医用画像博覧会 2020 シーメンスヘルスケア - X線撮影装置 
高度な治療を支える最新技術が投入された「ARTIS icono D-Spin」と「Cios Spin」

2020-4-28

シーメンスヘルスケア

X線装置


革新的なバイプレーンシステムを採用した「ARTIS icono D-Spin」

革新的なバイプレーンシステムを採用した
「ARTIS icono D-Spin」

●スピードとクオリティで脳卒中治療に貢献する「ARTIS icono D-Spin」

シーメンスの最新鋭の血管撮影装置であるARTIS icono D-Spinは,2019年11月に発表された。脳卒中の血管内治療をターゲットに開発されたARTIS icono D-Spinは,治療時間を短縮する“スピード”と高精度な治療を可能にする“クオリティ”という,血管撮影装置に求められる2つの要素を高いレベルで実現している。シーメンスでは,この2つの要素を両立させるために,今までにない革新的なバイプレーンシステムなど,最新の技術を惜しみなく投入。脳血管内治療の新たな地平を切り開くモダリティを誕生させた。

ARTIS icono D-Spinのバイプレーンシステムは,キャタピラを用いた独創的な設計の側面アームを採用。高速・広範囲の回転を行う側面アームが,正面アームの動きに追従して作動するため,バイプレーンセッティングの状態でそのまま3D撮影を行える。従来の血管撮影装置は,2D撮影から3D撮影に切り替える際,側面アームを退避させる作業が発生するため準備時間を要していた。この新しい側面アームにより,退避させる作業を省略することが可能で,速やかに3D撮影に移行できるため,1分1秒を競う脳卒中治療において時間短縮を図れる。さらに,3D撮影時の関心領域の位置合わせも側面アームと正面アームで同時に透視することによって短時間で行えるようになる。このほか,側面アームの退避が不要となったことで,周辺機器と干渉するリスクも低減する。さらに,ARTIS icono D-Spinには,新たな3D撮影技術“syngo DynaCT High Speed”を搭載した。従来のsyngo DynaCTで20秒程度かかっていた高精細モードの撮影が約8秒で行える上に,画質の向上も図られている。

一方,クオリティを向上する技術としては,CTライクイメージングのアーチファクトを低減する“syngo DynaCT Sine Spin”が開発された。アームを一定の軌道で回転させていた従来のCTライクイメージングを改良し,頭尾方向に10°傾斜させた回転を加えて二重軌道となるようにした。これにより,多方向からデータを取得できるようになり,アーチファクトを大幅に低減。頭蓋骨近くの出血も,骨のアーチファクトを抑えて明瞭に描出する。
このほか,患者の体厚などに合わせて線量を自動的に制御する“OPTIQ”を搭載。今までの血管撮影装置よりも被ばく線量を低減できる。これらの最新技術が詰め込まれたARTIS icono D-Spinによって,将来的にはCT・MRI検査を省略するワンストップ脳卒中マネジメントの実現も期待されている。

“Twin Spin”は3D撮影のワークフローを大幅に変え,時間短縮が可能

“Twin Spin”は3D撮影のワークフローを大幅に変え,時間短縮が可能

 

●高精細3D画像により高度な手技をサポートする外科用X線撮影装置「Cios Spin」

シーメンスのX線撮影装置でもう1機種注目すべきなのが,外科用X線撮影装置の「Cios Spin」である。30cm×30cmの高感度“CMOSフラットディテクタ”を搭載。高出力のX線管球との組み合わせによる3D撮影で,16cm×16cm×16cmの広範囲を高精細に描出する。また,3D撮影での精度を高めるために,回転軸を変更せずにCアームだけを動かせる“アイソセントリック機構”を採用。手技の妨げにならないように,従来装置よりも20%広いCアームの開口部を確保した。

さらに,Cios Spinでは,CTライクイメージング技術である“Retina 3D”を搭載した。手術中に撮影して,骨やインプラントなどを高精細に描出することが可能だ。このRetina 3Dで得られた高精細3D画像からスクリューを自動的に検出し,ナンバリングを行う“Screw Scout”をオプションで提供する。オプションで提供されるアプリケーションとしては,ほかにもワイヤやデバイスの刺入を支援する2Dガイディング機能の“Target Pointer”,金属アーチファクトを低減する“MAR”が用意されている。

優れた操作性もCios Spinの特長である。タッチパネル操作が可能で,タッチパネル上にイラストを表示して撮影手順をガイドする“Easy 3D”によって容易な操作を実現。ワークフローの効率化も図れる。

Cios Spinこれらの技術により,近年ニーズが高まっている最小侵襲手術(minimally invasive surgery:MIS)で求められる高度な手技をサポートする。

高感度“CMOSフラットディテクタ”を採用した「Cios Spin」

高感度“CMOSフラットディテクタ”を採用した「Cios Spin」

 

オプションで提供されるスクリュー自動検出機能“Screw Scout”(RSNA 2018より)

オプションで提供されるスクリュー自動検出機能“Screw Scout”(RSNA 2018より)

 

(文責・編集部)

 
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社名:シーメンスヘルスケア株式会社
住所:東京都品川区大崎1-11-1 ゲートシティ大崎ウエストタワー
TEL:0120-041-387
URL:https://www.siemens-healthineers.com/jp/

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