構は2017年12月11日(月),神奈川県立がんセンター(神奈川県横浜市)において,同センターの取り組みを紹介する記者懇談会を開催した。都道府県がん診療拠点病院である同センターは,2013年11月に新病院が開院し,2015年12月には,全国で5か所目となる重粒子線治療施設「i-ROCK(Ion-beam Radiation Oncology Center in Kanagawa)」が治療を開始した。記者懇談会では,同センターの取り組み事例が紹介されたほか,病院棟やi-ROCKの視察が行われた。

記者懇談会では,はじめに同機構理事長の土屋了介氏が挨拶に立ち,同機構が運営するがんセンター,足柄上病院,こども医療センター,精神医療センター,循環器呼吸器病センターの特徴的な取り組みを報告した。このうち,がんセンターについては,2017年5月からセンターと最寄り駅を結ぶ患者専用無料シャトルバスの運行を開始したことが紹介された。

続いて,第Ⅰ部「高度専門医療を提供する県立がんセンターの取り組み」が行われた。病院長の大川伸一氏は,同センターの診療実績や,手術,化学療法,放射線治療などにおける取り組みを報告した。特に化学療法については,個々の患者の状態や特徴に適した治療を行う“プレシジョンメディシン”をキーワードに掲げ,「産学連携全国がんゲノムスクリーニング(SCRUM-Japan)」への参加や,新薬開発に向けた臨床試験が行われていることなどを紹介した。副院長の中山治彦氏は,重粒子線治療の特長として,放射線治療よりもパワーが強く,身体への負担も小さく,治療に要する時間が短いことなどを紹介。さらに,i-ROCKだけの特長として,腫瘍への線量集中性の高い「三次元スキャニング照射法」が可能であることを挙げた。同センター臨床研究所長の小林寿光氏は,研究所の成り立ちや構成,目的などを紹介した上で,2017年度から始まった新たな取り組みとして,重粒子線治療の生物学的な有効性などについて,いまだ明らかとなっていない部分の一括解明研究や,がんゲノム医療への対応などを挙げた。また,臨床研究の内,がん免疫療法については,臨床研究所がん免疫療法研究開発学部長の笹田哲朗氏が,がんワクチンの開発への取り組みなどを述べた。第Ⅰ部の最後には,本部人事部長の森 由紀裕氏が,特に女性の働きやすい職場づくりのための,ワーク・ライフバランスの充実に向けた同機構独自の制度などを紹介した。

土屋了介 氏(神奈川県立病院機構理事長)

土屋了介 氏
(神奈川県立病院機構理事長)

大川伸一 氏(病院長)

大川伸一 氏
(病院長)

中山治彦 氏(副院長)

中山治彦 氏
(副院長)

     
小林寿光 氏(臨床研究所長)

小林寿光 氏
(臨床研究所長)

笹田哲朗 氏(臨床研究所がん免疫療法研究開発学部長)

笹田哲朗 氏
(臨床研究所がん免疫療法研究開発学部長)

森 由紀裕 氏(神奈川県立病院機構本部人事部長)

森 由紀裕 氏
(神奈川県立病院機構本部人事部長)

 

この後,第Ⅱ部として,病院棟およびi-ROCKの視察が行われた。最先端の医療機器による治療,患者のQOL向上の取り組み,病院の裏側の3つをテーマに,病院棟では一度に50人が治療を受けられる外来化学療法室や,調剤部における自動の薬剤仕分け機,アピアランスサポートセンターなどが紹介された。また,i-ROCKでは,直径20mのシンクロトロンや重粒子線治療室を見学。シンクロトロンの仕組みや実際の治療の流れなどが説明された。

外来化学療法室

外来化学療法室

i-ROCKの重粒子線治療室

i-ROCKの重粒子線治療室

 

●問い合わせ先
地方独立行政法人神奈川県立病院機構
本部事務局総務企画部総務企画課
TEL 045-651-1229