innavi net画像とITの医療情報ポータルサイト

ホーム

日本経営が「病院経営イノベーションピッチ」を開催──最優秀賞は手術予定管理AI SaaS「オペプロ」を手がけるソラメドが受賞

2025-11-4

6社が病院経営に寄与する医療DXの技術・サービスを競った「病院経営イノベーションピッチ」

6社が病院経営に寄与する医療DXの技術・サービスを競った
「病院経営イノベーションピッチ」

医療・介護などの経営コンサルティング事業を展開する(株)日本経営は2025年10月25日(土),TAKANAWA GATEWAY Convention Center(東京都港区)において,「病院経営イノベーションピッチ」を開催した。このピッチコンテストは,医療機関の経営環境が厳しさ増す中で,病院経営に寄与する革新的な医療DXの技術・サービスを評価する機会として設けられた。20社から応募があり,書類審査で選出された,AMI(株),(株)exmore,GOOD END,(株)ソラメド,(株)ビースポーク,(株)マクニカの6社が参加。手術予定管理AI SaaS「オペプロ」を手がけるソラメドが最優秀賞を受賞し,賞金100万円を手にした。

最優秀賞は手術予定管理AI SaaS「オペプロ」を手がけるソラメドが受賞(写真中央がソラメド代表取締役の古石至章氏,写真右が日本経営代表取締役社長の橋本竜也氏)

最優秀賞は手術予定管理AI SaaS「オペプロ」を手がけるソラメドが受賞(写真中央がソラメド代表取締役の古石至章氏,写真右が日本経営代表取締役社長の橋本竜也氏)

 

ピッチコンテストは2部構成で行われた。第1部は各社代表者が登壇して10分のプレゼンテーション,第2部は審査員2名のテーブルをローテーションで回り個別にディスカッションが実施され,6社の代表者が医療機関の課題解決,経営改善に寄与する医療DXの技術・サービスをアピールした。

第2部のディスカッションでは個別に審査員へアピール

第2部のディスカッションでは個別に審査員へアピール

 

最優秀賞を受賞したオペプロは,手術室の稼働状況を可視化してスケジュールを統合管理する。人工知能(AI)を活用した分析により,手術待機時間の短縮,手術室の空き枠の解消などが可能。インターフェイスは全科統一しており,医師がApple社の「iPad」から空き状況を確認した上で予約を入力すると,リアルタイムでシステム上にスケジュールが反映される。今後さらにAIを用いたスケジュールの最適化やリソースの需要予測などの機能を強化していくという。ソラメドでは,急性期病院での実証実験を経て10月23日からオペプロの提供を開始している。

なお,ピッチコンテストでは,以下の12名の病院・企業経営者が企画委員と審査員を務めた。

・企画委員・審査員:丹野智宙氏(一般社団法人慈恵会理事長)
・企画委員・審査員:細木信吾氏(社会医療法人仁生会細木病院院長)
・企画委員・審査員:髙田 裕氏〔社会医療法人 岡本病院(財団)法人事業部 事務長〕
・企画委員・審査員:池上正樹氏(社会医療法人生長会経営企画部部長)
・企画委員・審査員:橋本竜也氏(日本経営代表取締役社長)
・審査員:今村英仁氏(公益財団法人慈愛会理事長)
・審査員:相澤克之氏(社会医療法人財団慈泉会相澤病院院長)
・審査員:吉田憲生氏(医療法人豊田会刈谷豊田総合病院院長)
・審査員:高野秀敏氏〔(株)キープレイヤーズ代表取締役〕
・審査員:高原瑞紀氏〔ジャフコグループ(株)パートナー/西日本支社長〕
・審査員:徳渕慎一郎氏〔JMDC(株)エグゼクティブイノベーター〕
・審査員:井上一将氏〔(株)ヘルスケアイノベーション代表取締役社長〕

また,最優秀賞以外に,各企画委員から企画委員賞,審査員から実証実験の意思表示でもあるPoC(Proof of Concept)賞が選出された(重複あり)。

企画委員賞(賞金10万円)
・丹野氏:マクニカ
・細木氏:GOOD END
・髙田氏:マクニカ
・池上氏:AMI
・橋本氏:ソラメド

PoC賞
・丹野氏:ソラメド
・今村氏:GOOD END
・細木氏:マクニカ
・相澤氏:AMI
・髙田氏:ソラメド
・池上氏:exmore

審査結果発表に際して講評を述べた日本経営代表取締役社長の橋本氏は,病院経営が厳しい現状の中で、医療機関と企業をつなぐ場として本企画を立ち上げたと説明。短期間での準備にもかかわらず多くの応募があったことに謝意を示した。さらに,6社すべてのプレゼンテーションが価値ある提案であったとして,この病院経営イノベーションピッチが貴重な機会となったことを強調し,講評を締めくくった。