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シーメンスヘルスケアと博愛会が大連の新病院設立などパートナーシップの進捗を報告

2020-10-1

女性医療のロールモデル確立をめざすパートナーシップの進捗状況を報告

女性医療のロールモデル確立をめざす
パートナーシップの進捗状況を報告

シーメンスヘルスケア(株)は2020年9月30日(水),相良病院などを運営する社会医療法人博愛会と,両者のパートナーシップに関する記者説明会をオンラインで行った。同社は,近年医療機関とのパートナーシップを積極的に推進している。代表取締役社長の森 秀顕氏によると,現在,循環器診療や地域医療などで特色を持つ約10施設とテーマを設定してパートナーシップを結んでいるという。博愛会とは,2015年4月18日に女性医療センターの設立・運営に関するパートナーシップを締結。(1)新病院事業計画に対するコンサルテーション,(2)女性医療に最適な画像診断,治療,検体検査に関する医療機器の提供,(3)次世代装置の共同研究開発,(4)相良病院がグローバルリファレンスサイトになる,の4項目を基本内容にして取り組んできた。

シーメンスヘルスケアは,このパートナーシップに基づき,MR-PET「Biograph mMR」を相良病院で稼働させたほか,乳がん検診バスを共同で開発するなどしてきた。また,モダリティの導入支援だけでなく,地域の医療機関向けにポジショニング検討会や超音波実践セミナーを行ってきた。同社では,こうした活動を通じて,乳がん診断のクリニカル・ワークフローの創出をサポート。乳がん検診の受診率向上だけでなく,その後の診断・治療における包括的なアプローチが必要であるとの認識から,今回のパートナーシップにより乳がん診断のクリニカル・ワークフローのロールモデルを確立し,世界に発信していくという戦略を立てている。記者発表会でプレゼンテーションを行った同社ダイアグノスティックイメージング事業本部事業本部長の黒木慎也氏は,今後の女性医療について,「一人ひとりに 優しい 女性医療への変革」というコンセプトを示した上で,画像診断にかぎらずあらゆる情報のデジタル化を進めて,定量的に自分の健康を把握できるようにしていきたいと述べた。

MR-PETの導入や乳がん検診バスの共同開発などを実施

MR-PETの導入や乳がん検診バスの共同開発などを実施

 

一方の博愛会では,パートナーシップにより,2016年11月〜2020年8月にBiograph mMRによる乳がんの術前検査を約2300件実施。MRIなどを省略したワンストップでの検査を実現し,従来のワークフローを改善している。また,共同開発した乳がん検診バスでは,2020年度に年間約4万人の検診を予定しており,離島やへき地での高精度な検査を提供している。これら成果に加えて,2020年7月28日には女性医療センターとして,相良病院を新築開院させた。同院はアジアで唯一のSiemens Healthineersのグローバルリファレンスサイトに認定されている。さらに,2020年秋には中国・大連市に相良耘泰大連医院の開院も控えている。記者説明会の中で,博愛会理事長の相良吉昭氏は,これまでの取り組みを踏まえ,コロナ禍で多くの医療機関が厳しい経営状況の中で,パートナーシップによるオープンイノベーションで成果を生んでいると述べた。両者のパートナーシップにより確立された女性医療のロールモデルが,世界中に広まっていくことが期待される。

Biograph mMRによるワンストップ術前検査など乳がん診断のワークフローを改善

Biograph mMRによるワンストップ術前検査など乳がん診断のワークフローを改善

 

2020年秋に開院予定の相良耘泰大連医院

2020年秋に開院予定の相良耘泰大連医院

 

森 秀顕 氏(代表取締役社長)

森 秀顕 氏(代表取締役社長)

黒木慎也 氏(ダイアグノスティックイメージング事業本部事業本部長)

黒木慎也 氏(ダイアグノスティックイメージング事業本部事業本部長)

   
相良吉昭 氏(博愛会理事長)

相良吉昭 氏(博愛会理事長)

 

 

●問い合わせ先
シーメンスヘルスケア(株)
TEL 0120-041-387
https://www.siemens-healthineers.com/jp/