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ブースリポート
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2007 2006 2005

Healthcare Re-imagined.
より早く,正確に。
想像力の先に広がるEarly Health.

木内 大 マーケティング本部本部長 木内大マーケティング本部本部長

 GE社では数年前から“Healthcare Re-imagined.”をグローバルビジョンとして掲げていますが,これは,疾患の治療はもちろん,疾患の可能性レベルから予防していくことを長期的な戦略として示しています。また,日本においては今回,診療報酬が改定されましたが,これによりIT化の推進や急性期医療にさらにフォーカスされていくと思われますので,これを追い風として,より優れた技術をお客様にお届けしていきたいと考えています。
  製品への投資は今後もまんべんなく続けていきますが,例えば,CTでは被ばく低減技術にさらに力を入れ,患者さんの負担軽減を図るなど,患者さんへの“やさしさ”が製品開発のポイントとなります。また,ITを中心とした最先端技術の開発によって,ワークフローの改善に少しでもつながるような製品を,これからもご提供し続けていきたいと考えています。 (4月5日取材)

  ブース

◆CT See More. Know More. Less Doseを実現する次世代検出器「Gemstone Detector」

 CTブースでは,心臓撮影時の無駄な被ばくを低減する技術である“SnapShot Pulse”が標準搭載された64列MDCT「LightSpeed VCT XT」と,RSNA2007で発表され話題となった,次世代CTのコンセプトモデルであるHigh Definition CT(HDCT)の新しい検出器「Gemstone Detector」が展示された。
  Gemstoneの素材となっているガーネットは,光透過性が良く,硬度も高く,X線を照射すると蛍光を発する構造となっている。放射線に対する反応スピードは一般的に使用されるGOSと比較して,立ち上がり時が約150倍,残光は約1/10であり,光の変化に正確に追従できるという特性を持つ。同社では,この特性を利用したアプリケーションの開発が進められており,キーワードとして“See More. Know More. Less Dose”が掲げられた。See More.は飛躍的な鮮明度の向上を指し,Gemstoneによって実現できる。またKnow More.は,より多くの臨床情報を得ることであり,そのための新技術が1管球によるデュアルエナジー撮影である。80kV,140kVを0.8msecサイクルで撮影する技術によって,ブレのない,きわめて高精細な画像を得ることが可能となる。また,Less Doseについては,従来の50%の被ばく低減を実現しつつ従来と同等の高画質が得られ,または従来と同じ線量でさらなる高画質を実現するための新アルゴリズム“ASIR”(advanced statistical iterative recon)が紹介された。
  さらに,こうした技術によって得られた大量のデータを高速に処理するための技術として,Advantage Workstationの新機能である“Auto Launch”が紹介された。これは,検査後に自動的にデータをワークステーションに転送し,ワンクリックするだけで自動解析処理まで行う機能である。冠動脈の抽出なら,わずか数秒で行えるなど,画像処理業務の大幅な改善につながる。

 

LightSpeed VCT XT

Gemstone Detector


◆MR Premiumを追究したMRI「Signa HDx 3.0T/1.5T」

 GE Premiumをテーマに掲げたMRブースでは,従来よりもさらに機能を強化・拡張(eXpanded)した「Signa HDx 3.0T/1.5T」が展示された。Signa HDx 3.0Tは,国内ですでに57台が稼動しており,これは,3.0T MR市場で,No.1の実績である。(4月現在) 多様なコイルと,高速な画像処理を可能にする画像再構成エンジン,3.0Tでは撮像の困難な腹部領域においても優れた画質が得られる独自のアプリケーションケーション,脱着可能で高さを大幅に低くすることが可能となった寝台などが特長となっている。また,ハードウエアに高精度なマグネットを搭載し,高精度なグラディエントによって,全身の拡散強調画像でも,きわめて高画質を得ることが可能となった。ブースでは実際の画像を展示し,ボリュームによる全身撮像が可能なSigna HDx 3.0Tの優れた能力がアピールされた。
このほかパネルでは,ユーザーを強力にサポートするユーザー専用サイト「Signa・る」や,日本の技術者が日本のユーザーの声を取り入れて開発した「Signa HDe」が紹介された。Signa HDeは,すでに世界で約300台以上の受注実績を有している。

 

Signa HDx 3.0T/1.5T


◆MI SPECT,PET,CTが統合した「Infinia8 Hawkeye4」

 MIブースでは,SPECT,PETの複合機である「Infinia8 Hawkeye4」のモックアップが展示された。Infinia8は,SPECTにPETを組み合わせた装置であり,PET検査にも対応できる。SPECTに比べて高額なPET専用装置を導入することなくPET検査が行えるほか,デリバリーFDGを活用すればサイクロトロンも不要であり,経済的なリスクが大幅に軽減される。また,検出器を改良し,従来よりもクリスタルを厚くして,その表面に格子状の刻みを入れる独自の加工を行うことで,分解能を低下することなく4倍の感度を実現。画質の向上と検査時間の短縮が図られた。 さらに,核医学専用に,吸収補正に重点を置いて開発された4列CT「Hawkeye4」を搭載。短時間撮影と高精度の吸収補正が可能となった。Infinia8 Hawkeye4は,PET専用機に比べるとやや撮影時間がかかるが,従来のSPECT検査を行いながらPET検査も臨床に加えたい施設に最適の製品である。

  Infinia

◆X-Ray ハイスループット,高画質を実現する新製品と新機能
・デジタルマンモグラフィ    

 デジタルマンモグラフィの最上位機種として,乳がん検診専用装置の「Senographe DS Depister」(セノグラフ・ディーエス・デピスティ)と,乳がんの精密検査で行う穿刺のためのステレオ撮影機能を備えた「Senographe DS LaVerite」(セノグラフ・ディーエス・ラベリテ)の2機種が紹介され,その一つであるSenographe DS LaVeriteが展示された。通常,穿刺は座位で行うが,Senographe DS LaVeriteでは、従来にない同社独自の「DBIテーブル」を使用することで,側臥位での穿刺が可能となった。患者の負担が大幅に軽減できるほか,手技の際にはさまざまな方向からのアプローチが可能になるため,術者の負担も軽減される。
  また,マンモグラフィ検診の増加に対応するため,どちらの装置も曝射から次の曝射までの時間が短縮されたほか,電動駆動式によるワンボタンでの容易なポジショニングの位置決め機能の搭載や,ワークステーションのハードディスク容量の拡張による保存可能画像枚数の増加など,さまざまな工夫によって検査効率の向上が図られた。
  さらに,Senographe DS Depister とSenographe DS LaVerite には新機能として,乳房を透過する際に拡散したデータを信号値を上げることで有効に検出し,さらに,画像のノイズを増幅することなくコントラスト分解能を高めるデータ処理技術“Fine View”(ファインビュー)が搭載された。

 

  Senograph DS LaVerite
・一般撮影装置    

 FPD搭載一般撮影装置「Definium8000」が展示された。最大150cmの長尺撮影が可能な“オートイメージペースト”や,X線管の支持軸に採用されたモータによって自動でポジショニングを行うことができる“オートポジショニング”,高速で安定性のある1枚形成のFPDを最大限に生かした“デュアル・エナジー・サブトラクション”の3つの機能に加えて,新たに「Volume RAD」という一般撮影装置では日本初のトモシンセシスが搭載された。
  トモシンセシスは,任意の複数断層画像が一度に得られる技術であり,41cm×41cmのFPDが採用されたDefinium8000にオプションで搭載することができる。Volume RADでは,一度に最大60画像の再構成が可能になるほか,金属アーチファクトが少ないため,手首や足首の微小骨折や人工関節が埋め込まれた症例でも,優れた診断能を発揮する。また,CTに比べて低被ばくで撮像できる点もメリットとなっている。

  Definium8000

◆Vascular 正方形のFPDを搭載したバイプレーンのInnovaシリーズ

 Vascularブースでは,脳血管内治療に最適な「Innova3131IQ」が展示の中心となった。バイプレーンシステムのInnova3131IQは,同社ならではの特長として,正面,側面ともに30cm×30cmの正方形のFPDを搭載し,側面からでも十分に頭部をカバーすることができる。ベッドサイドコントローラは操作性の良さでユーザーから高い評価が得られているほか,静電容量センサーで患者さんに接触することなくFPD部を自動密着・退避する機能“InnovaSense”が搭載されており,高速なアーム回転もきわめて安全に行うことができる。
  また,Advantage Workstationでは,術者に正確な情報を複合的に提供するデモンストレーションが行われた。3Dによる画像の転送や画像再構成がすべて全自動行えるほか,CTのような画像が得られたり,4画面表示してすべての画面を連動させることも可能となっている。下肢のDSA撮影においても,複数枚の画像を1枚の画像に形成して出すことができるため,エンドバスキュラーなどにおいても有用な情報を得ることができる。
  さらに,循環器科のワークフローを飛躍的に向上する循環器統合ネットワークシステム「Centricity Cardiology XI2」(セントリシティ・カーディオロジー・エックスアイ・ツー)が紹介された(写真,中央のモニタ2面)。一人の患者さんに関するレポート,画像情報(動画・静止画),生理検査情報,看護記録,オーダリング,電子カルテなど,すべてのシステムを連携させることで,必要な情報をすばやく簡単に得ることが可能となった。
  バイプレーンシステムのInnovaには,ほかに循環器用のFPDが20cm×20cmのInnova4141IQがある。

 

Innova3131IQ

Centricity Cardiology XI2


◆IT 画像処理スピードと運用性を追究した「Centricity PACS」

 診療報酬の改定に伴い,注目の集まったITブースでは,今回はじめてハンズオンを取り入れ,同社PACSの操作性が実際に体験できるスタイルの展示が行われた。Centricity PACSの読影ビューワである「RA1000」は,2000〜3000枚の画像を3秒以内で高速表示することが可能である。 また,診断支援アプリケーションAW Suite 2.0が同時に起動できるため,MIP/MPRやVRなどの三次元再構成も容易に行うことができる。
  Centricity Enterprise Webは静止画だけでなく,心臓のシネ画像や超音波画像などの動画も高速に配信できるなど,特に循環器科で有用性が高い。
 さらに,GE自社開発の新レポートシステム,「Centricity i3」(アイキューブ)と,新WEB配信技術を紹介した。 「Centricity i3」は,患者さんの当日レポートを選ぶと同時に,同一Modality,同一部位の過去レポート及び,その患者さんがその日に行った検査の画像と同一Modality,同一部位の過去画像が同時に開くため,読影時に容易に過去比較読影を行うことができる。
  新WEB配信技術は従来より一歩進んだ画像表示方法を可能にしており,単独もしくはCentricity PACS Systemと組み合わせて運用することが可能となっている。
  このほか,紙情報などの非DICOMデータもすべてスキャナで取り込んで,患者さんごとに一元管理するシステム「Centricity CDS」及び医用文書,画像の統合参照が可能な「Centricity iDIR」なども紹介された。

 

ITブース

I3

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