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日本医療機器産業連合会(医機連),第9回メディアセミナーを開催プログラム医療機器に関する活動を紹介

2021-12-1

一般社団法人日本医療機器産業連合会(医機連)は2021年11月30日(火),第9回医機連メディアセミナーをオンラインで開催した。本セミナーは,医療機器産業についての継続的な情報発信などを目的に医機連が行っているもので,9回目となる今回は,プログラム医療機器に関する医機連の活動について規制と診療報酬の観点から紹介した。

セミナーではまず,医機連産業政策室の和田賢治氏が「プログラム医療機器対応WGの活動内容について」と題して解説した。和田氏は,プログラム医療機器を取り巻く産業界や行政の動きについて説明。厚生労働省からの「プログラム医療機器に関する行政への要望を産業界としてワンボイスで届けてほしい」という要請などを受け,2021年7月に医機連にプログラム医療機器対応ワーキンググループ(WG)が設立され,また医機連が行ったアンケート結果を基に,規制対応と保険対応についてそれぞれサブワーキンググループ(Sub-WG)を設置したことを紹介した。

和田賢治 氏(産業政策室)

和田賢治 氏(産業政策室)

 

続いて,規制および保険に関する論点について,各Sub-WGの担当者が解説した。まず,規制対応SUB-WG副主査の田中志穂氏が,規制に係る現状の論点について説明した。田中氏は,薬機法におけるプログラム医療機器(SaMD)の定義や特徴についてまとめ,その特徴を踏まえた規制を考えていきたいとした。その上で,医療・ヘルスケア産業では多種多様な企業の参入やビジネスモデルの変化などが起きており,プログラム医療機器の開発推進のためにはルールの透明性が必要だと述べた。また,プログラム医療機器の開発に関する主な課題として,医療機器への該当性のわかりにくさや審査要件の不透明さ,ビジネスモデルの立てにくさなどを挙げ,医機連として,該当性の判断見直しや明確化,既存の医療機器とプログラム医療機器のクラス分類の検討などに取り組んでいるとした。

田中志穂 氏(規制対応SUB-WG)

田中志穂 氏(規制対応SUB-WG)

 

次に,保険対応SUB-WG副主査の成行書史氏が,プログラム医療機器の診療報酬にかかわる現状の論点と取り組み状況について中医協への提出資料を基に解説した。成行氏は,プログラム医療機器の適切な導入促進に向けたイノベーションの該当性や価値評価について,「患者の有効性・安全性」「社会的必要性」「経済性・効率性」への評価軸を有する特定保険医療材料の補正加算制度などを参考にした試案を示したほか,プログラム医療機器の貢献の評価については,原則としてアウトカムによる評価を提案したことを挙げ,その具体例などを紹介した。

成行書史 氏(保険対応SUB-WG)

成行書史 氏(保険対応SUB-WG)

 

プログラム医療機器等の貢献の評価の考え方 (2021年11月26日の中央社会保険医療協議会保険医療材料専門部会意見陳述資料 医療機器・医療技術より)
プログラム医療機器等の貢献の評価の考え方 (2021年11月26日の中央社会保険医療協議会保険医療材料専門部会意見陳述資料 医療機器・医療技術より)

プログラム医療機器等の貢献の評価の考え方 (2021年11月26日の中央社会保険医療協議会保険医療材料専門部会意見陳述資料 医療機器・医療技術より)

 

 

●問い合わせ先
日本医療機器産業連合会
TEL 03-5225-6234
http://www.jfmda.gr.jp/