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第6回医療革新セミナー

PHC,医療現場と遠隔地の専門医をつなぐ遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」の提供開始を発表

2021-12-10

医療現場と専門医をつなぐ遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」を発表

医療現場と専門医をつなぐ遠隔医療システム
「Teladoc HEALTH」を発表

PHC(株)メディコム事業部は2021年12月9日(木),Teladoc Health, Inc.(米国)が開発・製造する遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」の日本国内への提供を開始し,同日,東京ポートシティ竹芝(東京都港区)とオンラインで新製品発表会を開催した。

Teladoc HEALTHは,医療現場と遠隔地にいる専門医を映像と音声でリアルタイムにつなぎ,円滑なコミュニケーションを支援するシステム。遠隔地にいる医師は認証されたデバイス(PC,タブレット,スマートフォン)を用いて,ログインと接続先選択の2ステップだけで簡単にTeladoc HEALTHに接続でき,医療現場の医師や看護師,患者とコミュニケーションを取ることができる。Teladoc HEALTHのカメラは遠隔地にいる医師が直感的にリモート操作でき,患部や生体モニターなどを任意に観察できるほか,HDMIやUSBポートを搭載し,超音波診断装置などを接続することでリアルタイムな情報共有も可能となっている。また,遠隔地の医師側の画質を担保する独自の通信技術を実装するとともに,医療情報のセキュリティに関する米国の法律・HIPAAに準拠しており,安定的かつ安全に利用することができる。
Teladoc HEALTHは4種類のモデルを展開し,集中治療や周産期医療,救急医療,手術室,へき地医療や在宅医療など,多様な現場のニーズに合わせて導入できる。最上位機種の「Lite 4」は最大45倍ズーム,スタンダードモデルの「Mini」は最大19倍ズームが可能な高精細度カメラを搭載したカート型のシステムで,使用場所に容易に移動して利用できる。高精細度カメラ(最大20倍ズーム),スピーカー,本体で構成される据え付け型の「TV Pro+」は,HDMI対応モニタなどに接続が可能で,病室や手術室などでの使用が想定される。このほか,在宅医療などを支援するタブレット型の「Viewpoint」がラインアップされる。
すでに海外では導入が進んでおり,世界175か国で,8万人を超える医師,3600以上の診療拠点で使用されている。

発表会では,PHCホールディングス(株)代表取締役社長CEOのジョン・マロッタ氏からのビデオメッセージによる挨拶に続き,PHCホールディングス(株)執行役員兼ヘルスケアソリューション共同ドメイン長,PHC(株)メディコム事業部事業部長の大塚孝之氏が登壇し,事業戦略と新製品の位置づけについて紹介した。メディコム事業部は,国内で大きなシェアを占めるレセプトコンピュータ,電子カルテシステム,電子薬歴システムの展開に加え,2021年10月から本格運用が開始されたオンライン資格確認も強力に推進している。大塚氏は,メディコム事業部では次の成長領域として遠隔医療を見据えていると述べ,コロナ禍で普及したオンライン診療をさらに一歩進め,医師と医師(DtoD),また看護師を通じて医師と患者(DtoPwithN)がつながる遠隔医療を提供していくと展望した。また,2021年1月から現在までに300万回の利用実績があることに触れ,パンデミックにより対面が制限される今こそ必要なソリューションであると締めくくった。

ジョン・マロッタ 氏(PHCホールディングス代表取締役社長CEO)

ジョン・マロッタ 氏
(PHCホールディングス代表取締役社長CEO)

 

大塚孝之 氏(PHCメディコム事業部事業部長)

大塚孝之 氏(PHCメディコム事業部事業部長)

 

次いで,PHC(株)メディコム事業部ビジネストランスフォーメーションセンターライフビジネスクリエーション室上席室長の小暮武男氏が登壇し,Teladoc HEALTHの国内展開に当たっての社会的背景と課題,製品の特長を紹介した。小暮氏は,医師の長時間労働や医師数の地域差,診療科別の偏り,医療アクセスの地域差などの課題,また医療現場での医師間の相談状況などの調査結果を紹介。その上で,相談やコンサルテーションで多く用いられる電話やSNSでは不十分であった情報の共有がTeladoc HEALTHで可能になるとし,製品の特長を説明した。
また,国内における先行事例として,2題の講演(録画)が行われた。まず,一般社団法人アジア遠隔医療研究所代表理事(利根中央病院外科)の郡 隆之氏が,救急医療における事例を紹介した。2次医療機関の夜間休日は大部分が1人ないし2人の医師で対応しており,困った場合には休みの医師に相談しているが,相談した患者の70%は軽症で,待つ患者も呼ぶ医師・呼ばれる医師もストレスが多い状況がある。郡氏はそのような救急医療の現場において,離れた場所にいる医師に情報を正確に伝えるために遠隔医療システムが有効であるとし,導入しているTeladoc HEALTH Lite 4の有用性を紹介した。
2題目に,社会医療法人雪の聖母会聖マリア病院新生児科主任医長の海野光昭氏が周産期医療における使用経験を報告した。国内では約44%の分娩が診療所で行われているが,正期産であっても蘇生が必要な新生児が一定数生まれ,院外搬送が必要となることを説明。同院では,2017年からスマートフォンによるビデオ通話を用いた遠隔蘇生処置支援に取り組んでおり,院外出生病児の予後改善に寄与してきた。海野氏は,スマートフォンは導入しやすさなどのメリットがある一方で,セキュリティ面や撮影者が必要といった問題点があると指摘し,Teladoc HEALTHを導入して取り組んでいるバーチャル回診や,トライアル中の病病連携,遠隔蘇生処置支援の状況について,また周産期医療の近未来の展望について報告した。

小暮武男 氏(PHCメディコム事業部)

小暮武男 氏(PHCメディコム事業部)

 

郡 隆之 氏(アジア遠隔医療研究所代表理事)

郡 隆之 氏(アジア遠隔医療研究所代表理事)

 

海野光昭 氏(聖マリア病院新生児科主任医長)

海野光昭 氏(聖マリア病院新生児科主任医長)

 

最上位機種の「Lite 4」(左)とスタンダードモデルの「Mini」(右)

最上位機種の「Lite 4」(左)とスタンダードモデルの「Mini」(右)

 

据え付け型の「TV Pro+」(左)とタブレット型の「Viewpoint」(右)。中央は遠隔地の医師が使用するアプリケーション画面。

据え付け型の「TV Pro+」(左)とタブレット型の「Viewpoint」(右)。中央は遠隔地の医師が使用するアプリケーション画面。

 

米国のモデルルームと接続し,カメラ操作などをデモンストレーション

米国のモデルルームと接続し,カメラ操作などをデモンストレーション

 

遠隔地から超音波画像上にポインタを表示でき,円滑な意思疎通が可能

遠隔地から超音波画像上にポインタを表示でき,円滑な意思疎通が可能

 

 

●問い合わせ先
PHC(株)  
www.phchd.com/jp

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